イザベラ・ニコルズとルーカス・シルベイラがWJCで優勝。大原、カノア5位、前田マヒナ2位

イザベラ・ニコルズとルーカス・シルベイラがWJCで優勝。大原、カノア5位、前田2位 


優勝しジュニア世界チャンピオンとなったルーカスとイザベラ

 

リベイラ・ディリャス、エリセイラ/ポルトガル(2016年1月13日水曜日)ウエイティング期間をフルに使って行われた、WSLジュニア世界チャンピオン決定戦である「エリセイラ・ワールド・ジュニア・チャンピオンシップ」が終了。

 

クリーンな3~4フィートのリベイラ・ディリャスで行われたファイナルで、イザベラ・ニコルズ(AUS)とルーカス・シルベイラ(BRA)が優勝。ワールド・ジュニア・チャンピオン・タイトルを勝ちとった。

 

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メンズで優勝を勝ち取ったシルベイラは、イベントを通したフォーム・サーファーであった。そして、すべてのコンディションで信じられないスコアを叩き出した。昨日はイベント唯一のパーフェクト10をスコア。複数のエクセレントをマークしてワールドタイトルを獲得した。

 

ルーカス・シルベイラ(BRA)

 

 

ブラジリアンは、ソリッド・スタートでファイナル・キャンペーンを開始。そして、35分のヒートを通した常にアクティブにチャージを続け、 最終的に勝利を手に入れた。

 

「いま僕は震えています。長い2週間でしたね。本当に多くの時間を待ちましたが、最終的に昨日と今日は素晴しい波となりました。 」と有頂天のシルベイラが言った。

 

「ファイナルは本当にスローでしたが、僕は良い波を掴めて素晴しいスタートを切れました。そして、最高のフィニッシュを迎えられた事に感謝したいです。僕にとってクレイジー・イベントでしたね。自分の最も低いヒートスコアは15で、信じられない感じでした。」

 

ティモティー・ビッソ(GLP)

 

カリブ海に浮かぶフランスの海外県であるグアドループ出身の18才、ティモティー・ビッソ(GLP)は、プライア・ドス・ペスカドーレスのレフト、リベイラのロング・ポイントブレイクの両方で素晴しいパフォーマンスを見せていた。しかし、ファイナルではシルベイラの勢いに押され、第2位となった。

 

「自分にとって最大の結果を残せました。ファイナルで自分のベストなサーフィンが出せなかったのは残念でしたが、波はタフでした。」と、ビッソが言った。

 

「計画通りには行かなかったものの、ワールド・ジュニアの第2位は物凄い結果です。他の選手からも少しは認められたと思うし、今シーズンのQSツアーを回るための自信も持てました。」

 

イザベラ・ニコルズ(AUS)

 

イザベラ・ニコルズ(AUS)は、ファイナル前半にエクセレントの8.93で、彼女の対戦者へプレッシャーをかけ、素早くバックアップ・スコアもマーク。勢いに乗るニコルズは、洗練されたアグレッシブ・フォアハンド・アタックで、そのロング・リベイラ・ウォールで9.37をスコア。

 

そして、ソリッドな18.30のヒート・トータルを叩き出したニコルズは、ワールド・ジュニア・チャンピオンに君臨するマエダを下し、勝利を勝ち取った。

 

 

イザベラ・ニコルズ(AUS)

 

 

「何て言ったらいいのか、ショックで言葉もありません。」と、感動するニコルズが言った。「あの2本の波を掴めたのは本当にラッキーでした。全くスコアは聞こえていなかったので、何が起きているのか分かりませんでした。ヒートをリードしている事が聞こえ、少し落ちつき始めて、でもその後は何も来ませんでした。これは間違いなく私の人生で最も長いヒートでしたね。」

 

 

マヒナ・マエダ(HAW)

 

 

全く彼女らしからぬスローなスタートだった17才のマヒナ・マエダ(HAW)。クリーンなラインナップで良い波を掴み続ける彼女の対戦者に対し、スコアを探し続けた。今回のポルトガルで最もストロングなサーファーだったにもかかわらず、ファイナルのマエダは対戦相手のリズムにマッチすることなく、第2位となった。

 

セミファイナルでは圧倒的なサーフィンを見せたマヒナだったが

 

 

「素晴らしいイベントでした。アップ&ダウンがたくさんあり、多くの事を学びましたね。」と、マエダが言った。「2位になったことで、これから始める今シーズンをよりハングリーに戦えると思います。この場所、この国が大好きなので、また来年も戻って来たいと思います。」

 

ソリ・ベイリー(AUS)

 

 

ソリ・ベイリー(AUS)はセミファイナルで、ビッソに破れて3位でフィニッシュ。バイロン・ベイ・ローカルの彼は、ストロング・サイド・オフショア・ウインドのなかエアをメイク。素晴らしいパフォーマンスにもかかわらず、ファイナルをメイクすることができなかった。

 

テレサ・ボンヴァロ(PRT)

 

 

ポルトガルの16歳、テレサ・ボンヴァロ(PRT)は、セミファイナル・クラッシュで君臨するワールド・ジュニア・チャンピオンのマエダを乗り越えることができなかったが、今年のエリセイラ・ワールド・ジュニア・チャンピオンシップ第3位となりハイエスト結果を勝ちとった。

 

これまで「U-20(20歳以下)」で競われてきたジュニア・イベントは、2016シーズンより「U-18(18歳以下)」となるが、ヤング・ポルチュギーは次回のワールド・ジュニア・チャンピオンシップで戦うチャンスがある。

 

 

大原洋人、カノア五十嵐はQFで敗退 


大原洋人

 

 

まだ日も登り切らない中、クリーンなコンディションで開始されたコンテスト。大原洋人はオーストラリアのソリ・ベイリーと対戦した。そのヒートは、オープニングライドからソリ・ベイリーが一気に7.33をスコアして素晴しいスタートを見せる。

 

大原洋人


プライオリティを持ってセットの波を掴んだ大原はクリティカルセクションでのパワーターンとビッグフローターをコネクトし4.50をスコアし応戦する。プライオリティを持ち沖でセットを待つ大原に対し、ベイリーはインサイドブレイクでスコアを上げリードを広げる。

 

大原洋人

 


ヒート後半に入り大原はニード8.66と厳しい展開を強いられる。プライオリティを保持したまま、セットを待ち続ける大原洋人。残り時間6分で掴んだ波では技を入れられないままプルアウト。インでフルレールカーヴィングを見せる大原だがスコアは伸びず。大原洋人は惜しくもここで敗退となった。

 

一昨年、ブラジルで開催されたWJCで3位となった大原洋人。昨年はラウンド4で負け悔しい思いをしたが、今年は同じ会場でブラッシュアップされたマニューバーを披露して、USオープン優勝者としてのプレッシャーをはね除けて勝ち進んだ。自身の記録を塗り替える事は出来なかった。「ジュニア最後の年だったから優勝したかった」とSNSでコメントした大原。今シーズンはこの悔しさをバネに更なる飛躍の年になることだろう。頑張れ!大原洋人!


 

カノア五十嵐

 

 

優勝候補筆頭だったカノア五十嵐。クオーターファイナルで今回優勝したルーカス・シルベイラ(BRA)に敗れた。カノアはコンディションが上向く中、超高速なマニューバーを武器に エクセレントの9.00を7.17でバックアップ。ヒートスコア16.17をマークした。

 

カノア五十嵐

 

 

ヒート終了間際、プライオリティを持ってエクセレントのポテンシャルのある波を探し続けたが、最後までその波はカノアの前に現れず、タイムアップ。悔しい敗退となったが、今シーズン、クオリファイを決めたワールドチャンピオンシップツアーへのステップとしての手応えを感じたに違いない。

 

今シーズンはCTで活躍するカノア五十嵐の勇姿に期待したい。

 

 

エリセイラ・ワールド・ジュニア・チャンピオンシップ・メンズ・ファイナル結果:
優勝:ルーカス・シルベイラ(BRA)16.17
第2位:ティモティー・ビッソ(GLP)11.74

 

エリセイラ・ワールド・ジュニア・チャンピオンシップ・ウイメンズ・ファイナル結果:
優勝:イザベラ・ニコルズ(AUS)18.30
第2位:マヒナ・マエダ(HAW)11.16

 

エリセイラ・ワールド・ジュニア・チャンピオンシップ・メンズ・セミファイナル結果:
SF 1:ティモティー・ビッソ(GLP)15.70 def.ソリ・ベイリー(AUS)14.76
SF 2:ルーカス・シルベイラ(BRA)17.10 def.レオナルド・フィオラバンティ(ITA)14.54

 

エリセイラ・ワールド・ジュニア・チャンピオンシップ・ウイメンズ・セミファイナル結果:
SF 1:マヒナ・マエダ(HAW)16.50 def.テレサ・ボンヴァロ(PRT)12.20
SF 2:イザベラ・ニコルズ(AUS)16.26 def.ホリー・ウォン(AUS)11.60

 

エリセイラ・ワールド・ジュニア・チャンピオンシップ・メンズ・クオーターファイナル結果:
QF 1:ソリ・ベイリー(AUS)13.16 def.大原洋人(JPN)8.80
QF 2:ティモティー・ビッソ(GLP)16.50 def.ミヒマナ・ブレイ(PYF)14.83
QF 3:レオナルド・フィオラバンティ(ITA)13.90 def.オニール・マサン(PYF)13.14
QF 4:ルーカス・シルベイラ(BRA)17.60 def.カノア五十嵐(USA)16.17

 

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※ WJC日本代表結果

Men’s Pro Jr (U-20) /大原洋人5位、新井洋人9位、稲葉玲王17位、都筑百斗33位、

渡辺寛33位、森友二33位、安井拓海17位

Women’s Pro Jr (U-20) / 須田那月13位、川合美乃里13位

 

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