JPSAロングボード第3戦「さわかみチャレンジシリーズ/千倉オープン -Challenge II- 」大会3日目、本日が最終日。男子本戦R-3からスタートして、男子、女子とも決勝まで行なった。
会場の天候は曇り時々小雨。風は朝は無風で、午後にはサイドからオンへ。朝一はウネリも弱く、ヒザというサイズ。今日は大潮で、上げ込みが良さげと思われたが、ワイドなインサイドブレイク。セットを待つも、肩のないダンパーブレイクで厳しいコンディションとなった。
インサイドでノーズだけを決めても、プア(0〜1.9ポイント)。ダンパーに当て込んでリエントリーを成功させれば、フェア(2.0〜3.9ポイント)。本来なら、沖からのセットでノーズを決めて、リエントリーを狙いたいところだが、そのセットが少ない。なので、選手は優先権と波のセットのタイミングで、作戦を立てて試合を戦った。
男子優勝:塚本 将也 2位:西口 京佑
3位:畑 雄二 4位:武川 慎
5位:米本 好希、秋本 祥坪 7位:ユージン ティール、森 大騎
女子優勝:田岡 なつみ 2位:吉川 広夏
3位:井上 楓 4位:古家 伸子
5位:小栗 瑞恵、布目 純 7位:佐久間 由佳、井上 桜
塚本将也、今季初優勝。
ファイナルでは、勢いのある塚本将也が、スタートからパワフルなビッグリエントリーをメイクし5.25をスコア。さらにハング5とリエントリーのコンビネーションで4.65をスコアしてヒートをリード。そのままトップを維持して今季初優勝を決めた。
塚本 将也
ヒートを勝ち上がりながら、今日のコンディションに合わせて行った塚本。気持ちがノルとゾーンに入って、強くなる典型か。僅差での戦いに、ノーズにリップとコンビネーションでアベレージを必ず2本揃えた。集中して戦ったことが勝因。
今大会の賞金はラウンドアップマネー方式に加え、スポンサーの「さわかみグループ」様から副賞として20万円が贈られ、賞金総額は¥581,500を獲得。併せて、南房総市長賞も送られた。優勝おめでとう!
去年の鴨川ぶりの優勝となった塚本。「ギリギリでしたね。若手からベテランまで揃っていたので最後まで気が抜けない試合でした。でも、最初に5点出せたので、しっかり良い波待とうかなという感じでリラックスしてやれました。
今回板は軽めのを使って、スタイルは、波とジャッジによって使い分けているんで、それが今回ハマったかなという感じです。この気持ちをキープしてグランドチャンピオン目指そうと思います。」
西口 京佑
今大会では自信を持って試合に臨んでいた。ロングボードでの試合運びもマスター。マニューバーだけでなく、ノーズの演技も安定。次戦は優勝も狙えるか。
畑 雄二
常勝の畑 雄二が復活。プアーなコンディションでも波に合わせられるスキルは格段に上手い。今期、後半戦が俄然、楽しみになった。
武川 慎
今大会でトライアルから出場して、決勝まで進出。クォーターファイナルでは、井上 鷹、秋本 祥坪を相手に堂々戦った。自分の今できることを100%出すことができる、これも才能。コンペに強いルーキーの誕生だ。
「たまたま良い時にセットの波が来て、それが切れていた良い波だったので良かったです。最初に6点出せたので、あともう1本待てば良いんだなと思って落ち着いてやれました。緊張はしましたけど、昨日プロに合格できていたので、失うものはないじゃないですけど、逆に落ち着いて出来ました。」R3のヒートの後にコメント。
サーフィンは父親の影響で4、5歳の時からロングで始めて、今はショートもロングもやっています。日本は大きい波は少ないので、僕にとっては小さい波から大きい波まで楽しめるロングが魅力でした。」とロングボードの魅力を語った。
ファイナルでは精彩を欠き4位となった武川だが、彼をはじめ、今回の千倉では非常に楽しみな若手が誕生し、今後JPSAのロングボードが更に楽しみになってきた。
井上 鷹
なんとクォーターファイナルで敗退、9位という結果。コンディションにやられたのもあるが、プライオリティを持ったまま波を待ちすぎたか。ただ、時間が無い中で、ニードポイントがアベレージ必要となれば、それも致し方無い。今期、向かう所敵なしの井上だったが、やはり勝負はわからない。
田岡 なつみ
「絶対勝ちたい!」という気持ちが、試合にも現れていた。攻めの姿勢が評価を上げる。しかし、決勝では最後の最後で吉川に逆転ライドのチャンスを与えてしまった。本人は負けたと思っていたが、コールはニード届かず。嬉しい優勝だったが、反省しきり。この経験がより田岡を強くする。次戦はさらにパワーアップしてくることだろう。
今大会の賞金はラウンドアップマネー方式に加え、スポンサーの「さわかみグループ」様から副賞として10万円が贈られ、賞金総額は¥201,000を獲得。併せて、南房総市長賞も送られた。これでJPSAツアー開幕から3連勝!おめでとう!
田岡なつみ、開幕3連勝。
女子のファイナルでスタートからチャージを見せたのは田岡なつみ。きわどいポジションでハング5を決めるもエンドセクションでワイプアウト。吉川広夏は、ハング5のコンビネーションとエンドセクションもしっかりと決めて、4.90と4.00をスコア。開始直後にファイナルを大きくリードしていく。
これまで、先行逃げ切りで勝利をつかんできた田岡。今回は吉川にリードされる展開。しかし、田岡はハング5とクローズアウトのリエントリーをコンビネーションさせて5.50をスコア。2位のポジションにつける。そして勢いに乗った田岡は続けて4.50をスコアして逆転に成功。トップに躍り出る。
逆に追い込まれた吉川は、優先権を持ってニードスコア5.11を出せる波が来るのを待ち続ける。そして、終了間際に吉川がラストライドで、ハング5から10をコンビネーション。逆転かと思ったがわずかに届かず。田岡が逃げ切り3連勝を決めた。
「広夏(吉川)選手はスコアを出せる選手なので、最後の波も裏から見ててハング10も入れていたし、インサイドも綺麗に決めていたので、あーやってしまったって、試合の後悔をしていたんです。逆転されたと思っていました。今回は前半に良い波を見つけられなくて、乗れなくて焦っていたんです。
去年はインサイドでコケるシーンが多かったんですけど、今年はぜったにコケないためにトレーニングを続けてきました。それが結果につながって本当に良かったです。
この千倉の海は、1コケしたり、苦手意識のある海だったんですけど、グランドチャンピオンを取れた時もこの海で、今回優勝出来て、大好きな海になりました。
吉川 広夏
今大会はまわりに惑わされずに、マイペース。持ち味のスムースで華麗なサーフィン。それでもノーズは厳しいところで引っ掛けて、ハングファイブからテンを絡める。ただ、決勝では波の選択に迷ったか。波に乗れず、プライオリティを無くしたことが痛かった。それでも最後まで諦めない姿勢は素晴らしい。
井上 楓
体幹があるから、インサイドのダンパーにリエントリーしてもコケない。これは武器になる。あとはノーズとのコンビネーションが上手くなれば、強くなる。
福岡で看護師をしている古家 伸子、今回初のJPSAファイナル進出を果たした。
ホームの波に似ていたとコメントしたのは、ユージン、ぴろたんと同じ御宿チームの米本 好希。セミファイナルで敗れて5位。
圧倒的なノーズライドで勝ち上がった秋本 祥坪。伝家の宝刀ハングテンを披露するも惜しくもセミファイナルで敗れ5位。
前回の優勝者である森 大騎。優勝経験もあるこの千倉で気合十分だったが今回は7位でフィニッシュ。
7位:ユージン ティール
5位:小栗 瑞恵
5位:布目 純
7位:佐久間 由佳
7位:井上 桜
【Surfing for all がんばろう日本!】
JPSA2021 さわかみ Japan Pro Surfing Tour ロングボード第3戦
さわかみチャレンジシリーズ
千倉オープン -Challenge II-
- 期日/7月6日(火) ~ 7月8日(木) 予備日:9日
- ※プロトライアル同時開催
- 会場/千葉県南房総市 千倉海岸
■7/6 (火) 大会 1日目
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■7/7(水) 大会2日目
https://abema.tv/channels/world-sports-3/slots/E1k1kHqLytsaxf
■7/8(木) 大会3日目
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