オーストラリア、ビクトリア州ベルズビーチ(2022年4月17日日曜日)ワールド・サーフ・リーグ(WSL)2022チャンピオンシップ・ツアー(CT)の第4戦「リップカール・プロ・ベルズビーチ」が終了。
Highlights Finals Day | The Can’t Miss Waves From The Historic 59th Rip Curl Pro Bells Beach
タイラー・ライト(AUS)とフィリーペ・トリード(BRA)が優勝を果たした。このイベントで過去に準優勝している両サーファーは、クリーンだがサイズダウンするコンディションの中、ベルズボウルからリンコンに完璧に適応しベルズビーチでの初優勝を決めた。
2度のWSLチャンピオンであるタイラー・ライト(AUS)は、CTイベント15勝目を挙げ、リップカール・プロ・ベルズビーチの初タイトルを獲得した。ライトは、イベントを通してエクセレントなスコアを記録し、ファイナルも同様であった。
イベント最終ヒートでライトは、5度のWSLチャンピオンに君臨するベルズで3度目の優勝経験のあるカリッサ・ムーア(ハワイ)と、3度目のベルズファイナルで対戦した。
2013年と2014年はムーアがライトに勝利を収めおり、ライトはヒート開始数秒で8.93(10点満点)を記録し、それを8.00でバックアップ。ついに3度目の正直で勝利を手中にした。ライトにとっては、2021年シーズンの開幕イベント以来のCT優勝で、世界ランキング2位へとジャンプアップした。
「正直なところ、これは私にとって大きな意味を持っています」とライトは語った。「今週、彼らの地に私たちを招いてくれたワタウロング(ビクトリア州のアボリジニの人々)にまず感謝したい。
この勝利は、私にとって感慨深いものです。これまで2つの世界タイトルを獲得してきましたが、今回の優勝はそれに匹敵するほどの大きなものです。12年間、この場所で戦い、この階段を降りてきた。
「ウイルス感染後遺症から回復するのに長い4年間を要し、やっと海の中で自分らしさを取り戻せたところなんです」とライトは続けた。「何度もあきらめたくなったことがありました。私はここにたどり着くまで必死で頑張りました。
その私を支えてくれたのは、愛情であり、思いやりであり、本当に感謝しています。これは優勝というより、私が本当に勝ちたかった唯一のイベントで、ここにいる私は感無量であり、興奮しっぱなしです」。
5xWSLチャンピオンのムーアが世界No.1に返り咲く
5度のWSLチャンピオンであるカリッサ・ムーア(HAW)は、彼女の3つのベルズタイトルに加え、ミック・ファニング、ステファニー・ギルモア、ケリー・スレーター、そしてマーク・リチャーズに並ぶ4度のベルズウィナーを目指してファイナルに臨んだ。
しかし、ムーアにとって不運だったのは、ファイナルで猛威を振るうライトと対戦し、相手と同じリズムをつかむことができなかったことだ。2位という結果を受けて、ムーアはポジティブにとらえ、黄色のリーダージャージを手にビクトリアを離れ、彼女が成功を収めてきたマーガレット・リバーへと向かう。
トリードはベルズ優勝でCTランキングのトップに躍り出る
前回開催された2019年のリップ・カール・プロ・ベルズ・ビーチでジョンジョン・フローレンス(HAW)に惜しくも敗れて、準優勝となったフィリーペ・トリード(BRA)は、ここでベルを鳴らすという希望を心に秘めて、2022年のイベントに臨んだ。
この変幻自在のナチュラル・フッターは、リンコンでのエアリアルから、ボウルでのカーヴなど、ベルズには限りなく適したサーフィン・スタイルを持っており、トリードはそのすべてを1週間を通してフルに発揮した。
ファイナルでは、2022年CTルーキーのカラム・ロブソンと対戦。ロブソンは素晴らしいパフォーマンスを披露したが、トリードはベルズで初のタイトルを獲得し、マーガレットリバー・プロを前にして世界ランキングで首位に立つこととなった。
「やっとベルズに戻ってこれました」とトリードは言った。「ここ数年、色々あってここに来ることが出来なかったし、ベルズに来れなくて、ずっとさみしく感じていたんだ。
ここに戻ってこれて本当に嬉しい。素晴らしい1週間だった。今年の誕生日プレゼントは、これ以上ないほど嬉しいものです。
ジョン(フローレンス)に勝ったことで、次のヒートではさらに自信を持つことができ、とてもエキサイティングだった。
カラムと決勝を一緒に戦えたのは最高だった。僕は9年間、ベルを取るためにここに来ているのに、彼は1年目で決勝に進出したんだから、これはすごいことだと思う。本当に素晴らしいです。
コンテストでこの勢いを維持するのは大変なことです。この調子で頑張っていきたい」。
トップにはなれなかったが、2022年CTルーキーのカラム・ロブソン(AUS)がリップカール・プロ・ベルズビーチで2位になったことは大きな成果であり、彼が1週間を通して見せていた素晴らしいサーフィンの証明となる。ミック・ファニング(AUS)やジャック・ロビンソン(AUS)などを倒し、ロブソンは現在ランキング6位をキープしている。
ミッドシーズン・カット・アップデート
2022年CTシーズンの開幕から5つのイベント終了後、新しいミッドシーズン・カットは、CTフィールドを男子トップ22と女子トップ10に減らし、さらに男子と女子のワイルドカード2枚(シーズンワイルドカードとイベントワイルドカード各1枚)を追加するものである。
後半のCTに残ったサーファーは、WSLファイナル5への進出とリップカールWSLファイナルへの出場を目指してCTを継続し、2023年のCTへのリクオリファイも確定。カットされた選手は、2023年のCTに出場するために、5月にオーストラリアのゴールドコーストでスタートする2022年のチャレンジャー・シリーズに出場することが必須となってくる。
2022年CTの第4戦「リップ・カール・プロ・ベルズ・ビーチ」終了後、後半戦に出場する女子4名、男子13名が決定。2022 WSL CTの前半最後の第5戦となる「マーガレット・リバー・プロ」が、残りのCTサーファーにとってミッドシーズン・カットを逃れる最後のチャンスとなる。ウィメンズCTは残り6枠、メンズCTは残り9枠となり、マーガレット・リバー・プロ後に決定される。
女子ミッドシーズンCT通過者
- カリッサ・ムーア(HAW)
- タイラー・ライト(AUS)
- ブリサ・ヘネシー(CRI)
- レイキー・ピーターソン(USA)
残り6名はマーガレット・リバー・プロで決定。
男子ミッドシーズンCT通過者
- フィリーペ・トリード(BRA)
- 五十嵐カノア(日本)
- ジョン・ジョン・フローレンス(HAW)
- ケリー・スレーター(USA)
- バロン・マミヤ(HAW)
- イタロ・フェレイラ(BRA)
- カイオ・イベリ(BRA)
- イーサン・ユーイング (AUS)
- ミゲル・プポ(BRA)
- セス・モニーツ(HAW)
- カラム・ロブソン (AUS)
- グリフィン・コラピント(USA)
- ジャック・ロビンソン(AUS)
残りの9枠は次回のマーガレットリバープロで決定。
リップカールプロ・ベルズビーチ・女子決勝。
優勝:タイラー・ライト(AUS)16.93
2位:カリッサ・ムーア(HAW)10.57
リップ・カール・プロ・ベルズ・ビーチ・ウイメンズ・セミファイナル結果。
HEAT 1:タイラー・ライト(AUS)14.23 DEF. コートニー・コンローグ(USA)13.90
HEAT 2:カリッサ・ムーア(HAW)14.50 DEF. ブリサ・ヘネシー(CRI)13.77
リップ・カール・プロ・ベルズ・ビーチ・男子決勝。
優勝:フィリーペ・トリード(BRA)14.74
2位:カラム・ロブソン(AUS)12.94
リップ・カール・プロ・ベルズ・ビーチ・メンズ・セミファイナル結果。
HEAT 1:フィリーペ・トリード(BRA)10.73 DEF. イーサン・ユーイング(AUS)4.10
HEAT 2:カラム・ロブソン(AUS)11.86 DEF. ジャック・ロビンソン(AUS)11.50
次の開催地は、マーガレット・リバー・プロ
2022 WSL CTの次の開催地は、2022年4月24日から5月4日まで大会期間を持つ「マーガレット・リバー・プロ」です。このイベントはWorldSurfLeague.com、WSLのYouTubeチャンネル、そして無料のWSLアプリでLIVE放送される予定です。
For more information, please visit WorldSurfLeague.com.