脇田紗良がエクセレント、稲葉のバックハンドが炸裂するも日本男子2回戦敗退。ゴールドコースト・プロ大会3日

脇田紗良と稲葉玲王

クーランガッタ、クイーンズランド州/オーストラリア(2022年5月9日月曜日)2022年ワールド・サーフ・リーグ・チャレンジャー・シリーズ(CS)の第1戦「ブースト・モバイル・ゴールド・コースト・プロ presented by Rip Curl」は大会3日目。

 

悪天候ながら、今日もスナッパー・ロックスには素晴らしい波が提供され、女子のラウンドオブ64の残り3ヒートから始まり、男子のラウンドオブ48、そして予定通り、女子のラウンドオブ32の最初の4ヒートまでが行われた。

 

撮影、編集:NOJILANDFILM  @NOJILANDFILM

 

 

女子のラウンドオブ64のヒート15では、日本の脇田紗良、野中美波が、CTルーキーのベティルー・サクラ・ジョンソン、ザーリ・ケリーと対戦した。

 

早くから会場入りし調整してきた脇田は、見事なウェイブ・セレクションでスタートからヒートのベストウェイブを掴み、素晴らしいコンビネーション・マニューバーで8.00 のエクセレント・スコアをたたき出してヒートを開始する。

 

脇田紗良

 

後半に入り、バックアップを持っていない脇田だが、1位のポジションをキープ。スコアを伸ばしたいが、思うような波が見つけられない。野中美波も同様にスコアリング・ウェイブを探す展開に。

 

ベティルー・サクラ・ジョンソン © WSL / Dunbar
ザーリ・ケリー© WSL / Dunbar

サクラとケリーは5点台を持ち、攻め続ける。残り時間10分を切り、ケリーが6.27、サクラが6.73を叩き出して、二人がトップを独占。

 

脇田は優先権を使ってサイズのある波を掴むも、今度は波が早すぎて技をかけられずに終了。脇田は3位に転落する。

 

野中美波

 

残り時間3分、4位の野中が優先権を使ってグッドセットをキャッチ。ドライブターンからのバーティカルなオフザリップ、カーヴィングからのリエントリーの組み合わせでフィニッシュ。ソリッドなコンビネーションで6.03をスコア。しかしバックアップがなく逆転には至らず。

 

そして、エクセレントを持っているも3位を強いられた脇田は、残り時間2分を切って、ニードスコアは僅か3.90。2.23のバックアップをあげたい脇田は、ラストライドに勝負をかけた。

 

 

サイズは小さいがポテンシャルのある波で、カットバックからのインサイドでのリエントリーを決めたが、スコアは3.57と僅かに届かず。脇田、野中とも悔しい敗退となった。脇田は33位、野中は49位で今大会をフィニッシュ。

 

和井田理央

 

女子終了後、男子のラウンドオブ48 が開始され、ヒート2で和井田理央が、CTサーファーのコナー・コフィン、CTルーキーのサミュエル・プポ、ヴァスコ・リベイロと対戦。

 

ヒートはスタートからコナー・コフィンがチャージを見せて8.50のエクセレントでヒートを開始。ヴァスコも6.83をスコアする展開。和井田はセットが少ない中でのそのファーストエクスチェンジで4.33と出遅れる。

 

その後、ほとんどセットがこないまま2本目を終了間際に乗った和井田は、素晴らしいレイバックで5.07をスコアするも3位で敗退となった。

 

大原洋人

ヒート3では大原洋人が、ジャドソン・アンドレ、イマイカラニ・デヴォルト、アドゥア・アマトリアンと対戦。

 

このヒートも、セットの数が少ない流れのまま、デヴォルトのワンライドのみで、他の選手はノーライド。後半に入り、スペインの18歳、アドゥア・アマトリアンがいきなり6.50をスコア。しかし、他の選手はロースコアが続く厳しい戦いとなる。

 

大原は後半に入り2.50 をスコアするも、思うような波を見つけることが出来ず、自分の力を出し切れずに悔しい4位敗退。37位でフィニッシュとなった。

 

 

違いを見せつけたコナー・オレアリー

 

ヒート4ではコナー・オレアリーが、ティモシー・ビッソ、クリス・ザフィス、ビリー・ステアメンドと対戦した。他の選手がスコアを重ねる中、コナーはヒート前半ノーライド。

 

後半に入りファースト・ライドを掴んだコナーは、掘れたセクションでシャープなバックハンドターンを何度も繰り出して5.00をスコア。

 

 

そして、残り8分で2本目の波をキャッチ。より深いドライブターンからのオフザトップを連打し、エクセレント・レンジの7.67をスコアして、4位から一気にトップ踊り出て、そのままラウンドアップを決めた。

 

 

稲葉玲王

 

ヒート8では稲葉玲王が、ラムジ・ブキアム、カイアス・キング、オスカー・ベリーと対戦。ヒートはブキアムがバックハンドで7.83をスコアして開始。稲葉は優先権を持って波を待つ。

 

 

 

 

狙いを定めたビッグセットを掴んだ稲葉は、ドライブターンからのヴァーティカルなオフザリップを連発。大きなスプレーをあげて5.33をスコアして反撃する。

 

稲葉玲王

 

トップのブキアムはバックアップを4.67としてリードを広げていく。バックアップを持たない稲葉は2位で後半戦へ。乗る波が見えているような稲葉は、ラウンド1でも見せた素晴らしパフォーマンスができる波を待つ。

 

ヒート終盤にカイアス、オスカーに逆転されて、ワンライドのみの稲葉は4位を強いられる。ピークに向かってパドルを続ける稲葉は、残り時間3分、ニードスコアは5.38と広がり、優先権を持って波を待った。

 

 

稲葉玲王とオスカー・ベリー
稲葉玲王

 

そこに特大のセットが入り、奥から優先権を持たないオスカー・ベリーがテイクオフ、深いバレルに包まれる。その波の肩から稲葉がテイクオフ。それと同時にオスカーはバレルをメイクしてライディングをやめた。(映像あり

 

一瞬、稲葉がオスカーのライディングを邪魔したのかと思えたシチュエーションだったが、優先権のあるのは稲葉だった。

 

稲葉のナイスブロックであったが、そこまでのバレルライドが評価されて、オスカーは6.67。肩から乗った稲葉は4.63止まりで逆転ならず。爆発的なバックハンドで好調な稲葉だっただけに、悔しい敗退となった。

 

 

 

これで男子の日本人選手は全員敗退。元日本チャンピオンである柄沢明美さんの長男で、アイルランド人の父親を持つ、オーストラリアはシドニー在住のCTサーファー、コナー・オレアリーだけが勝ち進んでいる。

 

 

女子は都筑有夢路だけとなり、明日試合が再開されれば、都筑はラウンドオブ32のH6でコビー・エンライト、テレサ・ボンバロ、モリー・ピックラムと対戦する。

 

 

2022年のブースト・モバイル・ゴールド・コースト・プロ presented by Rip Curlチャレンジャー・シリーズ・イベントは、5月7日から14日までスナッパー・ロックスで開催される予定です。

 

 

男子:Boost Mobile Gold Coast Pro

女子:Boost Mobile Gold Coast Pro

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