NPO法人一宮町スポーツ協会主催による「2019なみのり甲子園 第2回全国高等学校サーフィン選手権」が、2019年8月11日(日)、オリンピック会場である千葉県長生郡一宮町東浪見釣ケ崎海岸(志田下)で開催された。
今回第2回大会となった「なみのり甲子園」は、日本でも屈指のサーフエリアである一宮町で開催。そして大会実行委員長には日本のレジェンドサーファーである蛸操氏、副委員長には久我孝男氏と吉岡智文氏を迎え、このエリアを支えるサーファー達によって運営されている。
大会当日は、北上する台風の影響も心配されたが、朝の濃霧から昼前に東寄りのオンショアが吹くも、1日を通して風の影響の少ない腹胸セット肩というコンテストには最高なコンディションで大会が進行された。
オリンピック会場でもあるの志田下ポイントでは、前日もグッド・コンディションでアマチュア・コンテストが開催されていたが、なみのり甲子園の選手達は更にエクセレントな波に迎えられた。
この素晴らしい志田の波を数名のサーファーだけでシェアできるだけでも、このイベントに参加した価値があると参加選手が語っていた。
第2回なみのり甲子園 大会結果
スペシャルクラス(プロ・アマ)
優勝:松原渚生 明聖高等学校(千葉県)
2位 加藤翔平 千葉学芸高等学校(千葉県)プロ
3位 鈴木耀竣 湘南工科大学附属高等学校(神奈川)
4位 堀越 類 湘南高等学校(神奈川)
オープンクラス(アマチュア)
優勝:安室 弦 海部高等学校(徳島県)
2位 木原一真 土気高等学校(千葉県)
3位 持斎 心 東海大学付属高輪台高校(東京都)
4位 島田季流 千葉北高等学校(千葉県)
ベストライディング賞:安室弦 ラウンド2の9.5ポイントオープンクラスで優勝した安室弦には、副賞としてBEWETのウエットスーツオーダー券が授与された。
プロ・エクシビジョン・マッチで優勝した古川海夕は賞金といすみ市の伊勢海老をゲットした。
明聖高校2年生の松原渚生が2連覇。
プロ・アマのスペシャルクラス・ファイナルは、ディフェンディング・チャンピオンの松原渚生とプロの加藤翔平、湘南の堀越類と鈴木耀竣という湘南VS千葉の激しい戦いとなった。
スタートから松原がバックハンドで5.00をスコアしてファイナルを開始。湘南のWSLイベントで優勝して勢いのある堀越類はレフトに的を絞り、エアマニューバーで勝負をかける。そんな中で加藤翔平がインサイドでエアリバースをメイクして歓声が上がる。
後半に入り、鈴木がフォアハンドで7.00をスコア。続けてバックハンドでビッグリエントリーをメイクしてバックアップを揃えていく。じっくりとバックアップの波を待った加藤も再びフォアハンドのエアリバースを決め、8.00のエクセレントをスコア。
残り時間10分を切り、松原渚生がクローズセクションでのビッグリエントリーをバックハンドでメイク。立て続けに波をつかんだ松原はラストも大きなスプレーをあげながらインサイドまでコンプリート。最後の2本で7.17、7.90をスコア。ヒートスコア15.50を叩きだして、前日に同会場で行われたオークリー・トライアウトに続く2日連続優勝を決め、なみのり甲子園2連覇を達成した。
「ありがとうございます。今回は去年に比べて、プロの選手とかも出場する中で、同世代の中で優勝できたことは大きかったと思います。」と、松原渚生がサーフメディアのインタビューに答えてくれた。
「自分はいつもこの志田下で入っていて、いつも右で練習しているんで、波は一番分かっていたと思います。
コーチの小野里さんからは、細かい指示はなかったんですが、先手先手で初めの5分で決めろと言われていました。
ファイナルは、最初からグッド・スコアぐらいを出していこうと思っていたんですけど、その波がなかなか来なくて。初めの10分ぐらい乗れなかったんですけど、最後の2本で巻き返せて良かったです。
今回、高校生日本一になれたので、この後は全日本もあるし、今年のISAのジュニア世界戦で日本代表になって、世界一を目指したいです。」
オープンクラスのファイナルは、日本のトップサーファーの一人である安室丈の弟である安室弦が、スタートからバックハンドで4発のリエントリーを決めてエクセレントの9.25をスコアしてヒートをコントロール。バックアップも8.25を揃え、ヒートスコア17.75という高得点を叩き出して圧倒的な強さを見せつけて優勝した。
オープンクラス2位 木原一真
オープンクラス3位 持斎 心
オープンクラス4位 島田季流
今回は、プロ選手の出場もあり、前回の大会よりも格段に選手のレベルが上がったように感じた。この「なみのり甲子園」が今後さらに大きな大会として発展していくことを感じさせるイベントとなった。
なみのり甲子園
オフィシャルサイト:http://naminorikoshien.net/