都筑有夢路と西慶司郎がQS3000で優勝。田岡なつみと浜瀬海がLQS1000で優勝。Siheung Korea Open最終日

QS3000で優勝した都筑有夢路と西慶司郎: WSL / Miers

シフン、京畿道、韓国(2023年11月19日日曜日)-韓国で開催された史上最大のサーフィン大会「シフン・コリア・オープン」のワールド・サーフ・リーグ(WSL)クオリファイング・シリーズ(QS)3,000とロングボード・クオリファイング・シリーズ(LQS)1,000の4部門で、日本人サーファーが優勝した。

ウェイブパークのレフト : WSL / Miers

ウェイブベイスンで開催されたアジア地区初のQSは都筑有夢路(JPN)と西慶司郎(JPN)が優勝。また、ウェイブベイスンで開催された世界初のLQSは田岡なつみ(JPN)と浜瀬海(JPN)が優勝した。

 

女子QS3000で都筑有夢路が優勝。

 

都筑有夢路: WSL / Miers

 

女子QS3000ファイナルでは、五輪銅メダリストの都筑が大親友の野中美波とQS3度目の直接対決で初のファイナル。過去2シーズン、出場したすべてのQSでファイナル進出を果たしている22歳の都筑は、圧倒的な強さを見せた。

 

都筑有夢路: WSL / Miers

 

ファイナルでは、両者とも波を重ねるごとにスコアを伸ばしていき、4本目の波で野中がワイプアウト。複数のアグレッシブなバックハンドターンを見せ、パーフェクトに近い9.5(10点満点)をスコアした都筑は、今大会のシングルウェイブの最高スコアと、女子QS3000のヒートトータル最高スコアである18.10(20点満点)をマークし優勝した。

 

都筑有夢路: WSL / Miers

 

「素晴らしい気分です。今はとてもハッピーです。それに、みなみちゃん(野中)と一緒に戦えてうれしいです。これは私にとって最高の思い出になりました。」

 

脇田紗良: WSL / Miers

 

女子QS3000のセミファイナル1で9.15 と8.25という驚愕のをスコアを叩き出して、カレントリーダーの脇田紗良との台湾オープン・ファイナルのリマッチを制した都筑有夢路がファイナル進出。

 

野中美波: WSL / Miers
松田詩野 WSL / Miers

 

そして、セミファイナル2では松田詩野と野中美波が対戦。難しいクローズセクションでのリエントリーを決めて高得点を出す松田と、シャープなバックハンドでの攻める野中は最後の最後まで縺れる僅差のバトルとなり、野中美波が逃げ切りファイナルへ勝ち上がった。

 

都筑有夢路と野中美波による女子QSのファイナルでは、ヒートは前半を野中がリードするも、ライディングを繰り返すたびにスコアを上げていった都筑が最後は9.50と8.60というエクセレントを2本まとめて圧倒。好調な野中美波を抑えて、QS3000イベントで優勝。QSアジアランキング8位まで順位を上げた。

 

大原洋人 WSL / Miers

 

男子のQS3000のセミファイナル1では、完全に優勝候補筆頭だった大原洋人とエアマニューバーで高得点をスコアしてきた西慶司郎が対決。ヒートは西がエアーを決めて9.25をスコアしてヒートをリードするも、大原もパワフルなマニューバーでエクセレントを2本揃えて逆転。しかし西は再びエアをメイクし8.60をスコアして、強敵の大原を倒してファイナルへ進んだ。

 

松下諒大  WSL / Miers

 

セミファイナル2ではQFで強敵ケトゥ・アグスを破った松下諒大が、USAジュニア・ナショナルチームのメンバーであるカイヤン・ヤンと対戦。彼も今回の優勝候補の一人。バックハンドのビッグマニューバーでエクセレントを量産。ファイナルへ勝ち進んだ。

 

 

 男子QS3000で西慶司郎が大逆転優勝。QSアジアランクでトップに躍り出る。

 

西 慶司郎 WSL / Miers
西 慶司郎 WSL / Miers

 

男子QS3000ファイナルは、西慶司郎(JPN)とカイヤン・ヤン(USA)の一騎打ち。ファイナル序盤のアドバンテージはヤンにあり、ヤンは自身初のQSファイナルで8ポイント台のライディングを2本披露。

 

カイヤン・ヤン WSL / Miers

 

カリフォルニア、エンシニータス出身の韓国系アメリカ人であるヤンは、イベントを通してエクセレントスコアを出していた深いボトムターンとフィンフリーのバックハンドフックを極限までプッシュし、男子QS3000のシングルウェイブ最高スコアである9.40をスコア。西をコンビネーションに追い込む。

 

しかし、西もエアマニューバーで9.10をスコアして巻き返し、物凄いデッドヒートの展開となる。

 

西 慶司郎 WSL / Miers

 

プレッシャーの高まる中で西が2回連続で痛恨のミス。完全に追い込まれた西は逆転には8.96が必要だ。残された波は1本のみ。そこで勝負に出た西はカービングから再びテールハイのビッグエアにトライ。見事決めた西は9.15をスコア。キャリア最大の、2017年以来となる2度目のQS優勝を果たし、ついにアジアQSランクでトップに躍り出た。

 

 

女子LQSファイナルで田岡なつみが優勝

田岡なつみ WSL / Miers
田岡なつみ WSL / Miers

女子LQSファイナルでは、田岡なつみ、井上 桜、ディア・ノビタサリ、シエラ・メイ・コンヴィクトが対戦。田岡がスタートからバックハンドのクリティカルなハングファイブで7.25をスコア。中盤に7.60。さらに8.25とトップスコアを上げていき、圧倒的な勝利を収めた。

 

「1位になれてとても嬉しい」と田岡は言った。「ここに来るのは初めて。自然とは全く違う波で、最初は緊張していたんですが、ここでたくさん練習して、本当にこの波が大好きになりました」

 

男子LQS優勝は浜瀬海

浜瀬海 WSL / Miers

 

男子LQSファイナルでは、井上鷹、浜瀬海が韓国のカノア・パルミアーノとキム・ドンギュンと対戦。浜瀬がスタートから2本の7.15をスコアして、ヒートをリード。カノアは7.75に8.15をスコアして逆転トップに。しかし浜瀬は3本目のライディングで9.10をスコア。見事なソウルアーチを披露してバックアップを8.35まで上げて圧倒。

 

浜瀬海 WSL / Miers

 

それぞれ同じだけチャンスは与えられているが、限られた演技の中で、どれだけパフォーマンスを発揮できるか。そのプレッシャーは計り知れない。

浜瀬の強さは、そのテクニックもさることながらミスをしない冷静なメンタルの強さが際立った。他の選手がワイプアウトを繰り返す中で浜瀬は一度もワイプアウト無しでエクセレントで圧勝した。

10年以上もの間、ショートとロングの両方のボードでWSLイベントに出場してきた浜瀬海(JPN)が、男子LQSで初優勝。浜瀬の正確でクリーンなサーフィンは、長年アジアのトップ選手として君臨してきたが、このレベルでの優勝はこれまで遠ざかっていた。

 

「このコンテストで優勝できて嬉しいです。「ここで素晴らしい時間を過ごすことができました。波に順応するのはとても難しかったですが、良いサーフィンができました」。

 

Siheung Korea Open

男子QS3000

優勝:西 慶司郎
2位:カイヤン・ヤン
3位:大原洋人、松下諒大
5位:ダニー・ウィディアント、金沢呂偉、ケトゥ・アグス、大音凛太

女子QS3000

優勝:都筑有夢路
2位:
野中美波
3位:
脇田紗良、松田詩野
5位:中塩佳那、松岡亜音、都築虹帆、スカイ・ブラウン

Siheung Korea Open

男子LQS

優勝:浜瀬海
2位:カノア・パルミアーノ
3位:井上鷹
4位:
キム・ドンギュン

5位:森 大騎、塚本将也
7位:クリサント・ビジャヌエバ、ダニー・ウィディアント

女子LQS

優勝:田岡なつみ
2位:ディア・ノビタサリ、

3位:井上 桜
4位:
シエラ・メイ・コンヴィクト

5位:デイジー・バルデス、パク・スジン
7位:井上 楓、ジナ・キム、

 

 

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