世界的に知られるサーフ&ライフスタイルブランドのビラボンは、これまでで最も持続可能なウェットスーツシリーズを発表した。
これまでビラボンは、サーフィン業界の先陣を切って、リサイクル素材の使用(リサイクラー)や、自然に還る、石油・有害溶剤を一切使用しない世界初のウエットスーツなど、地球にやさしいサステナブルな商品の開発に取り組んできた。
そんな究極の快適性能と持続性可能な製品開発に妥協を許さない、世界最大のグローバルサーフブランド、ビラボンによる新たなプロジェクトは「アップサイクラー(Upcycler)」
この画期的なプロジェクトは、何年もの歳月をかけて実現したもので、複数のテクノロジーを1つのウェットスーツに集約した世界初の試み。
従来のペットボトル等からのリサイクルではなく、古着など、廃棄された使用済みの繊維や、使わなくなったウェットスーツを主原料とした、世界初の製造プロジェクト。
更にすべてのグローバルウェットスーツは、ネオプレーン合成ゴム製品すべてを排除し、ゴムの木から採取した天然のFSC認証ゴム配合に切り替えるという、環境問題に対して重要な転換を実現。この3つの大きなステップにより、これまでで最も持続可能なウェットスーツが誕生した。
「Billabongでは、可能な限り丈夫で長持ちするように、すべての製品をデザインし、製造、リペアしています」と、北米におけるBillabongの主要な運営パートナーであるリバレイティッド・ブランズのウェットスーツ担当グローバル・ディレクター、スコット・ブーツは強調する。
「残念ながら、いずれ製品というものは、その役目を果たせないところまで来てしまうものなのです。
そして、今回私達の古着や使用しないウェットスーツをアップサイクルするなどの革新的なソリューションにより、新しい石油燃料由来の材料が不要になり、埋め立て地に捨てられる事を防ぐ事ができます。」
従来、ウェットスーツは主にクロロプレンの高分子重合から生まれたネオプレンで作られており、石油の副産物であるカーボンブラックを約25%含んでいた。
現在、ビラボンインターナショナルはコロラド州ボルダーののメーカー、ボルダー・インダストリーズとパートナーシップを結び、古いネオプレンを加工し、ボルダー・ブラックとして知られるリサイクルカーボンブラックの一種を抽出し、研究開発を進めている。
「我々、ビラボンウェットスーツは、未来のために本物でスペシャルなパフォーマンスと、持続性可能な素材の進歩を優先する事に誇りを持っています。
スコットとは25年以上の付き合いで、JAPANにおいてもグローバル同様 「UPCYCLER」 を重視し、その革新的なソリューションにより、新しい石油燃料由来の材料が不要になる環境作りに取り組みます。」と、ボードライダーズジャパンの野口氏が言った。
このアップサイクラーの製品は、日本でも2024年/2025年のウインターシーズンに、リリースされる予定だ。
取材協力:ボードライダーズジャパン/BILLABONG