オーストラリア、ニューサウスウェールズ州ナラビーン(2021年4月17日土曜日)-WSL2021チャンピオンシップツアー(CT)第3戦である「リップカール・ナラビーン・クラシック」がスタート。会場となっているノースナラビーンのクリーンな2〜3フィートのコンディション。 女子のシードラウンド1から始まり、続いて男子のシードラウンド1が行われた。
今日は何と言っても都筑有夢路が念願のCTデビューを果たし、日本サーフィン界の歴史に新たな1ページが刻まれる日となった。
1996年の小野里美之によるCT参戦以来、初のチャンピオンシップツアーに出場する日本人女性サーファー都筑有夢路は、20年以上ぶりにCTイベントに出場する日本人女性サーファーとなった。
今シーズンCT女子リプレイス1番で、CT出場のチャンスがあった都筑有夢路は、去年のCT開幕戦のホノルアベイから会場入りし、出場のチャンス待ち続けたが願いは叶わず。
今回のオーストラリア・レッグでは、他の選手やスタッフとともにロサンゼルス発のWSLチャーター機に同乗。オーストラリアのホテル検疫を経て出場できる機会をうかがっていた。
しかし、オーストラリア初戦のニューカッスルでは、キャロラインがコロナの陽性反応が出たため、出場の期待が膨らんだものの、結局、偽陽性であったことが判明し出場はお預け。
今回のナラビーンでは、レイキー・ピーターソンが怪我のために欠場することが決まり、急遽、都筑有夢路のCTデビューが決まった。
ヒート5で都筑有夢路は、ニューカッスルで準優勝のイザベラ・ニコルズ(AUS)と前回3位のキーリー・アンドリュー(AUS)という調子を上げているサーファー2名と対戦。
都筑有夢路は、スタートからバックハンドでクリティカルなリエントリーを決め、早々にベスト2を揃えてヒートをリードしていく。その冷静なヒート運びからは緊張すら感じさせない。
しかし、強豪選手である二人はしっかりとスコアをあげて逆転。残り時間10分を切って、僅差のクロスヒートながら、都筑有夢路は3位を強いられる展開となった。
3位の都筑は優先権を持ってスコアリング・ウェイブが来るのをじっくりと待つ作戦。しかし波は入らないまま時間だけが過ぎていく。
残り3分で都筑はサイズのあるショルダーの張ったライトブレイクにテイクオフ。クリティカルなセクションを攻める3マニューバーのサーフィンを見事に決め、ヒートのベストスコアとなる4.83をマーク。一気にトップに躍り出る。
しかし終了ホーン直前に優先権を持ったアンドリューがレフトにテイクオフ。バックハンドで4.30をスコアして逆転。それでも、都筑のデビュー戦の初ヒートで2位通過を果たし、見事ラウンド3のラウンドオブ16進出を決めた。
プライオリティを持ったままギリギリまで波を待ち、ここぞという波をしっかりメイクする。そのメンタルの強さが彼女のコンペティターとしての強みである。初のCTヒートで確かな手応えをつかんだと言えるだろう。
「今回は初めてのCTイベントで、チャンスをもらって嬉しい気持ちでいっぱいです。今回は楽しむことが自分の中での目標なので、次のラウンドも楽しんで頑張ります。日本人として初めてイベントに出れたことは、すごく嬉しいですし、これからの日本にとっても良い方向に向くように、経験にして頑張っていきます。」とコメント
日本の女子サーファーとして、華々しいデビュー戦を飾った都筑有夢路。次のラウンドでは、誰と対戦となるかは発表になっていないが彼女の更なる活躍に期待したい。
みんなで応援しよう!がんばれ!アムロ!
詳細については、WorldSurfLeague.comをご覧ください。
男子:Rip Curl Narrabeen Classic presented by Corona
女子:Rip Curl Narrabeen Classic presented by Corona