撮影、取材:山本貞彦、2018年9月20日(木)「2018 アーバンリサーチ ISAワールドサーフィンゲームス」大会5日目。昨日の男子のグランドファイナルの興奮冷めやらぬまま、本日は国別対抗のタッグチーム・フォーマット・コンペティション「ISAアロハ・カップ」が行われ、チーム・スペインが優勝して金メダルを獲得。波乗りジャパンは僅差で2位となり銀メダルを獲得した。
会場は雨。時折、強く降る。風はサイドオン。波のサイズはさらに下がって、コシハラ。今日のスケジュールは国別対抗戦の「アロハカップ」。
毎回ISAイベントで行われるタッグチーム・フォーマット・コンペティションの「アロハカップ」は、前年の国別総合チーム・ランキングの上位8位までの国が出場できるもので、今回は、昨年のフランス大会の結果で出場国が決定。昨年5位だった日本は文句なしの出場となった。
各国の代表は男子2名、女子2名。1ヒート 45分、1人3本までライディングできる。4人× 3本=12本の得点の合計でチームの勝敗が決まる。
また、細かいルール。1人必ず3本乗るまで交代できない。交代はテント内でタッチすること。そして、最終走者は試合時間内にテントに戻るのがルール。それができないとペナルティーで減点となるなど、ISA世界戦を象徴する催しで、チームが一つになって熱い戦いを繰り広げる。
ファースト・セミファイナルはフランス、メキシコ、日本、コスタリカ。セカンド・セミファイナルはポルトガル、スペイン、ペルー、USAが対戦。セミファイナル1は日本とコスタリカが勝ち上がり、セミファイナル2ではスペインとUSAが決勝に駒を進めた。
ファイナルでは、スタートからコスタリカが7.5のヒート・ハイスコアをマークしてリードするも後が続かず。逆にゴニー・スビサレッタの活躍でチーム・スペインが僅かながらリードした。
日本は第2走者の大原が2本の6ポイントをスコア。そして、残り10分となり3位でアンカーのカノアに望みを繋いだ。カノアは1本目で6.93し2位に浮上するも、その後にスコアリング・ウェイブが入らず。そこでタイムアップ。惜しくも金メダルは逃したが、第2位で銀メダルを獲得した。
また本日の試合終了後に、試合が全て終了した波乗りジャパンの各選手に対し、記者会見が行われ、6名の選手は今日のアロハカップについてのコメントや、今回日本で行われたISA-WSGについて各選手がコメントした。
ファイナルで第2走者となった大原洋人は、6ポイント台を2本スコアしチームの中でも高得点を稼いだ。「みんなでタッグチームを組んでやれて楽しかったです。波も小さくてできることも限られていたんですが、やれることはやったかなと。」
「今回は日本の多くのファンの前で、このチームで戦えて良かったと思っています。人の試合を応援する機会はあまりないので、このようなチャンスがあって良かったですね。今後はQSイベントにフォーカスして、CTにクオリファイすることが目標で、オリンピックにも出れたらと思います。」
リーシュつけて走ることはあまりないから。足に絡まって、飛び上がってました(笑)。
村上舜「チーム一丸となって戦えていたと思います。全体的にはファイナルにも残れて満足しています。大会的にはファイナルにも行けたし、自分の納得できるライディングもできたので満足です。今回のチームはみんな協力しあって、自分たちのベストで戦える状況を作れていて、良いチームでした。」
五十嵐カノア「コンディションが難しかったんですが、みんな良いサーフィンが出来ていたと思います。もうちょっとで逆転できたけど、次のアロハカップに向けた良い練習になったと思います。」
カノアはセミファイナルのアンカーでエクセレントの8.17をスコア。ファイナルでもアンカーを務めたカノアだったがスペインを逆転するためには時間が無さ過ぎた。
「金メダルが取れなかったのは残念ですね。自分のやりたいサーフィンは見せれなかったけど、ファンのみんなの応援があって頑張れました。自分のメダルを取るより、みんなでポイントを集めて金メダルを取るのが大切だと思っていて、最終的に全部が終わった時にどうなるか結果が楽しみです。」
橋本恋「いつもは男3人女ひとりだったんですが、今回から男二人女二人になって、違ったタッグチームになったんですけど、自分はトップバッターをやらせてもらったり、みんなの良いライディグも見れてすごく楽し待ったです。」
「今回は日本開催で多くの人に見に来てもらえて楽しかったです。日本チームとして戦えて嬉しかったですね。一つ一つを大切にオリンピックに向けて頑張っていきたいです。」
黒川日菜子「もうちょっとで勝てそうだったんですが、自分は時間を使い過ぎてしまって申し訳なかったんですが、楽しかったし、結果的にはメダルも取れて良かったなと思いました。」
「今回は日本代表に選んでもらって光栄に思いました。この大会のためにトレーニングを積んだり目標にしてやってきました。納得できる結果ではなかったですけど、自分のサーフィンの調子も良かったし、今後の試合に向けて修正していきたいと思います。」
川合美乃里「今回のアロハカップは応援に回ったんですが、去年ジュニアのアロハカップでは出場して金メダルを取れたので、今回も一生懸命応援していました。今回の試合では自分のサーフィンができずに、順位も良くなかったんですけど、世界で戦っている選手たちとISAに出れたことは本当に嬉しかったです。それで今、金メダルを狙える状況にいるのは本当に嬉しいです。今後は自分のサーフィンをして試合に勝っていきたいと思います。」
SF H-1
1位:コスタリカ
2位:日本(橋本恋、黒川日菜子、村上舜、五十嵐カノア)
3位:フランス
4位:メキシコ
SF H-2
1位:アメリカ
2位:スペイン
3位:ポルトガル
4位:ペルー
Final
優勝:スペイン
2位:日本(橋本恋、大原洋人、黒川日菜子、五十嵐カノア)
3位:コスタリカ
4位:アメリカ
橋本恋、黒川日菜子 砂浜に足を取られて、転んだ。でも、二人とも笑顔。
現時点で総合で4位の波乗りジャパン。女子のリパチャージで3名全員が生き残っているチームUSAが単独1位。それをチーム・オーストラリアが僅差で追いかける。
男女共試合は終わってしまったが、男子2名がファイナルに残った波乗りジャパンには、総合の国別で上位入賞の可能性はまだ十分に残されている。土曜日のファイナルデイに上位チームがどのような結果をもたらすかによって波乗りジャパンの順位が決定する。
明日金曜日の9月21日はレイデー、土曜日22日が大会最終日
コンペティション・スケジュール:
午前9時00分-ファースト・コール
午前9時30分〜午前10時10分: 2 heats ウイメンズ・リパチャージ ・ラウンド 8
午前10時10分〜午前10時30分: 1 heat ウイメンズ・本戦 ・ラウンド 6
午前10時30分〜午前10時50分: 1 heat ウイメンズ・リパチャージ ・ラウンド 9
午前10時50分〜午前11時10分: 休憩
午前11時10分〜午前11時30分: 1 heat ウイメンズ・リパチャージ ・ラウンド 10
午前11時30分午前11時50分: 休憩
午前11時50分午前12時15分: ウイメンズ・グランドファイナル
■大会開催概要
大会名称:2018 アーバンリサーチ ISAワールドサーフィンゲームス
(英字) 2018 URBAN RESEARCH ISA WORLD SURFING GAMES
開催期日:2018年9月15日(土)~9月22日(土) =8日間=
開催場所:愛知県田原市赤羽根町大石海岸(ロングビーチ)
主催 :国際サーフィン連盟(International Surfing Association:ISA)
主管 :2018 ISAワールドサーフィンゲームス実行委員会
(大会長:酒井 厚志 日本サーフィン連盟理事長、
大会長代行:山下 政良・田原市長、ほか)
参加国数:42ヶ国・300名(予定)
ISA大会公式ホームページ : https://www.isasurf.org/wsg/2018/en/
実行委員会大会公式ホームページ: http://www.wsg-tahara.jp
実行委員会ツイッター: https://twitter.com/surf_tahara
■大会スケジュール
9月20日(木) アロハカップ
9月21日(金) 8:00~16:00
9月22日(土) 8:00~16:00《女子決勝・競技》
競技終了後 《表彰式》ロングビーチ
※上記スケジュールは、波のコンディション等により変更となる場合があります。