SUPワールド・ツアー「サンセット・ビーチ・プロ」でマウイのカイ・レニーが優勝。
2009年に設立されたスタンドアップ・ワールド・ツアーは、スタンドアップ・パドルサーフィンのためのオフィシャル・ワールド・チャンピオンシップ・ツアーである。15の異なる国から選手が参加、その中から明確な世界チャンピオンを決定するため、6カ国でコンテストを開催するダイナミックなグローバル・スポーツに成長している。
今シーズンはサンセット・ビーチ・プロでキックオフ。2012年のサンセット・ビーチ・プロのファイナルでは、ボンガ・パーキンスに敗れ、惜しくも優勝を逃していたマウイ島の若手、カイ・レニーが見事優勝した。レニーは、ファイナルでスキルとセンスの良さを発揮、クリティカルなハイ・リスク・ターンを決め、2013年のワールド・タイトル獲得に向けて、素晴らしいスタートを切った。
2位はロビン・ジョンストン。彼はサンセット・ビーチのローカル知識を上手く利用し、キャリア2度目のファイナルをメイク。ファイナルを最後まで戦い抜き、レニーに次いで2位でフィニッシュとなった。3位は、クリティカルなハイ・パフォーマンス・サーフィンを見せたコーディ・カーボックス。彼はあのバジー・カーボックスの息子である。
世界的に人口は増加傾向にあると言われているスタンドアップ・パドル・サーフィン、通称SUP(サップ)。日本ではその大きなボードの収納場所などの関係もあって、マーケット的には伸び悩んでいたようだが、エクイップメントの進化で、空気を入れて使う「インフレイタブル・ボード」や9フィートクラスの短いものが登場するなど、低価格化も進み、その敷居は下がって、湘南辺りの海でもだいぶ見かけるようになって来た。このSUP(サップ)は、サーフィンとして楽しむ以外にも、川や湖などでボートやカヤックのような使い方など、今流行のアウトドア・フットネスとして様々な楽しみ方がある。今回のコンペとしてのワールドツアーもウインドサーフィン系のメーカー主導型のイベントのように見えるが、様々な業界が、このSUP(サップ)には多くの可能性を見ているようだ。今後の動きに注目したい。