2024年パリ五輪・パラリンピック組織委員会は17日、サーフィンの競技会場を変更しないと発表した。競技は予定通りタヒチ島チョープーで行う。また地元の反対にもかかわらず、アルミニウム製の新しいジャッジタワーが建設されることが発表された。
パリ2024が発表した詳細なプレスリリースの中で、オリンピックの主催者は、最新情報を発表。 チョープーが会場であることに変わりはなく、タワーの設計図は縮小され、新しいタワーは現在のタワーの場所に建設されるが、新しい土台が設置される。
パリ2024は、既存の木造タワーを使用できない主な理由として、現在の土台の腐食を挙げている。20年前に建設されたこの土台を使用することは、来年のオリンピックでスタッフや選手の安全を損なうと主張。彼らは新しい基礎の10年の寿命を保証しており、これは将来のサーフィン・イベントのためのプロジェクトのレガシーを保証するために不可欠であると強調している。
リーフの上に建設するジャッジタワーをめぐって、環境破壊につながるとして、地元住民が反対デモを起こし、既存の木製のものにする案や、会場をタヒチのビーチブレイクに移すことも検討されていたが、対応策を協議した組織委は、アルミ製のジャッジタワーの規模を縮小し、環境への影響を少なくする方針を示した。
プレスリリースによると、新しいジャッジタワーの計画には以下が含まれるとのこと:
- 新タワーの表面積を縮小し、旧木製タワーのサイズに戻すこと。
- 新タワーの重量を14トンから9トンに減らし、旧木造タワーの重量に近づけ、基礎への負担を軽減。
- 大会期間中、タワーにいる人員と機材の数をWSLの人数に合わせて削減(当初のプロジェクトでは40人だったのに対し、25~30人)。
- 大会終了後、ケーブルを撤去することを前提に、ファイバーと電気の供給について暫定的な解決策を採用。
- 飲料水と廃水の接続の撤去
- 環境保護を担当する公的機関、環境調査機関、団体の代表による建設現場の監視を可能にする措置の強化
さらにオリンピック開催までの間、定期的なパブリックミーティングを通じて、協会、住民、すべての関係者との対話を継続するとしており、ポリネシア政府、パリ2024は、タヒチとその人々にとってオリンピックが成功するよう、関係自治体、環境保護団体の代表者、地元サーフィンコミュニティ、地元住民との対話と透明性を大会まで続ける予定。
今回の発表を受けて、地元住民が中心となる反対派がどのような反応を見せるのか。建設中止を求めるオンライン署名は16万人を数え、現在も世界中から続々と集まっている。地元の人々は新しい計画を公正な妥協案とみなすのか、それとも抗議を続けるのか。今後も注目していきたい。