
バンザイ・パイプライン、オアフ島、ハワイ、USA(2025年2月8日土曜日)— ワールド・サーフ・リーグ(WSL)2025チャンピオンシップ・ツアー(CT)の初戦となるレクサス・パイプ・プロ・プレゼンテッド・バイ・YETIのファイナルデーが終了。
ハワイのノースショア・ロコボーイのバロン・マミヤとベテランCTサーファーであるタイラー・ライトが優勝した。バロン・マミヤは昨年に続き2年連続でレクサス・パイプ・プロを制し、2度の世界チャンピオンであるタイラー・ライトは、パイプでの2度目の優勝とツアー通算17度目の勝利で、CT25シーズンを首位でスタートした。
サイズこそ昨日よりサイズダウンしたものの、バンサイ・パイプラインはクリーンな4~6フィートの波を用意。競技は女子クオーターファイナルから始まり、男子クオーターファイナル、女子セミファイナル、男子セミファイナル、女子ファイナル、男子ファイナルと続き、すべて35分間のヒートで行われた。
ライトがパイプラインで2度目の優勝をスコアし、イエロージャージを奪還
オアフ島ノースショアの中でも最も恐れられている波で開催された自身3度目のファイナルで、2度のワールドチャンピオンに輝いたタイラー・ライト(AUS)が、17回目のCT勝利を収めた。
オーストラリア出身のライトは、現在世界ランキング1位として、2025年CTシーズン第2戦にイエロージャージを着て臨むことになる。

2021年シーズンの初めにホノルア・ベイから移動して行われた試合で、パイプラインで5度のワールドチャンピオンに輝き、オリンピック金メダリストのカリッサ・ムーア(HAW)を破って優勝したライトは、2023年のファイナルでムーアに僅差で敗れた。しかし、今日ライトは、現世界チャンピオンを破り、再び表彰台の頂点に立った。


「これは本当に特別な勝利です」とライトは語った。「私はこれまで何度も負傷してきたので、サーフィンを愛するのにいつも少し怖気づいていました。今回は本当に素晴らしい出来事のひとつです。昨年は、私が思っている以上に負傷していました。だから復帰して、妻と一緒に素晴らしいオフシーズンを過ごせたことは、本当に特別です。
30歳のライトと19歳のシマーズは、異なる世代を代表するサーファーであり、2023年のリオプロではファイナルを共に戦い、シマーズが優勝した。
両サーファーとも大きな転倒により高得点を逃したが、ヒート中盤以降、ライトが最初の注目すべきスコアを記録した。バックドアのバレルがこのファイナルの決め手となり、ライトが勝利を手に入れた。
「私は本当に多くの喜びをもたらそうと努力したし、それがここで本当に感じたことだった」とライトは言った。「シマーズがファイナルに出場していたのはとてもクールだった。自分にとって彼女はパイプラインの女王のような存在なんです。そして、モリー・ピックラムとシマーズの準決勝で、ちょっとしたバックドア・シュートアウトがあったのを見れて、本当に素晴らしかった。

ファイナルデイを通して、ライトのスピード感あふれるフォアハンド・バレルテクニックは無敵だった。オーストラリア出身の彼女は、準決勝で2018年世界タイトル2位のレイキー・ピーターソン(USA)を破り、ツアーベテラン2人の16回目の直接対決を制した。
2023年の同ラウンドでの再戦では、ライトが深いフォアハンドのバレルを見つけ、8.67(10点満点中)をスコアし、勝利を収めた。ライトはまた、2023年の世界チャンピオン、キャロライン・マークス(USA)を相手に、クオーターファイナルで決定的な勝利を収めた。
シマーズとの決勝戦と同様に、マークスとライトは試合開始早々、最初の波をめぐって激しく争った。マークスが優位に立つも、高速で駆け抜けるバックドアのウォールから抜け出すことはできなかった。その後、ライトはバックドアの素晴らしいセクションで失速し、ヒートをコントロールした。
シマーズとピックラムが繰り広げる、時代を超えたバックドア・シュートアウト
シマーズは、数か月間手元に置いていたイエローリーダーのジャージをライトに手渡した。ファイナルデーでの彼女の活躍には、親しい友人であり同じカリフォルニア出身のソイヤー・リンドブラッド(USA)とのクオーターファイナル、そして2024年のファイナルの再戦となるモリー・ピックラム(AUS)との対戦が含まれており、これは今年のヒートを代表する試合となるだろう。
シマーズとピックラムのセミファイナルは、すぐにクラシックなバックドアのシュートアウトとなった。ピックラムは最初の波でアグレッシブな戦いを制して8.17のスコアを獲得したが、シマーズは次の波ですぐに8.17をスコアした。ピックラムはすぐに反撃し、8.33を獲得してリードを奪った。
現世界チャンピオンであり、ディフェンディング・イベントチャンピオンのシマーズは、ロングバレルでパンプし、最後にグラブレールからのビッグターンをメイクした。
シマーズに与えられた9.50ポイントにより、彼女のヒートで合計得点は17.67(20点満点中)となり、この数字は女子選手の中で最高得点となった。ピックラムの素晴らしい演技も彼女のスコアに加算されたが、シマーズはオーストラリア選手に対して無敗の記録を伸ばし続けた。


「この波をインサイドとアウトサイドの両方から見るのは、バレルの中に入っていても、ビーチから見ていても、最も美しいもののひとつだと思う」とシマーズは語った。「ファイナルがバレルでの戦いだったら良かったのに、と思うけど、時には波は来なくなってしまうし、私たちのヒート中は海が完全に眠っていた。でもタイラー(ライト)はとてもスマートな選手で、彼女は波を掴んだ。彼女におめでとうと言いたい」
2年連続優勝でマミヤがハワイアン・エリート入り

バロン・マミヤ(HAW)がパイプライン・エリートの一員となった。6人目のハワイアンの優勝者として、2年連続優勝を果たしたのだ。2005年と2006年にアンディ・アイアンズ(HAW)が2度目の優勝を果たして以来、この偉業を達成した者は誰もいなかった。
マミヤはアイアンズとローリー・ラッセル(HAW)に並び、ハワイ出身者として唯一の2勝目を達成した。22歳のマミヤは、ホームであるノースショアでCT3勝目を獲得した。


「また優勝できたなんて、本当に信じられない。すごく感謝しています」とマミヤは語った。「優勝することは、クールで最高で、自分が成し遂げたことだから、とても大きなこと。でも連覇を狙うことは、自分がこの場所で最高の一人であることを証明することになる。それがこの大会での目標だったし、それを成し遂げたんだ」と彼は言った。
クオーターファイナルでジェイク・マーシャル(USA)のブザービーターを辛うじて逃れた後、マミヤはセミファイナルで圧巻の演技を披露し、2019年の世界チャンピオンであるイタロ・フェレイラ(BRA)をコンビネーションに追い込んで圧勝。
今日行われたすべてのヒートで、マミヤの2ウェーブのトータルはバックドアの1本とパイプラインの1本で構成されていたが、彼はその戦略をファイナルのレオナルド・フィオラヴァンティ(イタリア)戦ですぐに実践した。
オープニングからパイプで8.17をスコアしたマミヤは、バックドアでも9.80ポイントを含む2つのスコアを立て続けにスコアした。35分の決勝戦の最初の6分間で、すべてを獲得したのだ。
一方、フィオラヴァンティは試合開始から20分近くまでスコアを獲得できずに苦戦した。しかし、その後は一気に盛り返した。8.83というスコアが、彼が苦しんでいた大きなコンビネーションを打ち破り、間もなくマミヤのハイスコアに匹敵するほどに伸びたバックドア・バレルをメイクした。
9.11が必要だったフィオラヴァンティは9.10をスコアし、2人のヒート合計スコアは17.97と並んだ。しかしマミヤのベストスコアが高かったことで彼の勝利が決まった。

「レオ(フィオラヴァンティ)、あれは狂気じみたファイナルだった」とマミヤは言った。「あんな風に逆転するなんて、正気の沙汰じゃない。でも、昨日のジョン(フローレンス)とのヒートもそうだった。すべてが本当に狂気じみていた」
パイプラインでフィオラヴァンティが信じられないような復活劇を見せた


ファイナルデーに3年連続出場を果たしたフィオラヴァンティは、2位を獲得し、パイプラインの有力候補としての地位を再び証明した。
27歳の彼は、イベント期間中に6つのエクセレントなスコアを記録し、2人のオーストラリア人ルーキー、ジョージ・ピター(AUS)とジョエル・ヴォーン(AUS)、そして同じく2017年のルーキーであるイアン・ゴウベイア(BRA)の挑戦を退けた。
フィオラヴァンティがマミヤの圧倒的なヒート合計スコアに並ぶカムバックを果たしたのは、まさに見事というほかなく、イタリア人の彼は、パートタイムで暮らすハワイのノースショアを堂々と後にした。

「自分自身を誇りに思うし、ここにいられて興奮しています」とフィオラヴァンティは言った。「バロン(マミヤ)は、僕をコンボに追い込んだが、僕は思ったんだ。バックドアの2つの波でいけるとね。9.11が必要で、9.10が出た。厳しいね。でも、自分自身を誇りに思うよ。戻ってきて、チャンスを掴んだんだから。バロンにおめでとうと言いたい。彼は史上最高のパイプライン・サーファーの一人だ。本当にそう思うよ。」
ブラジリアン・グーフィーフッター3人組の好調なシーズンスタート

ブラジリアン・グーフィーフッターのイタロ・フェレイラ(BRA)とミゲル・プポ(BRA)によるクオーターファイナル第1ヒートでは、マニューバー合戦がバックドアのバレルセッションへと変貌し、フェレイラが勝利を収めた。
最後のエクスチェンジでプポがリードを広げ、フェレイラは8.43が必要となった。しかし、2019年の世界チャンピオンのフェレイラは、より大きな波でよりクリティカルなドロップを決め、8.43のニードスコアを上回る8.50を獲得し、セミファイナル進出を決めた。
20年以上前、ファビオ・ゴウベイア(BRA)は、ケリー・スレーター(USA)とCTで8シーズンをシェアし、11度の世界チャンピオンに輝くスレーターをヒート勝利数で上回っていた。
今日、ファビオの息子であるイアン・ゴウベイア(BRA)が、対戦したスレーターを破り、パイプラインで2度目のセミファイナル進出を決めた。


スレーターがパイプラインでクオーターファイナルで敗退したのは、27回の出場中、今回が2度目である。 ヒートで決定的な瞬間は、スレーターが極端に長いバックドアバレルから抜け出せなかった時だった。ゴウベイアは次の波を捉え、8.00ポイントを獲得し、スレーターからジャージを奪った。
「パイプラインでケリー(・スレーター)と一対一のヒートで戦えるなんて、僕が望むことの中で一番大きなことだよ」とゴウベイアは語った。「こんなチャンスがあるなんて信じられないよ」
詳細はWorldSurfLeague.comをご覧ください。

レクサス・パイプ・プロ・プレゼンテッド・バイ・イエティ 女子ファイナル結果:
優勝- タイラー・ライト(AUS)7.70
2位 – ケイトリン・シマーズ(USA)3.94
レクサス・パイプ・プロ・プレゼンテッド・バイ・イエティ 男子ファイナル結果:
優勝:- バロン・マミヤ(HAW)17.97
2 位- レオナルド・フィオラヴァンティ(ITA)17.97
レクサス・パイプ・プロ・プレゼンテッド・バイ・イエティ女子セミファイナル結果:
HEAT 1:タイラー・ライト(AUS)15.17、レイキー・ピーターソン(USA)9.83
HEAT 2:ケイトリン・シマーズ(USA)17.67、モリー・ピックラム(AUS)16.13
レクサス・パイプ・プロ・プレゼンテッド・バイ・イエティ 男子セミファイナル結果:
HEAT 1:バロン・マミヤ(HAW)18.90 DEF. イターロ・フェレイラ(BRA)10.33
HEAT 2:レオナルド・フィオラヴァンティ(ITA)16.57 DEF. イアン・ゴウベイア(BRA)9.34
レクサス・パイプ・プロ・プレゼンテッド・バイ・イエティ女子クオーターファイナル結果:
HEAT 1:レイキー・ピーターソン(USA)6.50 DEF. イザベラ・ニコルズ(AUS)1.50
HEAT 2:タイラー・ライト(AUS)11.84 DEF. キャロライン・マークス(USA)3.50
HEAT 3: ケイトリン・シマーズ(USA)14.50 DEF. ソイヤー・リンドブラッド(USA)1.43
HEAT 4: モリー・ピックラム(AUS)8.10 DEF. ブリサ・ヘネシー(CRC)1.03
レクサス・パイプ・プロ・プレゼンテッド・バイ・イエティ 男子クオーターファイナル結果:
HEAT 1:イタロ・フェレイラ(BRA)15.17 DEF. ミゲル・プポ(BRA)15.10
HEAT 2:バロン・マミヤ(HAW)14.50 DEF. ジェイク・マーシャル(USA)14.00
HEAT 3:イアン・ゴウベイア(BRA)15.17 DEF. ケリー・スレーター(USA)9.26
HEAT 4: レオナルド・フィオラヴァンティ(ITA)15.67 DEF. ジョージ・ピター(AUS)8.00
2025 CT 第2戦はサーフ・アブダビ・プロ
2025年のチャンピオンシップツアーの次の開催地は、サーフ・アブダビ・プロとなる。サーフ・アブダビ・プロは、2025年2月14日(金)から2月16日(日)まで開催される。この大会はWorldSurfLeague.com、無料WSLアプリでライブ配信される。
詳細はWorldSurfLeague.comをご覧ください。