ハンティントン・ビーチ、カリフォルニア、USA(2023年8月2日水曜日)-WSL(ワールド・サーフ・リーグ)CS第4戦「USオープン」と2023ロングボード・ツアー第1戦「ハンティントン・ビーチ・ロングボード・クラシック」は大会5日目。
ワールド・クラスのマッチアップとビッグ・アップセットの連続の後、男女共クオーターファイナル進出者のベスト8が決定。
チャレンジャー・シリーズ第4戦となるウォレックスUSオープン・オブ・サーフィンは男女共オフとなった。
昨年のイベント準優勝者であり、2022年の世界ランク2位でもあるカニエラ・スチュワート(HAW)は、ノーズライディングとフローのマスタークラスを披露。
彼はエクセレントスコア8.50(10点満点)をスコアし、さらにエクセレントスコア8.53を叩き出し、ワイルドカードのトロイ・マザーズヘッド(USA)に勝利。スチュワートの圧倒的なスタイルは、ラウンドオブ16でも際立っていた。彼はハンティントン・ビーチで再び優勝のチャンスを狙う。
「全てのヒートを見て準備しました。」とスチュワート。「コンテストの後、風が強くなるたびにサーフィンをしています。コンテストの後はいつもチョッピーだから。今日のような良いヒートがあれば最高です。とても助かります。普段は、波のどこでノーズライディングするのが正しいのか、ただそれだけを考えています。波のクリティカルなセクションでノーズライドし、そこから抜け出してクリーンなターンをするか、クリーンなフィニッシュをすること。それがメインゴールです。」
日本の井上鷹がクオーターファイナル進出。
男子ラウンドオブ16のH6では、日本の井上鷹が強敵スティーブン・ソイヤー(RSA)と対戦。ヒートは両者ともスタートから高得点をマーク。ヒート後半までソイヤーがヒートをリード。しかし、ソイヤーは波にフィットしない感じだ。
ヒート残り10分を切って、井上が優先権を使ってライトの波をキャッチ。ソールアーチ10からインサイドのリエントリーに繋いでコンプリート。7.27 というヒートハイエストをスコアして逆転。バックアップ6.50を持つ井上が逃げ切り、見事ソイヤーを下してクオーターファイナルへ勝ち上がった。
「初めてワールドロングボードツアーに出た2018年、初めてのラウンドがスティービーと同じヒートで、僅差で負けてしまったんですけど。彼はそのままワールドタイトルを取って。それからずっと仲良くしてもらっていて。
そんな彼との試合は、友達とサーフィンしているような感じで、落ち着いて試合ができました。波数は少ないんですけど、ロングボードに良い波で、USオープンという子供の頃から憧れだった舞台で、クオーターファイナル進出出来たことが凄く嬉しいです。」
クオーターファイナルで井上鷹はヒート3でカニエラ・スチュワート(HAW) と対戦する。
またフィリピン人サーファーとしてWSLロングボード・ツアーに初参戦となったジェイアールことロジェリオ・エスキヴェルが、ロングボード・ツアーのベテラン、ベン・スキナー(イギリス)を下す今日最大の番狂わせを引き起こした。
エスキヴェルは、ノーズライドでエクセレントな8.27をマークし、スキナーに勝利。フィリピン出身の新星は、クオーターファイナル進出を決め夢を追い続ける。
エスキヴェルは、「フィリピン人が応援してくれて、本当に嬉しかった。僕が波に乗る度に、彼らは大声を出して、僕にエネルギーを注いでくれました。フィリピンにはロングボーダーがたくさんいて、特に僕らが住んでいるラウニオンには多い。次の世代のようなキッズもいて、彼らもリッピングしています」。
そのほかに北米ロングボード・リージョナル・チャンピオンのリッチー・クレイヴィー(USA)は、ロングボード・ツアー・ベテランのカイ・サラス(HAW)を下してQF進出。ディフェンディング・ウイナーのテイラー・ジェンセン(USA)、エドゥアール・デルペロ(FRA)、カイ・エリス・フリント(AUS)、トニー・シルバニ(USA)もクオーターファイナル進出を果たしている。
女子では、3度のWSLロングボード・チャンピオンであるホノルア・ブルームフィールド(HAW)が、ラウンドオブ16で衝撃的なパフォーマンスを披露。エクセレントな16.50のヒート・トータルを獲得し、北米ロングボード・リージョナル・チャンピオンのアヴァロン・ガル(USA)を下した。
クオーターファイナル進出を決めたブルームフィールドは、歴史的な4度目の世界タイトルを目指し、幸先の良いスタートを切っている。
また元WSLロングボード・チャンピオンのレイチェル・ティリー(USA)は、同じロングボード・ツアー・ベテランのゾーイ・グロスピロン(FRA)を退けてクオーターファイナル進出を決めた。
WSLロングボード・チャンピオンのソレイユ・エリコ(USA)もクオーターファイナルに進出。ディフェンディング・イベント優勝のケリス・カレオパア(HAW)、元WSLロングボード・チャンピオンのリンジー・ステインライジー(USA)、ソフィア・カルヘイン(HAW)、アリス・リモイン(FRA)、そしてクロエ・カルモン(BRA)も勝ち進んでいる。
USオープンが再開となれば、ラウンドオブ32に勝ち進んだ五十嵐カノアはH8。女子ラウンドオブ32のH4に都築虹帆、H5に都筑有夢路が登場する。
がんばれ!日本!
本日の大会のハイライトと詳細については、WorldSurfLeague.comをご覧ください。
ハンティントン・ビーチ・ロングボード・クラシック・メンズ・ラウンド16の結果:
HEAT 1:テイラー・ジェンセン(USA)13.30 DEF. ジャック・ヴァン・ワゴナー(USA)12.97
HEAT 2:エドゥアール・デルペロ(FRA)15.33 DEF. ケビン・スクバーナ(USA)11.67
HEAT 3:カイ・エリス・フリント(AUS)12.03 DEF. デクラン・ワイトン(AUS)11.57
HEAT 4:トニー・シルヴァーニ(USA)12.33 DEF. ジョン・マイケル・ヴァン・ホーエンシュタイン(HAW)11.10
HEAT 5:カニエラ・スチュワート(HAW)17.03 DEF. トロイ・マザーズヘッド(USA)12.43
HEAT 6:井上鷹(JPN)13.77 DEF. スティーブン・ソーヤー(RSA)12.53
HEAT 7:ロジェリオ・Jr・エスキヴェル(PHL)15.44 DEF. ベン・スキナー(GBR)10.50
HEAT 8:リッチー・クレイヴィー(USA)13.00 DEF. カイ・サラス(HAW)12.76
ハンティントン・ビーチ・ロングボード・クラシック・男子クオーターファイナル・マッチアップ
HEAT 1:テイラー・ジェンセン(USA)対エドゥアール・デルペロ(FRA)
HEAT 2:カイ・エリス・フリント(AUS)対 トニー・シルバニ(USA)
HEAT 3:カニエラ・スチュワート(HAW) vs 井上鷹(JPN)
HEAT 4:ロジェリオ・Jr・エスキヴェル(PHL) vs. リッチー・クレイヴィー(USA)
ハンティントン・ビーチ・ロングボード・クラシック女子ラウンド16結果:
HEAT 1:ケリス・カレオパア(HAW)10.37 DEF. リブ・ストークス(CAN)8.94
HEAT 2:レイチェル・ティリー(USA)13.27 DEF. ゾーイ・グロスピロン(FRA)8.10
HEAT 3:ソフィア・カルヘイン(HAW)11.06 DEF. ルアナ・ソアレス(BRA)8.46
HEAT 4:リンジー・ステインライジー(USA)15.33 DEF. メイソン・シュレマー(USA)14.90
HEAT 5:ソレイユ・エリコ(USA)12.27 DEF. キーニ・カヌロ(HAW)9.50
HEAT 6:アリス・リモイン(FRA)10.17 DEF. タリー・ホワイト(AUS)9.77
HEAT 7:ホノルア・ブルームフィールド(HAW)16.50 DEF. アバロン・ガル(USA)13.24
HEAT 8:クロエ・カルモン(BRA)13.93 DEF. マリア・フェルナンダ・レイエス(PER)8.33
ハンティントン・ビーチ・ロングボード・クラシック女子クオーターファイナル・マッチアップ
HEAT 1:ケリス・カレオパア(HAW)対レイチェル・ティリー(USA)
HEAT 2:ソフィア・カルヘイン(HAW)対リンジー・ステインライジー(USA)
HEAT 3:ソレイユ・エリコ(USA)対アリス・リモイン(FRA)
HEAT 4:ホノルア・ブルームフィールド(HAW)対クロエ・カルモン(BRA)
イベント・オフィシャルサイト:https://www.usopenofsurfing.com/
詳細はWorldSurfLeague.comをご覧ください。
https://www.worldsurfleague.com/events/2023/lt/49/huntington-beach-longboard-classic/main