
静岡県浜松市・中田島海岸(凧場ポイント)で開催中のWSL Men’s & Women’s「ISumatranSurfariis Hamamatsu Open QS 2000」およびMen’s & Women’s「SumatranSurfariis Hamamatsu Open LQS 1000」はDAY-4を迎えた。
この日はQS男子とLQS男子のクォーターファイナルが行われ、競技は終了。また、同時に子どもたちによる大会「Super Kids Challenge」も開催された。この大会では、WSLの公式設備や試合進行システムを使用し、若い世代が世界基準の環境に慣れることを目的としている。
天候は曇りで、朝からサイドオンショアが吹き込むコンディション。波のサイズはハラ〜ムネ。昨日よりもポテンシャルのある波が入るものの、セット間隔は長め。QSではショートボードがインサイド、LQSではロングボードがアウトサイドで演技する形で、それぞれのヒートが進行した。

QS男子の第1ヒートでは、Ketut Agus(IDN)と加藤翔平が対戦。先に仕掛けたのは加藤で、インサイドながらリズムよくスプレーを飛ばす。一方のKetutはじっくり波を選ぶスタイルで、左右に動いて波を探すも、2本目に乗ることができず。加藤がこのまま先行逃げ切りでラウンドアップを決めた。

「ここまで来るのは自分の中でも想像できて自信もあったので、最初は少し緊張もしたんですが、自信を持ってできました。どの波が良いか分からない状況だったので、数多く乗って、その中でスコアを伸ばせて行けたら良いなと思っていました」

第2ヒートは西優司と鈴木仁の対戦。互いに様子を見ながらのスタートとなったが、西がセットの切れた波で3発しっかりと決めて7.17ポイントをマーク。その後もノンプライオリティで波をつかみ、バックアップを伸ばして主導権を握った。
鈴木も追いかけるが、なかなか乗りたい波が入らず。残り3分を切ったところで西が鈴木をマークし、プレッシャーをかける。鈴木は最後まで動き回るも波は来ず。ここは西の作戦勝ちとなった。

「対戦相手の鈴木仁選手はエアーが得意で、波も小さくなって彼のエアが映えるコンディションだったので、バックアップが揃えられないという事で凄く不安に思いながら、プライオリティ持って、どう防いで行こうか考えてました。
残り5分で一発逆転も可能なシチュエーションだったので、1ヒート目が7点を出せた波が来ていない印象だったので、まさかあの波が自分のところに来るとは思わず。迷っていたんですが、あの3発入れる波が自分のところに来て嬉しかったです。」


第3ヒートは渡邉壱孔と地元・ローカルの刑部樹真。渡邉がインサイドで演技を重ね試合をリード。対する刑部は一人で左のアウトで波を待つ。引きに向かい沖でも波が割れ出す時間帯ということを知るローカルナレッジを駆使し、2本揃えて渡邉を難なく逆転。このまま刑部が勝利するかと思えば、ここは渡邉もすぐさま作戦を変えて、刑部のいるアウトへパドルアウト。
残り10分で優先権を使い、バックサイドで2発をクリティカルに決めて6.33ポイントをスコアし再逆転。刑部もセットで3発のコンビネーションを見せるも、トリミングが入ったことで5.27ポイント止まり。そのままタイムアップとなり、渡邉がセミファイナル進出を果たした。

「自分のプランは、相手がロコのジュシン(刑部)だったので、どこで入るのか分からなくて、波待ちしたらジュシンを見失っちゃて、結構大変なヒートでした。プランではインサイドで1本決めて隣に付こうと思ったんですが、自分の中で納得いかなくて、結構焦ってました。」

第4ヒートは川俣海徳と足立海世の対戦。川俣は刑部が使用していたアウトサイド、足立はその右側でレフトの波を狙うポジショニング。セット間隔は長かったが、足立がライトの波をつかんでエアーリバースを決め、7.33ポイントをスコア。続けて果敢にエアーを繰り出し、7本目で6.33ポイントを加点してヒートを優位に進める。そのまま逃げ切って明日への切符を手にした。
「試合の前にフリーサーフィンやった時に以外と沖が乗れて、迷っていたんですが、前のヒートで起きで点数が出始めていたんで、沖でやろうと決めました。7.33はグーフィーでターンしようと持っていたんですが、レギュラー来てエアしようかと思ったら決まったんで良かったです。」





続いてLQS男子のクォーターファイナル。こちらは4人ヒートでの戦い。明日のセミファイナルへ進んだのが、Roger Casogay(PHL)、塚本将也、Jomarie Ebueza(PHL)、西崎公彦、秋本祥坪、増山翔太、井上鷹、田岡遼平の8名がセミファイナル進出を決めた。



「ポジションが迷うんですが、僕は右側のライトと決めていて、真ん中ならどっちも狙えると思っていたんですが、意外と右に流れていて、待っている間に他の選手が左に行ったから、これはラッキーと思ってそこでやってました」



「昨日が3週間ぶりのサーフィンで苦戦して、昨日乗った板が初めてで、今日はレフトメインだったので、慣れている方の板に乗ったんですが、怪我している膝が体が開くので、痛くて苦戦したんですけど、良い波乗れて良かったです。」
2025年ロングボードツアー(LT)へのクオリファイもいよいよ佳境を迎えており、アジアランキングの3位Roger Casogay(PHL)、同じく3位のJomarie Ebueza(PHL)、現在5位の井上鷹、9位の秋本祥坪の4名による熾烈な争いにも注目が集まる。
明日は大会最終日。7:30AMにファーストコール。8:00AMにスタート予定となっている。QS男子セミファイナル→QS女子セミファイナル→LQS男子セミファイナル→LQS女子セミファイナル→LQS男子ファイナル→LQS女子ファイナル→QS男子ファイナル→QS女子ファイナルという順番で、すべての勝者が決定する予定だ。
ライブは下記HPから。
WSL HP
QS
https://www.worldsurfleague.com/events/2025/qs/380/sumatransurfariis-hamamatsu-open-qs-2000/main
LQS
https://www.worldsurfleague.com/events/2025/lt/381/sumatransurfariis-hamamatsu-open-lqs-1000/main
大会 HP
https://hamamatsu-open.surfingjapan-int.com/
「Super Kids Challenge」大会結果
BOYS




優勝:窪田海琉(千葉)
2位:原田海真(千葉)
3位:長谷川漣(愛知)
4位:西川玲以(静岡)
GIRLS




優勝:宗政優実(神奈川)
2位:川瀬煌渚(三重)
3位:石川芽衣(神奈川)
4位:中嶋凜(神奈川)
今日から凧場公園にて「濤祭(なみまつり)2025」のイベントがスタート。
ステージではトークショーからスタート。この後は東田トモヒロ、KEISONなどのライブも行われた。
「Super Kids Challenge」が始まると、親御さんだけでなく多くのギャラリーが集まった。
パラサーフィンの体験会も行われ、地元の竹内克斗プロ、刑部樹真プロに、矢作紋乃丞プロ、脇田紗良プロらもボランティアで参加。
ビーチアクセスには専用のビーチマットを敷くと同時に、ビーチ専用の車椅子を使用。