HICプロでキロン・ジャボーが優勝。タヒチのオニール・マシンがリジョーナル・チャンピオンに決定

キロン・ジャボーとオニール・マシン WSL / Tony Heff

現地時間:2018年11月1日木曜日、ハワイアン・ウインター・サーフ・シーズンの到来を告げる、VANSトリプルクラウンのオフィシャル予選であるWSL-QS3000イベント「Vans Presents HIC Pro 2018」が終了。ノースショアのキロン・ジャボーが優勝した。

 

2018 Finals Day Highlights | HIC Pro | VANS

 

キロン・ジャボー、オニール・マシン、スレード・プレストウィッチ、ベイリック・デ・ヴィリースというサーファーがファイナルに顔をそろえた。その30分のファイナルは、アスリートの忍耐とポジショニングが試されるウエイティング・ゲームとなった。

 

ヒート中盤、マサンがストロング・オープニング・マニューバーからパワフルなトップ・ターンで6.33をスコアしヒートを開始。そのあとにジャボーがヒートのベスト・ウェイブをキャッチ。3つのソリッド・マニューバーをコンプリートしてエクセレントの8.00をスコア。これが勝利の決め手となった。

 

親友のハワイアンであるネーサン&ジョン・ジョン・フローレンスとエリ・オルソンに担がれたキロン。
親友のハワイアンであるネーサン&ジョン・ジョン・フローレンスとエリ・オルソンに担がれたキロン。

 

「全てのサーファーがイベントを通して素晴らしいサーフィンをしていました。そして、僕はサーフィンを本当に楽しめました」と、セレモニーの後にジャボーは言った。「オニールは物凄いパワーサーフィンをしていて、すべてのヒートでハイスコアを手に入れていましたね。」

 

 

アンダー・プライオリティーで、タヒチアンのオニール・マシンはセカンド・ウェイブを手に入れ、リップを切り裂いて、彼のパワー・サーフィン・スタイルを披露し5.07をスコア。リードしたのもつかの間、数分後にはジャボーがセカンド・ウェイブをキャッチし、波の最もクリティカルなセクションで見事なボードコントロールを見せて6.00をスコア。勝利を手にした。

 

 

優勝したキロン・ジャボー WSL / Mike Chlala
優勝したキロン・ジャボー WSL / Mike Chlala

 

「ファイナルは本当にタイトでしたね。誰もがヒートの前半を本当にプッシュしていた。急に波がダウンしてしまって、僕たちは幾つかのセットを逃してしまった。大きなセットが入るかどうかは誰も知らなかったのです。」と、ジャボーは言った。

 

キロン・ジャボー . WSL / CHLALA
キロン・ジャボー . WSL / CHLALA

 

「でも突然の波があって、それと上手くタイミングがあって僕はヒートのベスト・ウェイブを手に入れることができたんです。でもオニールが2本の波を持つ唯一の選手だったので、僕にはまだスコアが必要でした。そのあとにセットが入ってくれて本当に幸運でしたね。自分がそのポジションにいて、必要なスコアを手に入れることが出来たんです。」

 

今年QSイベントを追いかけて世界を旅したジャボーだったが、優勝することは一度もできなかった。しかしシーズンの最後に自分のホームでそれが訪れるとは思ってもいなかった。

 

「サンセットで勝利することは、僕にとっては特別なことです。そこは僕が育った場所なのです。HICプロに勝つことをいつも夢見てきました。自分が優勝したなんて信じられません。トリプルクラウン出場できて最高にハッピーです。」

 

このローカル・クオリファイング・イベントは、ハレイワのアリイビーチ・パークで11月12日 ― 24日で開催されるVANSトリプルクラウンのファースト・イベントである「ハワイアン・プロ」の序奏。「トリプルクラウンに出場できることは本当に嬉しいです。こんなスタートはパーフェクトで、これ以上良いことを想像することすらできませんね。僕は本当にトリプルクラウンを手に入れたいと思っています。それが子供の頃から思い描いてきた僕の夢なんです。」

 

オニール・マシン WSL / Heff
オニール・マシン WSL / Heff

 

また今回のHICプロが終了し、タヒチのオニール・マシンが、WSLハワイ/タヒチ・ヌイ・リージョナルのQSチャンピオンに決定。彼は3年前にタヒチとハワイの 2つの地域が合同のリージョナルになってから、タイトルを獲得した初のタヒチアンとなった。

 

マシンは、2019年のシーズン中盤までのQS 10,000イベントすべてのシードを獲得。またVANSから旅行奨学金を手に入れた。「スーパーストークです。」とマシンが言った。「僕にとっては本当にハードな一年でした。自分は4つのコンテストしか出場できなくて、それはリージョナルだけだったので、勝つことが目標でした。トロフィを手に入れて最高に嬉しいです。2019年はいい年になると思いますので、6,000と10,000のイベントでベストを尽くそうと思います。Vansのサポートに感謝します。

 

 

また今回は、マウイ島出身のプロサーファーであるダスティ・ペインがHICプロでリージョナル・ワイルドカードとして出場し試合復帰。見事クオーターファイナルまで勝ち上がり、怪我を全く感じさせない素晴らしいカムバックを見せた。

 

大原洋人
大原洋人

また、毎年多くの日本人サーファーが出場するこのイベントには、今年も侍たちが参戦。ラウンド2から仲村拓久未、新井洋人、西慶司郎、太田拓杜、ラウンド3から稲葉玲王、大原洋人が出場。今年もサンセットにチャージし、サムライ・スピリットを見せてくれたが惜しくも敗退。

 

 

次回のハレイワで11月12日 ― 24 日のホールディング・ウインドウで行われるQS1000「ハワイアンプロ」には、五十嵐カノアをはじめ、大原洋人、稲葉玲王、安室丈の名前がクレジット。彼らのハワイでの期待しエールを送りたい! 頑張れ日本!

 

 

http://www.worldsurfleague.com/events/2018/mqs/2832/hic-pro

http://www.vanstriplecrownofsurfing.com/hicpro2018