JPSAプロトライアル第2戦「井戸野浜トライアル」が、5/29-30の2日間の日程で千葉県旭市井戸野浜海岸(旧かんぽサーフポイント) で開催。あと3ヶ月と迫った「S.LEAGUE」に参加するためのプロ資格を獲得する今年最後のトライアルとなる。
プロ合格には規定順位内に入ることが条件。その規定順位はショートボードの場合、最終ヒートで男子は上位2名で合計4名。女子は上位2名のみ。ロングボードは最終ヒートで男子が上位2名、女子は上位1名が、新たなJPSAのプロとして公認されることになっている。
昨年までのヒート中に、1ウェイブで7点以上。もしくは、ベスト2で11点以上を出すことによるスコアでの合格は無くなった。よって、今年度のトライアルはスキルだけでなく、ヒートを最後まで勝ち上がるというタクティクス(戦術)も必要となる。
第2戦もショートボード、ロングボード同時開催で行われ、ショートボード男子が85名、女子は25名。ロングボードは男子が44名、女子は18名が参加。前回に比べ、ロングボードの男子だけ減るものの、総数は10名増えて総勢172名(男子129名、女子43名)となった。
今回のトライアルでは前回、最終ラウンドまで進み公認あと一歩だったロングボードの小野田慶太郎、女子は田原ありい、大石梨花。ショートボードでは米山珠波瑠に、女子は清水心春、上門涼風らが、今度こそと雪辱を誓う。
また、昨年のNSAの大会で実績を残したロング メンクラスの横手倫太郎に、ショートボードではキッズクラスの飯田翔斗、 窪田栞太、ボーイズクラスの石山汰一、ジュニアメン 加計正成、ジュニアウィメン 菅谷帆那、大庭風美、澤田七奈緒らも、再び今回のトライアルに賭ける。
さらに、ショートボードでは今年のNSAジュニアチャンピオンで、先日のエルサルバドルで行われた「2024 ISA World Junior Surfing Championship」日本代表の小野里弦、女子の森舞果もエントリー。そして、兄弟プロサーファーを目指し、五十嵐キアヌ(五十嵐カノアの弟)、大橋茅人(大橋海人の三弟)、加藤浩大(加藤翔平、賢の兄)、都築然(都築虹帆の弟)らも、プロ資格を得るための再挑戦となった。
DAY-1のスケジュールは今回もショートボード、ロングボードをダブルバンクで同時進行。ロングボードだけは初日で全てのスケジュールは完了。ショートボードは男子はTR-1、女子はTR-2まで行った。
会場の井戸野浜海岸。前日は台風が梅雨前線を刺激して大雨に強風だったものの、朝には雨も上がり、風はサイドオフで波はムネからカタ。レギュレーションは1ヒート15分。マキシマムは無しのベスト2ウェイブ。パドルアウトはロングは5分前、ショートは3分前とコールされた。
朝は上げているので、掘れた波が入る。ショートはインサイドよりで演技。ロングはアウトへ行くものの、ゲッティングアウトに時間を取られ、波のジャンクさにやられ演技もままならず。
引いてくるとインサイドも割れなくなるので、ショートもアウトへ。午後には風もオンにまわり、そこかしこで割れるまとまりないグズグズとしたブレイクに選手も翻弄された。
ロングボードのジャッジクライテリアは下記のとおり。
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波の重要なセクションでのコントロールされたマニューバー
ボード全体と波を利用したトラディショナルロングボードサーフィン
スタイル、流れ、そして、優雅さ
得点基準のうちどの要素を重視するかは、ポイントの地形や当日の波のコンディションによって変動する。
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女子1位 田原ありい
2位 関口紗稀
3位 大石梨花
4位 磯部有紀
まずはロングボードの女子の結果から。TR-4の最終ラウンドまで勝ち上がったのは、関口紗稀、大石梨花、磯部有紀、田原ありい の4人。TR-3でトータル15.17ポイントを出した関口がそのまま行くかと思いきや、決勝は僅差の戦い。田原が沖からのセットをインサイドまで上手くつないで頭一つ抜けて、そのまま優勝を決めた。おめでとう!
1位 坂巻春輔
2位 市原由大
3位 五十鈴川駿
4位 横手倫太朗
男子はTR-5が最終ラウンドとなり、こちらは市原由大、坂巻春輔、横手倫太朗、五十鈴川駿という顔合わせ。一進一退の戦いの中で、横手が痛恨のノンプライオリティインターフェアで一歩後退。ここは追い上げ逃げ切りで坂巻が1位。2位には市原が入って、めでたくプロ公認を得ることができた。おめでとう!
DAY-1のショートボードは男子がTR-1、女子がTR-2まででスケジュールは終了。このコンディションにやられたか、飯田翔斗、菅谷帆那、大庭風美、小野里弦、五十嵐キアヌはリズムが合わず敗退。その中でも素晴らしい演技を見せたのが米山珠波瑠はトータルで15.50ポイント。女子は登坂祐妃がトータル13.00ポイントが今日の最高点となった。
DAY-2のスケジュールは朝の6時30分に選手は集合。男子はTR-2、女子はTR-3から。誰が最後まで勝ち上がり、プロ誕生となるか。明日の結果もお楽しみに!
JPSA HP https://www.jpsa.com/
大会2日目のライブ中継
DAY-1:公認プロ資格獲得者
ロングボード
男子:坂巻春輔、市原由大
女子:田原ありい
ロングボード
男子
1位 坂巻春輔
2位 市原由大
3位 五十鈴川駿
4位 横手倫太朗
女子
1位 田原ありい
2位 関口紗稀
3位 大石梨花
4位 磯部有紀
朝の井戸野浜の波のサイズは、ムネカタというコンデイション。
エントリー確認時にリストバンドが渡され、試合前のチエックインで再確認というシステム。
ロングボード、ショートボードの同時進行のためにジャッジブースは2基設置。
MCブースでは、ロングを瀧原毅氏、ショートを高橋みなとプロがそれぞれ担当。交代で選手に向けてコールを行う。
プロトライアルということもあり、選手だけでなく関係者も多く集まった。
会場の井戸野浜は海岸に沿って遊歩道が整備。
会場では恒例のビーチクリーンをスタッフ、選手、関係者で行う。