2025年10⽉3⽇(⾦)から10⽉5⽇(⽇)までの3⽇間にわたり福島県南相⾺市北泉海岸において「Kitaizumi Surf Festival 2025」が開催された。写真提供:2025サーフパラダイス実行委員会


震災前からサーフィンの聖地とされてきた北泉海岸での当イベントは、今年で3年間連続しての開催。選⼿たちの最先端のサーフィンの発信と共に、福島の海の魅⼒と安全を広く国内海外へ発信し、⾵評被害の払拭や交流⼈⼝の増加を⽬指している。



開催3⽇⽬となる10⽉5⽇(⽇)はFINAL DAY。ビーチではフラダンスステージが催され、会場内ではスケートパークを開園、降雪機で雪を降らしソリ滑り・スノーボード体験会を開催するなど、新しい試みが盛り上がりを⾒せた。
最終⽇となるコンテストではレベルの⾼いライディングが次々に披露された。
セミファイナルでは2023年大会で優勝し、今大会でも優勝を目指していた川俣海徳と松野杏莉が敗れる番狂せが発生。
男子ファイナルには渡邉壱孔と2024年大会優勝の鈴木仁が進出。女子は川瀬心那と鈴木莉珠が勝ち上がり、渡邉壱孔と川瀬心那が見事勝利を掴んだ。
渡邉壱孔がエアリバースで8.33ptを叩き出し、北泉サーフフェスティバルを制す!

福島県南相馬市の北泉海岸で開催された「北泉サーフフェスティバル2025」のショートボードメンズ部門で、渡邉壱孔が見事優勝を果たした。ファイナルでは圧巻のエアリアルを決め、会場を大いに沸かせた。
序盤から主導権、勝負を決めた圧巻のエアリバース

「北泉、波最高です!」優勝インタビューの第一声で、渡辺は満面の笑みで喜びを表現した。決勝ヒートでは、1本目から6.00ポイントをマークし幸先の良いスタートを切る。「狙っていた波がベストな状態で来てくれた」と、冷静な波選びが光った。
そして勝負を決めたのは4本目。得意のバックサイド・エアリバースを完璧にメイクし、エクセレントスコアとなる8.33ポイントを叩き出した。「入る前から風も波も得意なコンディションだと思っていた。めっちゃ嬉しいです」と、会心のライディングにガッツポーズを見せた。
最後まで攻めの姿勢「もっとプレッシャーを」

高得点をマークした後も、渡辺は攻めの姿勢を崩さなかった。鈴木仁のオーラを感じ、「もっとプレッシャーを与えていかないと」と、最後まで波に乗り続けた。
フェスティバルという和やかな雰囲気の中にも、「選手は本気で勝ちに来ている。集中を切らしたらダメだと分かった大会だった」と、トップコンペティターとしてのメンタリティをのぞかせた。

賞金100万円は「家族と箱根温泉へ」
優勝賞金100万円の使い道を聞かれると、「家族と旅行に行きたいです。箱根温泉へ」と即答し、親孝行な一面を見せた。
今後の目標については、「QSランキングでギリギリ食い込んでいるので、残りの試合を絶対逃さないように頑張ります」と力強く宣言。インタビューの最後には、応援してくれたファンに向けて「優勝獲ったぞー!」と雄叫びをあげ、会場を盛り上げた。
今年は浜松のQSで優勝、その後の国内の試合では後一歩のところで優勝を逃していた渡邉壱孔は、最高のパフォーマンスで北泉の波を制した。彼の今後のQSランキング争いから目が離せない。
川瀬心那が北泉を制す!冷静な試合運びと勝負強さで優勝、賞金100万円を獲得

福島県南相馬市で開催された「北泉サーフフェスティバル2025」の女子ショートボード部門で、川瀬心那が見事優勝を果たした。ファイナルでは冷静な試合運びと勝負強さを見せつけ、栄冠を手にした。
勝因は「低い重心」と「的確な波選び」
ファイナルでは、序盤から安定したライディングで高得点をマークした川瀬。解説者も絶賛した「長身ながら着地時の重心が低い」という彼女のスタイルについて、「低い体勢から爆発的に技を出せるように練習してきたので、それをイメージしてできた」と、日々のトレーニングの成果を勝因に挙げた。
また、相手も強豪選手だったため、「あまりスコアに繋がらない波には乗らないように意識した」と、一本一本の波を的確に見極める冷静な試合運びも光った。


SURF MEN’S
優勝:渡邉壱孔 2位:鈴木仁 3位:鈴木一歩、川俣海徳
SURF WOMEN’S
優勝:川瀬心那 2位:鈴木莉珠 3位:松野杏莉、後藤夏子
BB MEN’S
優勝:粂総一郎 2位:近藤 義忠 3位:西尾幸浩 4位:瀬川俊輔
BB WOMEN’S
優勝:刀根真由美 2位:西村優花 3位:我孫子咲良 4位:相田桃






