パリ五輪サーフィン日本代表の松田詩野が6日、都内で開かれた松田詩野のスポンサーであるBILLABONGの展示会に登場し、ISA-WSG帰国後の単独囲み取材を行った。
今回のプエルトリコでは、目標としていた結果を出せなかった松田は、「初めての場所だったんですが、チームとして3日前に入って、会場が3ポイントあって、その波の感覚をもっと早く理解できていれば」と早い段階での準備の必要性を語った。
今回のワールドサーフィン・ゲームズを振り返ってみて自分の評価、チームの評価も含めてどうでしたか。
個人ではメダルとチームでも団体優勝をして、女子ももう一枠取ることが目標だったんですけど、それは今回叶えること、達成することができずに悔しい思いなんですけど。でもオリンピック前にしっかり戦うことができて、もっとさらに個人でもチームで課題が見えたと思うので次につなげられたらと思います。
もうあと数ヶ月でパリオリンピックですが、自分の調子的にはどうですか?
やっぱり現地に入って練習することが大切だと思うので、そこで調子をしっかり上げていきたいです。
オリンピックでの目標は? サーフィン競技では、どこを一番見てもらいたいですか?
オリンピックはやっぱりメダルを目標にして、そして日本のサーフィンを盛り上げることのできる大会でもあると思うので、現地でもやはり時間を楽しんで過ごしたいです。
やっぱり純粋にサーフィンの楽しさっていうのを、サーフィン競技としてもですけど、純粋に波と向き合って、楽しんでいるところを見て、サーフィンを楽しんでもらえたらいいなって思います。
これからオリンピックも含め、その後の大会もあるとは思うんですが、今後、松田選手はどんなサーファーを目指していくんですか。
サーファーとしても、1人の人間としても、日々前向きに目標に向かって取り組んでいて、それを実現できるようなサーファーになって行きたいです。
今回ビラボンから自身のシグネチャーモデルとして夏用の水着やウエットスーツが発売予定で、それをオリンピックで着用することになっている松田詩野。
そのパステルカラーの花びらなどがプリントされたウエットスーツの着用の必要性についても説明した。
タヒチは寒くはないんですけど、やっぱり下にリーフがあったり、パワーのある波なので、水着の上に、しっかりウエットを着て守るっていうのと、水着は、サーフィン用に内側に滑り止めがついてたりしていて、すごくフィットしやすい形になっています。
デザインもある中から自分で選んだ感じですね。花柄も元々好きだったので、ある中から選びました。デザインは、特に要望は出してないです。カラーは、この花とか葉っぱは、その海外の南国みたいなイメージですね。
ウエットは、その他にもビッグウェイブ用のパッドが付いたモノとかあって。それを着るか着ないかは選手ごとに決めるんですけど。厚さはそれほどなくて、パドルとかしやすいように、薄いカッティングです。
もう何回か実際に海外試合の練習と大会で着たりとかしました。チャックが前とか後ろとかあって、そういったのは自分が今まで着ていたモノの中で着易いモノを選びます。
食生活で気にしていることはありますか?
食生活は、そこまで制限はしてなくて、ただトレーニング後とかにはプロテインをすぐ取るようにしたりとか、移動したり遠征が続いてると疲れも溜まってくるので、その免疫なんかしっかりケアしたいと思います。
日本食はやっぱり海外にずっといると、恋しくはなるんですけど、でも最近だと、日本食のレストランとかも結構あるので。お味噌汁のインスタントとかは手軽に飲めたりするので、持っていったりはします。
タヒチが決まってからのカラダ作りに関しては、どのように考えてきましたか。
実際やっぱりタヒチに行って、現地の波に乗って、そこでやっぱりチューブスキルがすごく大切だなって感じて、練習はやっぱり陸でももちろんイメージとしてすることは出来るんですけど、チューブの波でたくさん練習することが大事だなと思ったので、ハワイに行ったりとか、この後もタヒチに行って練習する予定です。
タヒチに行くっていうのは、大体いつぐらいに行って、どのぐらいの期間で行く予定ですか?
チームがジャパンチームでそのスタッフとかも行ってっていうのは大体、1ヶ月とか全部トータルしたら、前にはあると思うので、そこで自分でタイミングを見ていくって感じです。
女性だからできないって思うんじゃなくて、やってみることが大事だなと思います。
タヒチに向けて、確認しておきたいこととかありますか。
やっぱり波の乗るポジショニングだったり、あとは道具の確認を現地で実際に知っておきたいです。
競技に向き合うにあたっての座右の銘はありますか。
リスクは取りたくないって思うときもあるんですけど、でも今チャレンジをしなかったら、その後にやっぱり後悔するので、チャレンジしないことが、後でもっと大きなリスクになる。
チャレンジするっていうことを自分に言い聞かせて、大きい波にトライするのが怖くても、今やらなかったら、その後も出来なくなっちゃうから。そういうことを意識して、今後もトレーニングしていきたいと思います。
これまでにチャレンジしなくて後悔したこととかがありましたか。
やっぱり、もっと子供の頃に、チューブとか、いろんなことをチャレンジしていたら、今もっと簡単にできたかもしれないし、でもその年齢を気にしてやらないことは、どんなことにも、どんな人にも、当てはまると思うんですけど。だから自分が若いからできないとか、女性だからできないって思うんじゃなくて、やっぱりやってみることが大事だなと思います。
2人のためにも、しっかりチャレンジして頑張りたい。
今回のプエルトリコ大会で、日本代表の女子が1名というのが決まってしまったことでの心境の変化はありましたか。
二人(都筑と前田)もオリンピアンとして、今回の世界選手権はプレッシャーがあったと思うし、その3人でやっぱりチョープーに挑むことができたら良かったんですけど。
今回は1人になったんですけど、でもその分の2人のためにも、しっかりチャレンジして頑張りたいし、日本の次の世代の子たちにも世界へ羽ばたいて行くような自信が与えられるような存在になれたら良いなと思います。
プレッシャーには強い方ですか?
緊張はするんですけど、今まで学んだのは、やっぱりプレッシャーがあっても勝たないといけないとか、そういうふうに考えるんじゃなくて、プレッシャーがあるときこそ、思い切りサーフィンを楽しんで自分自身、思いっきりできたら悔いはない。そういう考えが大事かなと考えています。