キラのバレルが炸裂した最終日。ジュリアン・ウィルソンとレイキー・ピーターソンがCT開幕戦を制す。

開幕戦で優勝したジュリアン・ウィルソン (C) WSL / Sloane

クーランガッタ、クイーンズランド/AUS(2018年3月15日木曜日)ワールド・サーフ・リーグ(WSL)男女チャンピオンシップ・ツアー(CT)の開幕戦となる「クイックシルバー&ロキシー・プロ・ゴールド・コースト」は大会最終日。

 

本日は予想通りのサイズアップで会場を世界でも屈指のライトハンド・ポイント・ブレイクのキラへ会場を移動して開催。 一貫した6−8フィートの波が供給される素晴らしい歴史的なファイナルデイとなった。

 

キラの素晴らしいバレルが戦いの舞台となったファイナルデイ。オーウェン・ライト(AUS)(C) WSL / Sloane
キラの素晴らしいバレルが戦いの舞台となったファイナルデイ。オーウェン・ライト(AUS)(C) WSL / Sloane

 

大会はメンズ・クォーターファイナルからスタート。素晴らしいバレル・バトルが繰り広げられる中、男子はジュリアン・ウィルソン(AUS)が、女子ではレイキー・ピーターソン(USA)が今シーズンの開幕戦を制した。

 

予測不可能なパフォーマンスと信じ難い番狂わせが発生した今年のシーズン開幕戦は、サーフィンの最大の舞台に大きな衝撃を与えた。そして、チャンピオンシップツアーでどんな事も起こり得ることを改めて世界に思い出させた。

 

今日のピーターソンとウィルソンの勝利に加えて、新世代のサーファーたちは彼らのポテンシャルの高さを示した。

 

ファイナルでいきなり9.93をスコアしたジュリアン C) WSL / Sloane
ファイナルでいきなり9.93をスコアしたジュリアン C) WSL / Sloane

 

今年1月に肩を負傷して、開幕戦へ向けた調整が出来ていなかったジュリアン・ウィルソンだが、先週に妻のアシュリーが出産と、山あり谷ありのジェットコースタ・スタートとなった。事実、このイベントに出場できる確信もなかったウィルソンは、キャリア4度目となる開幕戦優勝に驚きを隠せなかった。

 

「サンシャイン・コーストから出てきて、クイックシルバー・プロで優勝することが子供の頃からの夢でした。」と、ウィルソンは言った。

 

「これは自分の家のあったサンシャイコーストから最も近くで行われていたイベントだった。自分が若かったときに、みんながこのイベントで優勝するのを見ていて、自分がツアーに出たいと思ったイベントでした。だから、そこで優勝できたことは特別な思いがあります。」

 

パパとなったジュリアン。今シーズンの活躍に期待したい。(C) WSL / Cestari
パパとなったジュリアン。今シーズンの活躍に期待したい。(C) WSL / Cestari

 

「僕は怪我、愛娘オリビアの誕生と妻アシュリーの出産を通して、このイベントで自分自身についての多くを学びました。正直なところ、自分にとっての最初の子供の誕生を見たことは、肩の痛みを取り去り、ここで自分がすべきことに対して信じられないほどの力を僕に与えました。妻はその経験を通して偉大なインスピレーションを与えてくれました。アシュリーに感謝したいと思います。」

 

ジュリアン・ウィルソン (C) WSL / Cestari
ジュリアン・ウィルソン (C) WSL / Cestari

 

29才のウィルソンは、常にワールド・タイトル・レースに加わる選手で、今回の勝利は彼のタイトル・キャンペーンに、これまでにないベストなスタートを提供することとなる。ウィルソンは2018年3月28日から4月8日のウエイティング期間で行われるCT第2戦「リップ・カール・プロ・ベルズ・ビーチ」にイエロー・ジープ・リーダー・ジャージーを着て出場する。

 

 

「去年オーストラリアで行われた3つのイベントより、オーストラリアで良い結果を出すことができて嬉しいです。」とウィルソンは続けた。「そこには大きなプラスがあります。怪我を治し、再びベルズで戦うのが本当に楽しみです。」

 

エイドリアン・バカン(AUS)(C) WSL / Cestari
エイドリアン・バカン(AUS)(C) WSL / Cestari

 

メンズ・ファイナルは、2人のオーストラリアン・サーファーである、ウィルソンとエイドリアン・バカン(AUS)が何本も巨大なバレルをメイクする激しいバトルとなった。

 

 

ウィルソンは、巨大なバレルをメイクしてパーフェクトに近い9.93でヒートをキックオフ。大きなアドバンテージをとったウィルソンは、その後もリードを広げて対戦相手をコンビネーションに追い込む。

 

残り時間10分を切ってバカンはダブルバレルでエクセレントの8.60をスコアしたが追い上げもそこまで。しかし才能のあるレール・サーファーのバカンは、ホロー・キラ・ウェイブでは不利と思われるグーフィーフッターでも、見事なバックハンドを見せた。

 

「確かにイベントで優勝したかったけど、ジュリアン[ウィルソン]が優勝して僕はとても満足です」と、バカンは言った。「彼は最近、怪我をしたり、父親になったりしたので、この勝利を素晴らしく感じられると思います。最高のキラを友達と二人でシェア出来たことは本当に素晴らしい。それ以上のものを望むことはできないと思う」

 

Griffin Colapinto’s 10-Point Triple Barrel – Quiksilver Pro Gold Coast 2018 Highlight

 

サンクレメンテ・カリフォルニア出身の素晴らしいルーキー、グリフィン・コラピント(USA)は今日、2018CTシーズン初にパーフェクトな10で、世界を驚かせた。コラピントは、1本の波で3つのディープ・バレルから奇跡的に抜け出して、新しいシーズンのパフォーマンスレベルを上げた

 

「これまで1本の波で3つのバレルをメイクしたことなどなくて、本当に驚きましたね。特にヒート中でなんて有り得ないです。」と、コラピントは言った。「僕はあの波が自分の人生のベスト・ウェイブだと思います。自分のファースト・イベントで3番になれて、とても嬉しいです。」

 

優勝したレイキー・ピーターソン(USA)(C) WSL / Sloane
優勝したレイキー・ピーターソン(USA)(C) WSL / Sloane

 

昨年2位のリベンジを果たし、女子の優勝者となったレイキー・ピーターソン(USA)の勢いは誰にも止められなかった。ピーターソンはクォーターファイナルで二度のWSLチャンピオンであるタイラー・ライト(AUS)、セミファイナルではマリア・マニュエル(HAW)。そして、ファイナルではキーリー・アンドリュー(AUS)を下して、勝利を手に入れた。

 

レイキー・ピーターソン(USA)(C) WSL / Cestari
レイキー・ピーターソン(USA)(C) WSL / Cestari

 

感情があまりに多くあって、何を言ったら良いか分かりません。」と、ピーターソンは言った。「もう一つの勝利を手にいれるために7年間やってきた気がします。ついにそれを手に入れて、超夢のようで、とても感謝しています。勝てない期間が長く辛くて、そこに向かって頑張ってきたことが報われました。偉大なサポートクルーを得たことは、とても素晴らしかったです。マイク[パーソンズ]と私は常に一緒にやってきました。そして、その勝利は私たちにとって非常に意味があることです。」

 

次回、WSL-CT第2戦となる「リップ・カール・プロ・ベルズ・ビーチ」は、2018年3月28日から4月8日のウエイティング期間で行われる。

 

For more information, check out WorldSurfLeague.com.

http://www.worldsurfleague.com/events/2018/mct/2647/quiksilver-pro-gold-coast

 

優勝したジュリアンとレイキー (C) WSL / Sloane
優勝したジュリアンとレイキー (C) WSL / Sloane

クイックシルバー・プロ・ゴールド・コースト・ファイナル結果:
優勝:ジュリアン・ウィルソン(AUS)17.43
2位:エイドリアン・バカン(AUS)15.10

クイックシルバー・プロ・ゴールド・コースト・セミファイナル結果:
SF 1:エイドリアン・バカン(AUS)10.00 def.トーマス・ヘルメス(BRA)9.17
SF 2:ジュリアン・ウィルソン(AUS)13.77 def.グリフィン・コラピント(USA)11.66

クイックシルバー・プロ・ゴールド・コースト・クォーターファイナル結果:
QF 1:エイドリアン・バカン(AUS)13.50 def.オーウェン・ライト(AUS)2.50
QF 2:トーマス・ヘルメス(BRA)8.73 def.フィリーペ・トリード(BRA)7.33
QF 3:ジュリアン・ウィルソン(AUS)14.44 def.マイケル・ロドリゲス(BRA)10.00
QF 4:グリフィン・コラピント(USA)16.43 def.ミシェル・ボレーズ(PYF)12.44

ロキシー・プロ・ゴールド・コースト・ファイナル結果:
優勝:レイキー・ピーターソン(USA)15.67
2位:キーリー・アンドリュー(AUS)5.67

ロキシー・プロ・ゴールド・コースト・セミファイナル結果:
ヒート1:レイキー・ピーターソン(USA)11.00 def.マリア・マニュエル(HAW)8.33
ヒート2:キーリー・アンドリュー(AUS)7.50 def.サリー・フィッツギボンズ(AUS)6.77

2018WSLメンズCTジープ・リーダーボード(クイックシルバー・プロ・ゴールド・コースト後):
1-ジュリアン・ウィルソン(AUS)10,000pt
2-エイドリアン・バカン(AUS)7,800pt
3-グリフィン・コラピント(USA)6,085pt
3-トーマス・ヘルメス(BRA)6,085pt

2018WSLウイメンズCTジープ・リーダーボード(ロキシー・プロ・ゴールド・コースト後):
1-レイキー・ピーターソン(USA)10,000pt
2-キーリー・アンドリュー(AUS)7,800pt
3-サリー・フィッツギボンズ(AUS)6,085pt
3-マリア・マニュエル(HAW)6,085pt