五十嵐カノアをはじめとするパリ五輪出場サーファーたちがタヒチのジャッジ・タワー問題に意見

五十嵐カノア © WSL / Nolan

ここ数カ月間、タヒチのチョープーの地元サーファーたちは、2024年のパリ・オリンピックに向けてリーフの上にアルミニウム製の新しいジャッジ・タワーを建設する計画案に対する懸念を公の場で表明してきた。

 

彼らはソーシャルメディア上で何百万回も再生されるバイラルビデオを作成し、18万人近くの署名を集めたオンライン請願書を作成。一方で来年オリンピックに出場するサーファーたちは、この件に対する姿勢は慎重だった。

 

しかし、現2X世界チャンプのフィリッペ・トリード、五十嵐カノア、カリッサ・ムーア、キャロライン・マークス、ジョアオ・チアンカら2024年パリ五輪出場サーファーたちは、リーフを傷つける建設用はしけの様子を映したとされる動画がネット上で公開されると、声を上げ始めた。

 

https://www.instagram.com/teahupoo/

 

 

環境活動にも積極的に参加している五十嵐カノアは、自身のインスタグラムのストーリーに「昨日のビデオを見て、この “新しいタワー “がどれだけの被害をもたらしているのかがわかりました。もっと地域の環境を考えてくれると信じていました。しかし、僕は間違っていたようです……

すべては2日間のイベントのためであり、地元コミュニティにとって将来的なメリットはあまりありません。オリンピックは、大会前よりも良い環境を地域に残すためのものですが、この行動はそれを示していないと思います。解決策が見つかることを願っています」。

 

またオリンピアンたちのインスタグラムには、イベントをボイコットするよう圧力をかけるコメントも殺到しているということ。

 

ISA国際サーフィン連盟は、「私たちは生涯を通じてサーフィンをする者として、私たちのため、そして未来の世代のために、海を守る必要性を感じています。そのため、私たちは、競技の実現と同時に地元の自然環境を保護するための合意に向けて、各方面と協力することを約束します。」と声明を発表。

 

また他の報道によれば、タヒチのモエタイ・ブラザーソン大統領が、もし解決策が見つからなければ、チョープーでのイベント開催に疑問を呈すると発言しており、ケリー・スレーターも先週「2日間のイベントのためにこんな巨大なタワーが必要なのは意味がない」と投稿。タワーはどうなるのか。タヒチでのイベント開催は可能なのか。今後の展開に注目していきたい。