「Vansパイプ・マスターズ」は、招待制の新しいスペシャリティ・イベント。WSLチャンピオンシップ・ツアー、チャレンジャー・シリーズ、クオリファイ・シリーズとは独立して運営され、地元ハワイのタレントを中心に、Vansがセレクトした男女60名のサーファーが出場する予定。
フォーマットやジャッジ基準もVansによって決定しており、1月に開催される2023年チャンピオンシップ・ツアー開幕戦「ビラボン・プロ・パイプライン」との違いを簡単に紹介する。
新イベントのフォーマット
このリーダーボード・スタイルの大会では、サーファーはイベント期間中、合計3回のノンエリミネーション・ヒートでサーフィンをする。上位3本のウェーブスコアが最終スコアとなり、男子・女子の上位4名がファイナルに進出し、賞金総額42万ドルから男女の優勝者はそれぞれ10万ドル獲得できる。
審査基準
ジャッジングクライテリアとスコアリングは、過去のパイプマスターズから大きく変更されます。この新しい試みでは、ジャッジは異なるレンズを通して、ターン、エアー、バレルに同等の重点を置く。
Vansの60人の厳選されたサーファーは、過去にこのコンテストで優勝したエリート・バレルライダーだけでなく、ハワイやその他の地域から才能あるエアリアリストが参加。新しいフォーマットで、サーファーたちはこの波で何ができるかを再認識することになる。
ノープライオリティ
Vansパイプ・マスターズはプライオリティーシステムを使用しません。パイプラインとバックドアでの波の選択、ヒート戦略、ラインナップのポジショニングは、サーファーが海の中で自分たちの手で決定します。
リピートマッチアップ
昨夜、2022年のVANS PIPE MASTERSヒートの公式抽選会が行われ、ヒート組みが発表された。日本の伊東李安琉はヒート2で、カラ・グレース、マット・メオラ、ニック・ヴォン・ラップと対戦。
といってもヒートが同じだけで勝ち負けが決定してラウンドアップするという形式ではない。このメンバーで3回ヒートを行い、自分のベストライドをするだけだ。
ノンエリミネーション方式では、3ヒートとも同じサーファーが対戦することが保証されている。ファイナルまでは、ヒートで他のサーファーに勝つことよりも、波のベストスコアを3つ獲得することに重点を置いたリーダーボード方式のコンテストとなっている。
男子ヒート・ドロー
ヒート1:コア・スミス、ロビー・マコーミック、ジェイミー・オブライエン、和井田理央
ヒート2:カラ・グレース、マット・メオラ、ニック・ヴォン・ラップ、伊東李安琉
ヒート3:アイバン・フローレンス、メイソン・ホー、マイキー・フェブラリー、トッシュ・チューダー
ヒート4:シェイデン・パカロ、マカナ・パング、ジョアン・チアンカ、アル・クレランド
ヒート5:クロスビー・コラピント、グリフィン・コラピント、セス・モニーツ、カウラナ・アポ
ヒート6:ネイサン・フローレンス、ジョシュ・モニーツ、イーサン・オズボーン、ハリー・ブライアント
ヒート7:イーライ・オルソン、ビリー・ケンパー、マイキー・ライト、アイメオ・チェルマク
ヒート8:ノア・ベッシェン、イマイカラニ・デヴォルト、クレイグ・アンダーソン、カウリ・ヴァースト
ヒート9:イーライ・ハンネマン、ジャクソン・バンチ、ヤゴ・ドラ、バララム・スタック
ヒート10:コア・ロスマン、バロン・マミヤ、シェーン・サイクス、ノア・ディーン
女子ヒートドロー
ヒート1:ベサニー・ハミルトン、カリッサ・ムーア、ベラ・ナル、タティアナ・ウェストン・ウェブ
ヒート2:ガブリエラ・ブライアン、アエラン・ヴァースト、ゾーイ・マクドゥーガル、ローラ・エネヴァー
ヒート3:ブリアンナ・コープ、ベティルー・サクラ・ジョンソン、ケーティー・シマーズ、タイラー・ライト
ヒート4:プア・デソト、モリー・ピックラム、モアナ・ジョーンズウォン、シエラ・カー
ヒート5:ココ・ホー、ヴァヒネ・フィエロ、ルアナ・シルバ、ソフィー・ベル
Vansパイプマスターズの新しい章は、2022年12月8日から20日にかけて開催予定。コンテスト期間の初日の本日はコンディション不良のためオフとなった。予報ではコンテスト期間の後半に波が上がる予報が出ている。
このコンテスト、STABのみがメディア発信をしているため、多くの情報が公開されない状況が続いていた。が、ようやくWSLのサイトでも情報が出てきて、ライブ中継が見れるようになったようだ。
パイプマスターという威厳のある大会が、今回のやり方でアンダーグラウンドなイメージになっている感がある。VANSはクローズドなSTABハイのような感じでパイプマスターをやりたいのか。このやり方が吉と出るか凶と出るかは蓋を開けてみなければわからない。