BeWETのライダーズ・ミーティングから日本の将来を考える 


BeWET

 

BeWETライダーズ・ミーティングが千葉県の一宮で行われた。当日は世界を舞台にチャージする辻裕次郎をはじめとする18名のライダーと、工場スタッフ、関係者など総勢64名が参加し、日本の未来や、海と自然への関わり方についてディスカッションを行った。日本の人口が減少していくという紛れもな事実。その必ずやって来る未来に、どう向き合うのか。業界全体に課せられた大きなテーマを、今後10年で日本はどうなっているかを考え、誰に何を伝えていくべきなのかを話し合った。

 

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震災後、その会社が何を考え、何を目指しているかに共感してもらえないと商品は売れない時代となった。BeWETの今季カタログのトップページに記載されている言葉「地産地消」。 これは「地域生産地域消費」の略で、 その地域で生産された様々な生産物や資源をその地域で消費するということだ。海に面した自社工場を持つBeWETは、日本人の感性を活かし、人と地球に優しいウエットスーツを作る。それが未来へ果たす責任だと考えている。

 

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さらに自然界をこれ以上破壊しないゼロ・エミッションを目指し、自然環境の保護や回復のため、売上の1%を寄附する「1% FOR THE PLANET」のメンバーとなり、工場ではウエットスーツの生産に必要な電力の56%を太陽光発電で賄っている。また、生産過程で出た端材や、不要になったウエットを石炭の代替燃料としてリサイクル。廃棄プラスチックを専門に扱う火力発電プラントと提携し、世界的にも例のない画期的な循環型発電システムでリサイクルを行っている。また、BeWETのネオプレーン素材は、国産100%の石灰石(ライムストーン)を使用。サーフィンという枠を越え、一企業として循環型社会に適応した企業努力を行っている。

 

 

BeWET
アリッサ・ウーテン(写真左)川畑友吾(写真中央)宮坂桃子(写真右)

 

 

ハワイのカウアイ島出身で、昨年のトリプルクラウンを獲得し、今シーズンからASP-WCTにクオリファイしたセバスチャン・ジーツをはじめ、ワールドツアーを目指し、ASPを転戦する日本を代表するプロサーファーの辻裕次郎、3xJPSAグラチャンの河野正和、ベテランの吉川知久など、それぞれのシーンを牽引するライダーに加え、今シーズンより、高校生プロサーファーの川畑友吾、ハワイのアリッサ・ウーテン、JPSAランキング4位の宮坂桃子がTEAMに加わった。

 

ジュニアで既に注目集め、海外の試合経験も豊富な加藤嵐、IBAで優勝経験もある世界を活躍の舞台とする畠山美南海のふたりに、この川畑、宮坂の2名が加わり、4名となったティーンエイジャーたちの今シーズンの活躍に期待がかかる。また今年4年目となるBPDガールズサーキットは、開催地を更に拡大して開催予定。エコロジー、チャージ、フレンドリー、クオリティと言う4つのキーワードでサーフィンを愛するひとに、BeWETは環境とウエットスーツの新しい在り方を提案する。

 

世界は変わった。既成概念や先入観の垣根を取り払い、先にある未来を想像していこう。ただ単にウエットを作り、トップライダーに着させていれば商品が売れる時代は遠い昔の話だ。これは我々の業界全てに言えること。都会と海を繋ぎ、海の楽しさを多くの人に伝えていきたい。そうすれば自ずと道が開けてくると信じて。

 

取材協力:株式会社サンコー

 

 

加藤嵐
オーストラリアに遠征中の加藤嵐はスカイプで参加。
辻裕次郎
辻裕次郎もグループ・ディスカッションに参加。
nora
築100年の房総の古民家カフェnoraでは落語鑑賞