ハンティントン・ビーチ、カリフォルニア、USA(2024年8月4日日曜日)-ワールド・サーフ・リーグ(WSL)のレクサスUSオープン・オブ・サーフィンの2日目、ハンティントン・ビーチ・ロングボード・クラシックは、エリミネーション・ラウンドの厳しい戦いで幕を開けた。
2~3フィートのコンディションの中、WSLロングボード・ツアーのベスト・アスリートたちが、新進気鋭のタレントたちとハイスコアで競い合った。ベスト16に残りサーフ・シティUSAで開催されるファイナル・デーに誰が進出するか注目が集まった。
アヴァロン・ガル、予選敗退の危機をホームで乗り切る
2022-2023 ノース・アメリカ・ロングボード・リージョナル勝者のアヴァロン・ガル (USA)は、オープニング・ラウンドで敗れた後、調子を取り戻し、ラウンド16まで勝ち上がった。
ガルのスタイルとノーズでの安定感、そして素晴らしいフットワークは、14.73(20点満点中)という印象的なヒート・トータルをスコアした。カリフォルニア州ラグナ・ビーチ出身の彼女は、世界最高峰の選手としてのキャリアを築き続け、飛躍的なシーズンを目指している。
「みんな朝からサーフィンをしていたピアボウルで波を取ろうという作戦だったんです」と語ったガル。「でも、本当はレフトに行きたかったし、運良く良い波を2本見つけることができただけ。ビーチブレイクでは、ほとんどのグーフィーの人はがレフトに行くような気がするし、ジャスティン・クインタルのようなサーフィンを見て育ったから、自分はいつもレフトに行くのが好きなんです」。
ケリス・カレオパア、3連覇のチャンスをキープする
ケリス・カレオパア(HAW)は、ハンティントン・ビーチの歴史にその名を刻むべく、3連覇のチャンスを狙っていたが、ワイルドカードのマリア・イラガン(USA)に敗退の危機にさらされた。
2023年世界ランク2位のカレオパアは、プレッシャーの中でも落ち着きを見せ、6.00(10点満点)を叩き出し、イラガンを退けた。そして今、カレオパアは2024年シーズンに向けて勢いを取り戻すべく、戦いを続けている。
「昨日の敗戦は本当につらかったです、 家に帰って家族と一緒に立て直したんだけど、本当にいいサポートクルーに恵まれているから、すごく感謝しています」と語ったカレオパア。
「まだ自分のリズムがつかめていないんです。エリミネーション・ラウンドに回ったことで、火がついたんだと思います。でも、次のラウンドが楽しみです。」
タリー・ホワイト(AUS)は、ワイルドカードの ケイトリン・ミケルセン(USA)との試合で、今日最初のエクセレントスコアとなる8.00を叩き出し、土壇場の大健闘を見せた。
また、ナタリア・ヴンダーリッヒ (HAW)は、ゾーイ・グロスピロン(FRA)、マリア・フェルナンダ・レイエス(PER)、キラ・バッシュ(USA)、シヴェ・ジャラード(ASM)と共に、クラッチ・パフォーマンスでラウンド16進出を決めた。
世界チャンピオンのカイ・サラスはプレッシャーの中でも冷静さを保つ
カイ・サラス(HAW)の2024年シーズンの厳しいスタートは、ワイルドカードのカイマナ・タカヤマ(USA)が6.83をスコアしたエリミネーション・ラウンドの試合で、ハンティントン・ビーチの観衆の前で救われた。
WSLロングボード・チャンピオンに君臨するサラスは、ソリッドな7.00でヒートをコントロールし、コンペティションでのリズムを作ると、この日のシングルウェイブ・スコアのハイエストとなる8.83をマークし勝利を決めた。
「暖かくて、太陽が出ていて、大勢の人がビーチにいて、ピアボウルは超楽しい。」とサラスが言った。
「ボードをチェンジするのが一番苦手なので、今年は何にでも使えるようなボードを作りました。ベルズで乗っていたのと全く同じボードに乗っていて、今日はとても上手くいったようです。思い描いていた波だったし。あとはポジションを決めて、その通りにサーフィンをすればいいだけだったので、とても楽しかったです。」
ワールド・タイトル・コンテンダーのベン・スキナーも見事なパフォーマンスを披露
WSLロングボード・ツアーのベテランで、長年ワールド・タイトルを争っているベン・スキナー (イギリス)は、ノーズで素晴らしいフットワークとコントロールを披露し、16.43というこのイベントのこれまでのベスト・パフォーマンスをスコアした。
スキナーは、ハンティントン・ビーチでの厳しいスタートからプッシュされ、ウルグアイのイグナシオ・ピニャタロと対戦。スキナーは頂点に立ち、ラウンド16へと駒を進めた。
「エリミネーション・ラウンドに進出するのは良い気分ではないし、昨日は自分にとって厳しい敗戦だった」と語ったスキナー。「リズムに乗れなかったので、今日のようなヒートは本当に重要でした。今日の波は昨日と違ってとても楽しい。サーフィンを続けるのが楽しみです。
日本の強いコンペティターである井上鷹は、8.40と7.67という高得点をマーク。16.07のヒートトータルをスコア。好調なカイ・エリス・フリント(AUS)、アントニオ・ダンタス(PRT)、サム・クリスチャンソン(RSA)、エドゥアール・デルペロ(FRA)、チェイス・リーダー(USA)と共にラウンドオブ16に進出した。
本日の最終ヒートに登場した日本の浜瀬海は、ニューヨーク・モントークのチェイス・リーダー(USA)と対戦。リーダーはスタートから8.33 をスコア。バックアップを7.17として圧勝。惜しくも浜瀬はここで敗退となり、17位でフィニッシュとなった。
イベント主催者は午前7時(PDT)に再集合し、午前7時35分(PDT)の開始を決定する。
ハンティントン・ビーチ・ロングボード・クラシック女子エリミネーション・ラウンド結果:
HEAT 1:ケリス・カレオパア(HAW)10.77 DEF. マリア・イラガン(USA)9.20
HEAT 2:キラ・ブッシュ(HAW)10.04 DEF. キラ・モルナー(AUS)8.34
HEAT 3:ゾーイ・グロスピロン(FRA)13.17 DEF. スター・デリア(USA)9.40
HEAT 4:マリア・フェルナンダ・レイエス(PER)13.93 DEF. エミリー・カリー(イギリス)7.47
HEAT 5:アヴァロン・ガル(USA)14.73 DEF. リブ・ストークス(カナダ)12.60
HEAT 6:ナタリア・ウンダーリッヒ(HAW)14.37 DEF. キーニ・カヌロ(HAW)13.06
HEAT 7:タリー・ホワイト(AUS)14.67 DEF. ケイトリン・ミケルセン(USA)13.56
HEAT 8:シヴェ・ジャラード(ASM)9.10 DEF. エマ・ペリエ(AUS)8.94
ハンティントン・ビーチ・ロングボード・クラシック男子エリミネーション・ラウンド結果:
HEAT 1:カイ・サラス(HAW)15.83 DEF. カイマナ・タカヤマ(USA)11.23
HEAT 2:井上鷹(JPN)16.07 DEF. ジャック・ヴァン・ワゴナー(USA)13.10
HEAT 3:ベン・スキナー(イギリス)16.43 DEF. イグナシオ・ピニャータロ(URY)10.24
HEAT 4:カイ・エリス・フリント(AUS) 14.34 DEF. マルティン・コレット(FRA)11.64
HEAT 5:アントニオ・ダンタス(POR)13.40 DEF. トニー・シルバニ(USA)12.27
HEAT 6:サム・クリスチャンソン(RSA)10.10 DEF. マイケル・ヴァン・ホーエンシュタイン(HAW)8.00
HEAT 7:エドゥアール・デルペロ(FRA)11.67 DEF. アレクサンドル・エスコバル(BRA)11.30
HEAT 8:チェイス・リーダー(USA)15.50 DEF. 浜瀬海(JPN)12.43
ハンティントン・ビーチ・ロングボード・クラシック女子ラウンド16組み合わせ
HEAT 1:ケリス・カレオパア(HAW) vs. ナタリア・ヴンダーリッヒ(HAW)
HEAT 2:田岡なつみ(JPN)対アヴァロン・ガル(USA)
HEAT 3:ホノルア・ブルームフィールド(HAW) vs. シヴェ・ジャラード(ASM)
HEAT 4:レイチェル・ティリー(USA) vs. タリー・ホワイト(AUS)
HEAT 5:ソレイユ・エリコ(USA) vs. キラ・バッシュ(HAW)
HEAT 6:アリス・リモイン(FRA)対ゾーイ・グロスピロン(FRA)
HEAT 7:ソフィア・カルヘイン(HAW) vs. クロエ・コールマン(USA)
HEAT 8:メイソン・シュレマー(USA) vs. マリア・フェルナンダ・レイエス(PER)
ハンティントン・ビーチ・ロングボード・クラシック男子エリミネーション・ラウンド・マッチアップ
HEAT 1:カイ・サラス(HAW) vs. リッチー・クレイヴィー(USA)
HEAT 2:ロジェリオ・ジュニア・エスキヴェル(PHL) vs. ケビン・スクバーナ(USA)
HEAT 3:ベン・スキナー(イギリス) vs アントニオ・ダンタス(ポーランド)
HEAT 4:ジョン・マイケル・ヴァン・ホーエンシュタイン(HAW) vs. カイ・エリス・フリント(AUS)
HEAT 5:テイラー・ジェンセン(USA) vs. コール・ロビンス(USA)
HEAT 6:エドゥアール・デルペロ(FRA) vs 井上鷹(JPN)
HEAT 7:カニエラ・スチュワート(HAW) vs. サム・クリスチャンソン(RSA)
HEAT 8:デクラン・ワイトン(AUS) vs. チェイス・リーダー(USA)
ライブ中継情報:
USオープン・オブ・サーフィンおよびハンティントン・ビーチ・ロングボード・クラシックは、8月3日から11日まで大会期間で開催。
ライブ中継は8月4日(日)から、WorldSurfLeague.comと無料のWSLアプリで行われる。8月3日の初日はライブスコアのみ。