JPSAロングボード第2戦「RealBvoice千倉プロ」でユージン・ティールと吉川広夏が優勝。

JPSAロングボード第2戦「RealBvoice千倉プロ」でユージン・ティールと吉川広夏が優勝。 


優勝したユージンとピロタンは御宿コンビ。

 

千葉県南房総市 千倉:2014年5月18日(日)JPSAロングボード第2戦「RealBvoice千倉プロ」は大会最終日。昨日から僅かに残っていたうねりは、さらにサイズダウン。潮が干くのを待って女子のラウンド2からスタートした。

 

波数も少なく、厳しいトリッキーなコンディションの中で行われた、男子クオーターファイナルでは、今回のイベントでプロ公認を得たダークホース的存在の堀井 哲をはじめ、好調だった尾頭 信弘や塩坂信康が犠牲となった。また、終始ヒートをリードした鈴木剛だったが、最後に痛恨のインターフェアを侵し敗退していった。

 

 

まさかのインターフェアで敗退し、海を見つめる鈴木剛

 

男子のセミファイナルで、藤井 辰緒、新城 譲、森 大騎、松山 欣則が破れ、ファイナルは、ユージン・ティール、櫻岡甲太、秋本祥平、畑雄二というメンバーが勝ち上がった。

 

スタートから各選手が次々と波に乗り、激しいバトルが繰り広げられる。ハングファイブとハングテンのコンビネーションで、グレイスフルな美しいラインを魅せる秋本祥平。それに対しモダン&クラシックを融合させたスタイルのユージンは、ファーストウエイブでハングファイブとリエントリーのコンビネーションで6.50をスコア。さらにセカンドウェイブはバックハンドで8.00のエクセレントをスコア。ファイナルを完全にリードする。

 

自信の削るマジックボードで勝利を掴んだユージン。

 

一方、スタートから果敢に波を掴み、フォアハンドとバックハンドでアグレッシブに波を攻める畑雄二は、5.25、5.60とスコア。ヒートスコア10.85で第2位に付け、下位の選手をコンビネーションに追い込む。そしてヒート中盤に入って来たビッグセットを掴んだ畑雄二は、フォアハンドでハング5、リエントリーのコンビネーションで6.00をスコア。ユージンを追いかけた。

 

バリで優勝した畑雄二。今回も2位に入りランキングトップをキープ。

 

巧みなステップによる安定感のあるノーズライドを武器に攻めた秋本は6.50をスコアし3位。パワーハウスの櫻岡には物足りないコンディションの中でもカーヴィングターンを披露し、4ポイントを2本揃えるもコンビネーション。最後はユージンが駄目押しの7.75をスコア。ヒートスコア15.75とし、下位の選手を大きく引き離し、勝利を手にした。

 

ヒート前に真剣な眼差しで海を見つめるユージン

 

「昨年のツアーで優勝した時のマジックボードを使って、それが今回のスモールコンディションにマッチした。前回優勝したユージ(畑雄二)とグラチャンを賭けて戦いを続けていきたい。」と、ユージンがコメント。

 

 

 

JPSA2度目の優勝を手に入れた吉川広夏

 

Best Rideも獲得した吉川広夏が完全優勝。

 

女子のファイナルは、今回のイベントで、安定感を増したサーフィンを見せ、ラウンド2では7.25をマークした吉川広夏、バックハンドでも流れるようなハングファイブを決めた岡澤 紫穂、また昨年のこの千倉大会で公認プロ資格を獲得し、ファイナルまで進出し、今年2年連続でファイナル進出を果たした鈴木 裕美と、今回初ファイナル進出を決めた林裕美子の4名が顔を揃えた。

 

ノーズライドの腕前はピカイチの吉川広夏。今回も素晴しい演技を披露した。

 

試合は、吉川がスタートから長いライトの波を掴み、ハングファイブ、ステップバック、ハングファイブのコンビネーションで4.50をスコア。さらにサードウェイブではハングファイブとリエントリーのコンビネーションで4.40をスコア。完全にヒートを大きくリードする。

 

果敢に波にチャージした鈴木裕美だが吉川を止める事は出来なかった。

 

イベントを通して、他の選手とは一味違うボードコントロールで、ハイスコアを叩き出していた吉川が、そのままブッチギリで優勝。2位には、ライト、レフトにチャージした鈴木 裕美、3位にレフトの波でリエントリーを見せた岡澤。4位に林という結果になった。

 

「ミクさん(植村未来)がお休みなので、替わりのゼッケン赤は少しプレッシャーがありました。でも、一戦一戦を大切にレベルアップ出来るようにがんばります。女子のロングボードシーンを盛り上げていきたいので、皆さん応援宜しくお願いします。」と、吉川広夏が勝利者インタビューで応えた。

 

3xグラチャン女王の植村未来が、開幕戦のバリでの優勝を最後に今シーズンはツアーを産休で離脱。前回のバリでも3位となり、今回JPSA2勝目を決めた吉川広夏が、今シーズンはこの勢いを続けそうな気配だ。

 

また今大会においてクオーターファイナル以降でハイポイントを出した選手に「Best of The Best Ride」賞が贈られ、ユージン・ティールが8.00、吉川広夏が7.75をスコア。男子は10万円、女子は5万円という賞金もゲットした。

 

結果

男子優勝:ユージン・ティール
第2位:畑雄二
第3位:秋本祥平
第4位:櫻岡甲太

女子優勝:吉川広夏
第2位:鈴木 裕美
第3位:岡澤紫穂
第4位:林 裕美子

 

写真:山本貞彦

 

 

ノーズマスターの秋本祥平。今回の厳しいコンディションでもスタイルは崩さなかった。
パワーハウスの櫻岡甲太。しっかりと見せ場は心得ている。
惜しくもクオーターファイナルで敗退した尾頭 信弘。
得意のバックハンドで、安定感のあるノーズライドを魅せた岡澤紫穂。
今シーズンは快調なサーフィンを見せる森大騎だが、セミファイナルで敗退。
初ファイナルをメイクした林 裕美子は4位。
メンズ・ファイナリスト
ウイメンズのファイナリスト

 

関連記事:

2014年05月17日

2014年05月16日

JPSAロングボード第2戦 RealBvoice千倉プロ は5月16日(金)トライアルからスタート。

 

ライブ中継はこちら。http://www.namiaru.tv/ust/jpsa/