脇田紗良と前田マヒナがトップ通過。大原洋人、黒川日菜子も2位でアップ。「MEO Vissla Pro Ericeira」

リベイラ・ディリャス、エリセイラ、ポルトガル:2021年10月5日(火)、2021年チャレンジャーシリーズ第2戦「MEO Vissla Pro Ericeira」大会3日目は、女子のラウンド1の残りのヒートと男子のラウンド2の最初の10ヒートが行われた。

 

大会3日目のハイライト映像

 

明け方のコンディションは、グラッシーな3~4フィートのライト。満潮を迎えた頃からコンディションは少しづつ変化。首尾一貫しないトリッキーなコンディションとなった。

 

午後に濃い霧が立ち込め、ジャッジやファンは海の中のサーファーを確認することはおろか、試合を見ることもできず、一時中断となったが、太陽が戻ってくると、コンディションが整い、この日のアクションを締めくくるスーパーエンターテイメントなヒートが行われた。

 

本日は女子では元ワールド・ジュニア・チャンピオンのヴァヒネ・フィエロ(FRA)やインディア・ロビンソン(オーストラリア)がエクセレントを含む高得点をマーク。

 

イタロ・フェレイラ WSL / Poullenot

 

男子ではジークことイズキール・ラウがラストウェイブで大逆転のラウンドアップ。

一方で、オリンピック金メダリストで世界チャンピオンのイタロ・フェレイラ(ブラジル)がラウンド2で敗退するなど番狂わせも多発。チャンピオンシップツアーの五十嵐カノア(JPN)とマシュー・マクギリブレイ(ZAF)も惜しくもここで姿を消した。

 

 

大原洋人が日本男子唯一の3回戦進出

 

 

ヒート6で大原洋人は、カム・リチャーズ、ガティアン・デラハイ、マテウス・ハーディと対戦。トリッキーなハイタイド・コンディションのなかで、大原はファーストライドでクリティカル・セクションで板を思い切り切り返すビッグリエントリーで5.87をスコア。世界ジュニアチャンピオンのハーディはテールハイのエアリバースで7.00をスコア。

 

 

派手にエアを決めていたマテウス・ハーディ  WSL / Poullenot

 

エアゲームを続けるハーディはバックアップも6.30を揃えてヒートをリード。大原はワンライドのみで優先権を持って波を待ち続けた。

 

残り時間7分を切って2本目の波を掴んだ大原は、得意のカーヴィングからのレイバックスラッシュを爆発させ、7.60をスコア。4位のポジションから一気にトップへ躍り出る。最後はハーディにトップの座を譲るも、見事ラウンド3へと勝ち上がった。

 

 

五十嵐カノア、2回戦で惜しくも敗退

 

 

ヒート7で五十嵐カノアは、イアン・ゴウベイア、コール・ハウシュメンド、イーライ・ハネマンと対戦。カノアはスタートから積極的に攻めのサーフィン。しかし最後のエアが決めきれずにスコアが伸ばせない。それでも後半に入り、ミドルから掴んだ早めの波でバリエーションのあるマニューバーを披露。6.17をスコアしてトップに躍り出る。

 

五十嵐カノア  WSL / Poullenot

 

スタート時に7.60という高得点を出したカリフォルニアのコールがバックアップを後半に揃えて逆転トップに。ヒート終盤に入り、ゴウベイアがバックハンドでチャージを見せて7.10という高得点をマークして3位からトップへ。

 

 

3位を強いられる展開となり、残り時間も僅かでニード7.07と追い込まれたカノア。最後まで逆転できる波は入らず。惜しくもここで敗退となった。

 

黒川日菜子  WSL / Poullenot

 

女子のヒート12で黒川日菜子 は、 元ワールド・ジュニア・チャンピオンののヴァヒネ・フィエロ ・コビー・エンライト、ルシア・マルティーノと対戦。ヒートはスタートからフィエロがバックハンドで2本の7ポイントをスコアする素晴らしい好スタートを見せる。

 

黒川は優先権を持ってグッドウェイブをキャッチ。カーヴィング主体のマニューバーでインサイドまでつなぎ、最後のクローズセクションでリエントリーを決め、4.83をスコア。バックアップを3.67とした黒川は2位に浮上する。

 

 

 

フィエロは後半に入り、再び素晴らしいライディングで8.67をスコア。2位の黒川をコンビネーションに追い込む。最後は、僅差の2位争いとなり、ラストのエンライトの猛烈な追い上げを振り切って、黒川が2位で勝ち上がった。

 

前田マヒナ  WSL / Poullenot

 

ヒート14で 前田マヒナ は、USオープン優勝者のケイトリン・シマーズ、ドミニク・バロナ、 ソル・アギレと対戦。この波で世界ジュニア・チャンピオンのタイトルを獲得した、オリンピック日本代表の前田マヒナは、しっかりとスコアリング・ウェイブを見つけて、スタートから4.50をスコア。

 

 

続けてアウトから肩の張った波を掴み、パワフルなバックハンドサーフィンで5.77をスコア。トータル10.27でトップに躍り出る。ヒート終盤に前田はエクセレントに近い7.50をスコア。リードを広げて見事な試合運びでトップでラウンドアップ。優勝候補のシマーズはワイプアウトが目立ちスコアが伸びず3位で敗退となった。

 

 

ヒート16で脇田紗良は、フィリッパ・アンダーソン、チェルシー・トゥアック 、カミラ・ケンプと対戦する。チェルシー、フィリッパがスコアをまとめてヒートをリード。

 

後手に回った脇田だったが、後半に入り、グッドセットをキャッチ。アウトサイド・セクションで美しい弧を描くカーヴィングターンを披露して、ヒートのベストとなる7.00をスコア。

 

 

 

そして残り時間10分を切ってクリティカル・セクションでのリエントリーを決めて5.90をスコア。ついにトップに躍り出る。最後はバックアップを6.50に塗り替えて、完璧な試合運びで圧勝。1位でラウンド2へ勝ち上がった。

 

 

これで日本男子は、大原洋人のみ。女子は野中美波、松田詩野、黒川日菜子、前田マヒナ、脇田紗良が勝ち上がっている。

 

3人ヒートのR3で大原は、H3でナット・ヤングとジェイコブ・ウィルコックスと対戦。女子R2は、H4で野中美波と松田詩野が同じヒート、H5 黒川日菜子、H7 前田マヒナ、H8 脇田紗良にクレジット。

 

ヒート4の野中美波松田詩野は、フレイア・プリュム、ヨランダ・ホプキンス。ヒート5で 黒川日菜子は、ブリサ・ヘネシー、カロリーナ・メンデス、アリアン・オチョア。ヒート7で前田マヒナは、CTサーファーのメイシー・キャラハン、テレサ・ボンバロ、チェルシー・トゥアック。ヒート8で脇田紗良は、ルアナ・シルバ、ソル・アギーレ、ベティルゥ・サクラ・ジョンソンと対戦する。

 

ネクストコールは、現地水曜日の午前7時35分(WEST)日本時間の 2021年10月6日15時35分。コンディションを再確認した上で、スケジュールを決定する。

 

今回も彼らの活躍を期待しエールを送り続けたい。がんばれ!日本!

 

 

オフィシャルサイトでライブ中継が行われます。

男子:MEO Vissla Pro Ericeira