カイ・オットンがWCT初優勝。ファニング、ケリーのタイトルレースはハワイへ持ち越し。

カイ・オットンがWCT初優勝。ファニングとケリーのタイトル争いはハワイへ持ち越し。 


Kai Otton (AUS), Winner of the Rip Curl Pro Portugal pres. by Moche. Credit: ASP/SCHOLTZ
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スーパーチューボス、ペニシェ/ポルトガル(2013年10月17日木曜日)ASP-WCT第9戦「リップ・カール・プロ・ポルトガル」が終了。3~5フィートのコンディションで行われたファイナルで、カイ・オットン(AUS)が、ルーキーのナット・ヤング(USA)を破り優勝した。ファイナルデイに相応しいコンディションとなった最終日は、5ラウンドが行われるマラソンデイとなり、2013年のASPワールド・タイトル・レースは、ハワイへ持ち越しとなった。

 

“この勝利を僕のおじいちゃんに捧げたい。”

 

波数の少ない30分のファイナル。カイ・オットン(AUS)はファイナルのハイ・スコアで彼のオープニング・ライドでバトルを始める。そして、計算された試合運びで、ナット・ヤング(USA)を破り、WCT初優勝を決めた。「今まで経験したことのない不思議な感覚で、ちょっと頭の中が混乱状態ですね。」と、有頂天のオットンが言った。「この勝利を僕のおじいちゃんに捧げたいと思います。今年他界した祖父とは、自分がクオリファイしてから、ずっと逢えなかったんです。今回のイベントはちょっと骨の折れる仕事って感じでしたね。潮の干潮でコンディションは激変。どうなるのか全く予想できなかった。」

 

 

Kai Otton is your 2013 Moche Rip Curl Pro Portugal Champion!

 

 

今回の勝利でASP WCTランキング第7位につけたオットンは、2013年に最もコンスタントなパフォーマンスを見せていたサーファーの1人で、今回のポルトガルでの優勝でも多くのワールド・ベスト・サーファーたちを下した。ジョン・ジョン・フローレンス(HAW)、二度のASPワールド・チャンピオンでカレント・ランキング・リーダーのミック・ファニング(AUS)、ASPワールド・チャンピオンに君臨するジョエル・パーキンソン(AUS)といった強豪を下したオットン。今日の彼を止めることは誰も出来なかった。

 

「僕が今年変わった理由の一つに、ガールフレンドが妊娠したことがあります。それが本当に嬉しくて、これからの人生が最高に楽しみなんですよ。」と、オットンは続けた。「多くの人々に支えられてここまで来れました。タスラの地元の人をはじめ、両親にはプロになってから本当にサポートしてもらいました。優勝することが自分にとっての目標でしたから。」

 

Nat Young shows why his nickname is "The Cobra."

 

ファイナルまでの途中で、ASPルーキー・オブ・ザ・イヤー・タイトルが決定していたナット・ヤング。今シーズン2度目のファイナル進出は素晴しいものだった。ファイナルでは積極的に波を掴みチャージしたが、リズムを掴めず第2位でフィニッシュとなった。「ファイナルは残念でしたね。良い波を1本も掴めなかった。」と、ヤングが言った。「波を探しまくったんですけど、最後は疲れ果ててしまいました。優勝目前の2位は本当に残念でしたけど、良い結果を出せて嬉しいです。ルーキー・オブ・ザ・イヤーもとれて信じられませんよ。」

 

ヤングのファイナルへの道程も険しいものだったが、クオーターでジョディ・スミス(ZAF)、セミファイナルでフライボーイ・ジョシュ・カー(AUS)を下し、ランキングも最終戦のパイプラインを前にトップ10入りを果たしている。

 

ジョシュ・カーはファイナル・デイを支配し、タジ・バロウ(AUS)に対すたラウンド5では、2本の信じがたいライドで 18.40のイベント・ハイ・ヒート・トータルをマーク。トリッキーなクオーターファイナルを切り抜けたものの、最終的にはセミファイナルでヤングに落ちた。

 

また、ASPワールド・チャンピオンに君臨するジョエル・パーキンソン(AUS)も、フォーム・サーファーのジュリアン・ウィルソン(AUS)とマット・ウィルキンソン(AUS)(25)を破り、セミファイナルへと勝ち進んだが、そこで敗退。3位タイでフィニッシュし、2013のASPワールド・タイトル・レースからは外れた

 

ミック・ファニング(AUS)は、5位でフィニッシュすることによって、ワールド・タイトル・レースにおけるリードを固めた。今回のイベントでファニングは、3度目のワールドタイトルを獲得することが出来た。しかし、カイ・オットンによってクオーターファイナルで破れて、そのチャンスを逃してしまった。

 

「それは少しがっかりだね。自分はもっとサーフィンをしたかった。しかし残念なことに、それは叶わなかった。」と、ファニングが言った。「でも、今回の結果でポイントを稼げて、より良いポジションでパイプに入ることができた。ハワイへ行くのが楽しみだよ。トリプルクラウンの試合は全部出るつもり。楽しくなりそうだね。」

 

いよいよ2013年のASPワールド・チャンピオンシップ・ツアーは最終戦。ミック・ファニングとケリー・スレーター(USA)の2名だけがASPワールド・タイトル争いを続ける。しかし、このタイトル争い、ファニングがポルトガルで5位となったため、スレーターはパイプ・マスターズでの優勝は必須条件。しかもスレーターが優勝しても、ファニングは3位以上でタイトルを決定出来る。トップはファニング、2位にスレーター。とはいえ、パイプでは地上最強のサーファーと言われるスレーター。逆にファニングはWCTにおける16回の優勝経験の中にハワイでの試合は1つもない。ASP-WCT最終戦ビラボン・パイプ・マスターズでは、果たしてどんなドラマが待ち構えているのか。ウエイティング期間は12月8日からスタートする。

 

 

オフィシャルサイトはこちら

http://live.ripcurl.com/portugal-home-2013.html

 

 

 

リップ・カール・プロ・ポルトガル・ファイナル結果:
優勝:カイ・オットン(AUS)12.23
2位;ナット・ヤング(USA)11.03

 

リップ・カール・プロ・ポルトガル・セミ・ファイナル結果:
SF 1:カイ・オットン(AUS)14.83 def.ジョエル・パーキンソン(AUS)12.23
SF 2:ナット・ヤング14.07(USA)def.ジョシュ・カー(AUS)10.66

 

リップ・カール・プロ・ポルトガル・クォーター-ファイナル結果:
QF 1:ジョエル・パーキンソン(AUS)15.07 def.。ジュリアン・ウィルソン(AUS)14.90
QF 2:カイ・オットン(AUS)10.00 def.ミック・ファニング(AUS)9.43
QF 3:ナット・ヤング15.10(USA)def.ジョディ・スミス(ZAF)14.54
QF 4:ジョシュ・カー(AUS)10.67 def.C.Jホブグッド(USA)8.56