台湾オープンでスタンドリック優勝。仲村拓久未が2位。大橋海人がリージョナル・チャンプ!
2015年11月29日、日曜日:WSLイベント「2015台湾オープン・オブ・サー フィン(2015 Taiwan Open of Surfing)」は大会最終日。QS1,500でパース・スタンドリック(AUS)、メンズLQSでトニー・シルヴァニ(USA)、ウイメンズLQSイベントでクリスタル・ウォルシュ(HAW)がそれぞれ優勝した。
大会最終日はサイズこそ残ったが決してクリーンとは言えなかった。パース・スタンドリックは、イベントを通したフォーム・サーファーの1人。そんなコンディションのなかで、スタンドリックは、8.00以上のエクセレント・レンジを4つスコア。ファイナルでは9.25までスコアして、その勢いは誰にも止められなかった。
「自分にとってQS初勝利です!」と、スタンドリックが言った。「タフなシーズンで、最近は色々な事を沢山考えていました。だからここには自分なりの計画を持って来ていて、優勝出来て、それが上手くいったという感じですね。まだ実感は沸きませんが本当にハッピーです。この優勝で、来年に向けた自信とレイティング・ポイントと賞金を手に入れることが出来ました。ホームでサポートしてくれている人、このイベントの台湾の人々、全員に感謝したいです。」
惜しくも2位となった仲村拓久未(JPN) 。
そのファイナルは、スタンドリックのエアリバースでスタート。続けざまに5.75をスコアして、ヒートスコア10.50と先制攻撃を仕掛けた。
仲村拓久未はセミファイナルでも高得点を叩き出したレフトの波にチャージ。クリティカルなリエントリーをメイクし、ファーストウェイブで7.25をスコアして反撃。
それを見ていたスタンドリックもレフトへバックハンドでチャージ。その波で9.75のエクセレントをマークしヒートスコア15.50と大きくリードする。優先権のない仲村はインサイドでスコアを刻み、追い上がるがニード8.51と厳しい戦いを強いられる。
後半に入りセットが入らない。そんな中で残り時間5分を切り、スタンドリックが7.90をスコア。仲村はコンビネーションに追い込まれ万事休す。仲村拓久未は、惜しくも2位で今大会をフィニッシュ。
優勝して日本のリージョナル・チャンピオンとなって、来季のQSシード権も目前だった仲村拓久未。この悔しさをバネに来年は更なる飛躍を期待したい。
大橋海人がWSLジャパン2015のリージョナル・チャンピオンとなり来季のQSシードを獲得。
4戦以上基準とし、すべてのQSイベントを1,000 ポイント基準で換算したランキングで競い合うWSLリージョナルチャンプ。WSLジャパン・ランキングで2470ポイントを集めた大橋海人はトップを独走していた。
しかし、ラウンド4で、その大橋海人と辻裕次郎のトップ2が敗退。ランキング3位の仲村拓久未がラウンドアップしたため、リージョナルチャンプ争いは大橋と仲村に絞られた。
だが、仲村拓久未がチャンピオンになるためには、この台湾で優勝するしか道は残されていなかった。そんな状況でも仲村はプレッシャーをはね除け、期待に応えたファイナル進出を果たす。
しかし、結果は勢いを増すスタンドリックの前に敗れ2位。1510ポイントを持っていた仲村は750ポイントを獲得し、合計2260ポイント。これで大橋海人がリージョナルチャンプとなった。
2014年の夏に、遠征先の南アフリカで足首を骨折するというアクシデントに見舞われた大橋海人。当時のASPプライムに出場できるランキングも棒に振り、シーズンの復帰は難しいだろうと誰もが思っていた。
しかし、そのあと厳しいリハビリを続けた大橋海人は、超人的な回復力で9月には試合に復帰。そして、今シーズン湘南で行われたムラサキオープンで素晴しいパフォーマンスを見せて第2位。そして日向のQSイベント初優勝で完全復活。そして、WSLジャパンのリージョナル・チャンピオンとなった。
怪我をする以前より更に磨きがかかったサーフィンを見せる大橋海人。再び世界のステージで活躍するチャンスを手に入れ、歓びもひとしお。このビッグチャンスを生かして、頑張れ!大橋海人。
「今年目標だった日本のリージョナルで1番になり、来年のQS10Kに出れる権利を得れました。これも、応援し支えてくれた全ての人達のおかげです。感謝の気持ちしかないです! 来年は、さらにレベルアップしてまた期待に応えれるようにやったります。」と、大橋海人は自身のSNSでコメントした。
今回クオーターファイナル進出を果たした4名の日本人選手は、ヒート3で安井拓海と西優司、ヒート4で仲村拓久未と小川幸男が対戦。そしてセミファイナルのヒート2で西優司と仲村拓久未が対戦する事となった。
日本のリージョナル・チャンピオンとなって、来季のQSシード権が欲しい仲村拓久未。今大会絶好調の西優司は、ファーストライドからフォアハンドのクリティカルなリエントリーで4.25をスコア。さらにリエントリーとカーヴィングのコンビネーション・マニューバーで6.25をスコアしてヒート前半をリードする。
失うものの無い西は思い切りの良いサーフィンが印象的。逆に手堅くサーフィンをまとめスコアを出したい仲村。後半に入りレフトを掴んだ仲村拓久未は、パワフルなバックハンド・サーフィンでエクセレントの8,75をスコア。ついに西を逆転する。更にバックハンドでバックアップを6.10、さらに6.45と塗り替え、リードを広げる仲村。西もライトブレイクで7.25をスコア。しかし、そのまま仲村拓久未が逃げ切りファイナル進出を決めた。
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Taiwan Open of Surfingについての詳細はオフィシャルサイトをご覧下さい:
http://www.worldsurfleague.com/events/2015/mqs/1309/taiwan-open-of-surfing
http://www.taiwanopenofsurfingen.net/
コンテスト会場のジンズン・ハーバーは、最後までクオリティ・ウェイブを提供し続けた。
LQSメンズで優勝したトニー・シルバニ
ファイナルは8.00と9.25の圧倒的なスコアで勝利を決めたシルバニ。
二度のワールド・ロングボード・チャンピオン、テイラー・ジェンセン(USA)。ファイナル後半に巻き返したが惜しくも2位でフィニッシュ。
テイラー・ジェンセンの奥さん、ナバ・ヤングが2位。お父さんはナット・ヤング。