フィリピン・バレル、サバンビーチ(2025年11月20日木曜日) –ワールド・サーフ・リーグ(WSL)クオリファイングシリーズ(QS)4000およびロングボードクオリファイングシリーズ(LQS)イベント「バレアー・インターナショナル・プロ」4日目、全カテゴリーでファイナルデー進出者が決定した。
2~3フィートのコンディションにもかかわらず、サーファーたちは緊迫したヒートを次々と戦い抜いた。男子ラウンド32の残りを終え、男子・女子のラウンドオブ16、男子LQSクオーターファイナルが行われた。

ディフェンディング・ウイナーの野中美波(JPN)は、2024年の勢いをそのままに、初戦ヒートで女子QS4000大会現時点での最高シングルウェイブ・スコアと最高ヒート合計を記録した。
スコアを着実に積み上げた野中は、やがてライトの波を見つけ、その波が次第に開いていく中でバーティカルなアタックを決めた。
この7.50が、既に獲得していた5.50と合わさり、HEATトータルは13.00となった。現在アジアQSランキング3位の24歳は、チャレンジャーシリーズへの出場権獲得ラインを維持し、シリーズ残留をホールドしている。

「あの7.50ポイントの波は、最初は良い波とは思わなかったのですが、挑戦してみたところ、ラインに沿って次第に波が大きくなっていったんです」と野中は語った。
「良い波は多くなかったので、良い波だと思った時は、もし失敗したら大変だと少し緊張しました。4~5ヒットの波も少なかったので、それを達成できたことは達成感がありました。
もちろん優勝を目指していますが、それを気にしすぎるとサーフィンに支障が出ると思うんです。ポイントについては気にせず、ただ良いサーフィンを心がけ、勝利を目指しています」
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松田詩野(JPN)が野中と並んで勝ち進んだことで、ラウンドオブ16における日本女子選手の完全勝利が確定。これによりクオーターファイナルは全選手が日本人という構図となった。
野中と共にトップでヒートを勝ち取ったのは、都築虹帆(JPN)、池田美来(JPN)、川瀬心那(JPN)である。
川瀬は今大会2度目のヒート勝利を挙げ、両ラウンドを通じてソリッドな試合コントロールを見せた。21歳のグーフィーフットのサーファーは、フォアハンドでレフトの波を攻め、6.50を獲得して早々にリードを奪うと、6点台のセカンドスコアを追加した後もその優位を譲らなかった。
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男子QSラウンドオブ32が再開され、H5から大音凛太、三輪紘也、H6須田喬士郎、太田拓杜、H7金沢呂偉、新井洋人、米山珠波瑠、H8小林桂、山中海輝、川俣海徳が登場。
三輪紘也、須田喬士郎、新井洋人、小林桂、山中海輝がラウンドオブ16へ勝ち上がった。須田喬士郎はパワフルなバックハンドで6.00と 4.60をスコア。フィリピンのジョン・マークトコンを押さえて1位で勝ち上がった。

QS女子ラウンドオブ16ではトップシードが登場。
H1松岡亜音、馬庭彩、川瀬心那が登場。川瀬がスタートから2本の6ポイントをスコアしてトップでラウンドアップ。2位に松岡亜音が入った。


「最初から自分の狙っていたバンクに波が来てくれて、それに乗れて、しっかり決めれたので、とても安心してヒートが進められました。」と川瀬が語った。「前回の台湾では自分にとって悔しい試合内容だったので、それを修正できるように試合に挑みました。」
自らシェイプするココナ・シェイプス・デザインというサーフボードブランドをスタートさせた川瀬。「シェイプがすごく楽しくて、何も知らないココナをシェイパーの逢野さんが受け入れてくれたので本当に感謝しています」
H2では都築虹帆、脇田紗良が対戦。脇田がバックハンドで好調な滑り出しを見せ、都築虹帆が1位、脇田貴之が2位でラウンドアップ。

H3では池田美来、鈴木莉珠、井上楓がフィリピンの二ルビー・ブランカダと対戦。バックハンドが冴えた池田と鈴木がワンツーで勝ち上がった。
H4では松田詩野、野中美波が登場。松田がヒート前半に6.25 と 4.25を揃えてヒートをリード。2位に付けていた野中がヒート後半に7.50というハイポイントをスコアして逆転。野中が1位、松田が2位で勝ち上がった。
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QS男子ラウンドオブ16では、H1で西優司、稲葉玲王、小濃来波が登場。今大会絶好調でのハイスコアを叩き出す西が6.75をスコアしてヒートをリード。ヒート後半にはエクセレントの8.00をスコア。稲葉とともにQFへ勝ち進んだ。
2日連続で、西優司(JPN)がトップをキープし、このラウンドでも最高ヒートスコアを記録した。西はQSイベントでこの日唯一のエクセレントライドとなる8.00を獲得し、2ウェイブトータル14.75を記録した。
ディラン・ウィルコクセン(INA)と新井洋人(JPN)もヒートを制してクオーターファイナルへ進出。オリンピック選手である稲葉玲王(JPN)、金沢 太規(JPN)、山中海輝(JPN)が勝ち組に加わった。
H2では増田来希、金沢太規がディラン・ウイルコクセンとパジャールと対戦。金沢が5.75 と4.75を揃えてウイルコクセンに次いで2位でラウンドアップ。
H3は三輪紘也、新井洋人、須田喬士郎、山中海輝の日本人ヒート。今大会バックハンドが好調な新井洋人がスタートからハイスコアをマーク。後半に会心の1発を決めて逆転した山中海輝とデッドヒートを競り勝ちクオーターへ進んだ。
「他の選手よりも沖でセットを待っていたことが勝利に繋がった」とEPSのハーフカーボンがフィットする新井が語った。


H4では小林桂が登場。ヒート終了間際にクローズセクションでビッグエアリバースをフラットにランディングしてメイク。7.25 をスコアして大逆転でトップ通過を果たした。
ボンソイ・アジア・スーパーシリーズ・リーダーの小林桂(JPN)は、今シーズン6度目のクオーターファイナル進出を果たし、今大会での好調を維持した。
僅差で初戦を勝利した後、小林はラウンドオブ16でさらに調子を上げ、最終ヒートの残り90秒で7.25を叩き出し勝利を収めた。
4人全員が空中技を狙う中、小林はフラットなフェイスへ向けたしなやかなエアリバースを決めて勝利を収め、ダニー・ウィディアント(INA)の前に勝ち上がった。
「準々決勝に進めました。ようやく何かクールなことを成し遂げられた気がします。本当に気分がいいです」と小林は語った。「ヒートを勝ち抜くことは間違いなく自信につながります。8点でも9点でも、ヒート勝利は確実に自信を強化する。だからヒートごとに集中して臨んでいます。準々決勝進出は本当に嬉しいです」
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男子クオーターファイナル
H1 西 優司 vs 金沢 太規
H2 稲葉 玲王 vs ディラン・ウィルコクセン
H3 新井洋人 vs ダニー・ウィディアント
H4 山中 海輝 vs 小林桂
女子クオーターファイナル
H1 川瀬心那 vs 脇田紗良
H2 松岡亜音 vs 都築虹帆
H3 池田美来 vs 松田詩野
H4 鈴木莉珠 vs 野中美波
がんばれ!日本!


男子LQSクオーターファイナルでは、注目度の高い各ヒートで高得点が決めました連発され、フィリピン人サーファーが全ヒートを制した。
ロジェリオ・ジェイ・アール・エスキヴェル(PHL)の完璧なテクニックが最も高く評価され、世界ランク8位の彼は9.00に迫る高得点を含む17.50のHEAT合計を記録した。日本の塚本は惜しくも敗退となった。
WSL ASIAのQS大会予定
11/26-30 ウエストパプア / マノクワリ
QS 2000「Manokwari Pro Pro Junior(2025年ジュニア最終戦)」
12/11-17 中国海南島 / 万寧市日月湾
QS 4000「WSL International Wanning Corona Cero Pro Pro Junior」
ゴールドコースト・オープンQS4000(オーストラリア・クイーンズランド州バーレーヘッズにて2026年2月18日~22日開催)のエントリー受付を開始したことをWSLが発表した。
本大会はアジアおよびオーストラリア/オセアニアのデュアル公認大会となる。すでに数名の日本人選手がエントリーしている。
Wanning Pro Juniorは、来年度の2026年アジア・ジュニア・ランキングにカウントされる大会となります。マノクワリ・プロジュニアが、2025年ジュニアシリーズ・ランキングにカウントされる最終大会となります。
2025年バレアー・インターナショナル・プロは、2025年11月17日から23日までサバンビーチで開催される。詳細情報や結果については、www.WorldSurfLeague.com を参照するか、無料のWSLアプリをダウンロードすること。




