JPSA2023 さわかみ Japan Pro Surfing Tour ショートボード第3戦「第27回茨城サーフィンクラシック さわかみ杯」はDAY-4。会場の磯場ポイントの天候は曇りで、晴れ間ものぞく。昨日からのスウェルは落ち着いたものの、サイズはムネカタで、セットが入ると頭か。
朝は風の影響も弱く、面は整い気味。朝は潮が上げていて、昼に向け干潮となる潮回り。なので、朝はタプタプで、波の選択に迷う選手も多かった。テイクオフして板の切り返しで、右に左に。パワーゾーンをキープして、当てれるところがあれば、当てる。
セットをつかめればベスト。でも、乗ってみたら、張らないという波も多々ある。だから、今日もその緩慢なセクションをスピードを殺さずにつなげられるか。これが勝負の別れ目。さらに点差ををつけるには、エンドセクションの演技。必ずスープの前に出てのコンプリートは必須だ。
今日のスケジュールは、全部で28ヒート。昨日、悪天候でできなかった分をカバー。男子はR-3からR-4まで。女子はR-2、R-3、R-4まで行って終了。男子はベスト12。女子はベスト4が出揃った。
まずはトライアリストの結果から。男子は酒井仙太郎、加藤浩大、岩瀬裕哉の3人がR-3のトップシードに挑戦。ここを勝ち上がったのは酒井仙太郎のみ。加藤、岩瀬は残念ながらここで敗退。その酒井もR-4で敗退。快進撃もここまでとなった。
続いて女子。菅谷帆那、上門涼風、清水ひなの、鈴木莉珠、小林咲喜の5人がR-2を戦った。菅谷帆那、上門涼風、小林咲喜はこのラウンドで姿を消したが、鈴木莉珠は6.00、5.50でトータル11.50ポイントとして、公認プロ資格を獲得。清水ひなのと共にR -3へ進出した。
そして、トップシードが登場するR-3。鈴木莉珠はここで破れるものの、清水ひなのはプロ3人相手に健闘。僅差の戦いを制してラウンドアップを決め、公認プロ資格をゲット。さらに次のR-4でも運も味方につけて、勝ち上がりセミファイナルに進出という快挙。戦いながら学んで強くなるを実践した形となった。
続いて、プロについて。女子は川合美乃里が無双っぷりを披露。R-3では波を選びきれずにワイプアウトを連発する、まさかのスタート。しかし、いきなりスイッチが入ったか、そこから怒涛の攻め。
エクセレントの8.00ポイント含む13.75ポイントを叩き出して、ブッチ切りでラウンドアップ。さらに、R-4では開始から全開フルスロットルで7.25、6.50で、こちらも13.75ポイントとして、シングル、トータルとも本日のハイエストを獲得。
その他、女子でセミに進出したのは、大村奈央と宮坂麻衣子。さらにプロトライアルに合格したての清水ひなの(清水ひなたの妹)の4人。
現在のJPSAランキングでは1位が川合美乃里、大村奈央が3位。宮坂麻衣子は8位という順位。このまま川合美乃里が実力通りの強さを見せるのか。それとも清水ひなのがAM出身でプロ戦を制覇するのか。それを大村、宮坂が待ったをかけるのか。明日の試合は見逃せない。
続いて男子。こちらは松永大輝が男子の中で、7.75、5.55でトータル13.30がハイエスト。波さえつかめれば、パワー全開。「捻り込んで」という言葉の表現がぴったりのフルレールで、スプレーを飛ばしまくる。波のサイズがあればあるほど、そのサーフィンはよりパワフル。明日もこのまま勝ちあがる予感。
R-5まで勝ち上がったメンバーは、全員が調子を上げてきている。特に平原颯馬、新井洋人は波を理解しているのか、力加減が絶妙。メリハリあるサーフィンで頭ひとつ抜けている。
それを大原洋人、西優司、関口真央らが抑えられるか。それとも鈴木仁、矢作紋乃丞といった若手が勢いで勝ち進むのか。こちらも見逃せないヒートが続く。
明日は選手集合は朝7時。男女ともスタンバイで、男子はR-5から。女子はセミファイナルからとなっている。大会最終日、栄冠は誰の手に。見逃すな!
.明日のライブはAbemaから
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ヒート組、スコアはJPSAのHPから。
公認プロ資格獲得者
鈴木莉珠
「素直にすごく嬉しいです。6点出せて行けると確信してました。決まった瞬間、ガッツポーズしたかったんですけど、試合中だったんで。一番最初に同じヒートだった小林咲喜ちゃんから、おめでとうって言ってもらえて。
あと鈴木仁コーチもおめでとう!って。みんな祝福してくれて嬉しかったです。プロトライアルで、いつもの試合よりも緊張したんですが、良い波だったので、いつもより楽しみな部分もありました。」
清水ひなの
「嬉しい気持ちと、ほっとした気持ちがあります。最後スコアが出なかったと時は、凄くドキドキしていて、みんなからは良かったんじゃないって言われたんで、ちょっと安心したんですけど、まだ出てなかったんで、ドキドキでした。
勝てない時期とかもあったんですけど、それはしっかりトレーニングしてやるしかないので、しっかり自信つけて挑んだ感じです。」
ツアースポンサーの「さわかみグループ」様から、景品と交換もできる「さわかみマイル」を選手に向けてプレゼント中。さらに今シーズンから会場に応援に来た方にも、このマイルをプレゼント。ぜひ会場にお越しの際は、「さわかみ」のブースへ。
松永 大輝
ラウンド1から全て1位通過で勝ち上がっている松永 大輝「ラウンド3、4ではサイズと波数が変わりましたね。潮も変わってレフトが良くなってきたのかなって感じでした。対戦相手のことは意識しないようにしていて、良い波掴めればなって思っていました。このメンバーで勝てたことは自信になりました。」
関口 真央
「ラウンド3と全く同じ流れで、同じところから同じ波に乗れたんで、今回も作戦通りいけたなって感じです。沖にいると右の方から波が入っているように見えて、そっちの方に行きがちなんですけど。
僕は来てる波じゃなくて、場所で構えてたって感じです。昔から負ける試合って自分のことじゃなくて人のことを気にしちゃって負ける癖があるので、自分を100%出すことに集中しています。」
平原 颯馬
「サーフィンの調子はいんですけど、試合の組み立てが自分の思ったように出来てなくて。R4も最初は全然乗れなくて、内心焦ってたんで、それがミスかなって思います。最後は逆に魅せようと思って逆に力入りすぎちゃって、体が伸びきっちゃったんで、最後まで丁寧にやろうと思いました。
「グラチャンとか先見過ぎちゃうのは自分ダメなんで、一つ一つの試合に集中して勝っていけば今回も優勝が見えてくるんじゃないかなと思っています。森友二とファイナル出来たら楽しいなって話しているんです。今日も勝って美味い飯食おうって約束しているんです。」
西優司
「初めに6.5をスコアできて、凄くやりやすくて、次の波でもバックアップ取れて、あとはプライオリティ持って、良い波待つだけでよかったんで楽でした。
午前中に比べてサイズが下がって、繋ぎにくい波で出来るだけ1発目に技してスコアできたらなって思っていたんで、それが上手くハマったかなと思ってます。今回3位以内に入ってグランドチャンピオンを狙いたいと思っています。」
矢作紋乃丞
「ラウンド3と同じでオフショアで、下もないような波だったので、またこれかって感じでしたね。掘れている波の方が得意なんで、前のヒートが結構掘れていたんですけど、だんだんヒートが近付くに連れてタルくなって捕まりました。
最初は乗ろうと思っていたんですが乗れなくて、意外と他の選手のスコアが低くかったので、待っておこうかなって思っていました。波が分からな過ぎて待ち過ぎて危なかったです。」
新井洋人
「だいぶ潮が上げてきて、波数は減ってきていて、セットしか割れない状況だったので。波はコントロールできないので、とりあえず良い波乗れれば良いなと思っていました。1本目から6.5で思った以上に波が来てくれたんでラッキーでした。最近はあまり考え過ぎず、柔軟に出来たら良いなって考えてます。」
川合 美乃里
「ひとつ前のヒートよりは上手く乗れて、良かったです。下から来る子たちは勢いがあって、ひなのちゃんとかは、いつもホームポイントで会うことがあって。彼女は良い波を見つけるのが凄く上手なんです。試合で当たるのが怖いなって思っていました。
このヒートは良い波乗れて、波回りが良かったなって思います。ターンするのに苦戦していた男子もいたんですけど、ターンを数入れられる波に乗れて良かったなって思いました。」
大村奈央
「波のコンディションは朝と比べて凄く変わっていて、ラウンド3の時は結構波があったんですけど、夕方になって上げてきて、うねりのサイズも下がって、割れにくいなって思いました。」ラウンド3ではライト、ラウンド4ではレフトでスコアを揃えて見事1位でラウンドアップを決めた。
鈴木仁
「大洗は波が難しいので、ヒートの時に波が見えるかなといったところだったんですけど、入った瞬間から、昨日の嵐から変わって凄く解りやすい波だったので良かったです。コーチングしている鈴木莉珠選手のヒートの方が緊張して見ていたので、プロ合格してくれたので、自分のヒートも安心してやれました。笑。自分は変に逃げて後悔するよりも、アグレッシブにやって攻めて転けて後悔する方が良いと思っています」
JPSAオフィシャルサイト:http://www.jpsa.com/
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