クラマス、バリ/インドネシア(2019年5月25日土曜日)WSLチャンピオンシップ・ツアー第3戦「Corona Bali Protected」はファイナルデイ。期待通りの新しいスウェルがヒットし、4-6フィートのコンディションで女子QFから再開。
コロナ・バリプロのメンズ・クォーターファイナル・ヒート4では、五十嵐カノア(JPN)が、エイドリアン・バカン(AUS)と対戦。
カノアはスタートからフォアハンドでチャージ。全身の筋肉をしなやかにフレックスさせて波と調和していく。カノアは波のトップで完全にフィンを抜くブローテール・リエントリーや、フローターからテールをドリフトさせるなど、多彩なトップアクションで攻めヒートをリードしていく。
対戦相手のエイドリアン・バカンは、カノアとは逆にじっくりと波を待ち、際どいセクションでのバックハンド・リエントリーで応戦。ヒート後半に逆転に成功する。カノアは残り時間10分を切り、ニード4.01。優先権を持って一発逆転の波を待った。
残り6分で最大セットをつかんだカノアは、ソリッドなマネーターンをファーストセクションでメイク。インサイドの狂骨なショアブレイクもメイクし、6.50をスコアして大逆転。ニード6.18と追い込まれたバカンも残り2分で再びチャージするも逆転ならず。カノアが逃げ切り今季初のセミファイナル進出を決めた。
セミファイナルでは、クオーターでブラジリアン・ストームの一角をなすフィリーペ・トリード(BRA)を破り、勢いに乗るキング・ケリーと対戦したカノア。朝よりもサイズもアップしてバレル・コンディションでヒートがスタートした。
QFではバレル合戦を制したケリーが、セミファイナルでも素晴らしいバレルをメイクしてスタート。カノアはケリーとのヒートで気負ったか、リスキーな技に挑みワイプアウトが続く。しかし得意のハイパフォーマンス・サーフィンで反撃するカノアは7.67をスコアして逆転に成功する。
後半に入り、カノアはバックアップを伸ばしリードを広げる。ケリーは見事なバレルライドを決めて7.17をスコア。残り時間10分を切り、カノアが優先権を持ったままリード。そのままカノアがパイプラインに続きケリーを破りファイナル進出を決めた。
ファイナルでは、ジェレミー・フローレス(FRA)と対戦となったカノアは、スタートから今回の勝利を鍵を握ったハイパフォーマンス・サーフィンを披露。5.50をスコアしてファイナルを開始する。さらにカノアはフローターからレイバック・スラッシュとコンビネーションターンで9.10というエクセレントをスコア。フローレスをコンビネーションに追い込む。
カノアはダブルグラブのアリウープにもチャレンジする余裕を見せ、フリーサーフィンをしているかのようなサーフィンでバックアップを伸ばしてリードを広げる。フローレスも後半に追い上げてコンボを外す。ニード6.18のフローレスは終了間際にアンダープライオリティで波を掴み最後までチャージを見せたがそこまで。
今回のバリでイベントを通して素晴らしいパフォーマンスを見せた五十嵐カノアが、ファイナルでも圧倒的なサーフィンを披露して初CT優勝を手に入れた。日本に初のCT勝利をもたらした。
今シーズンは開幕戦から2戦連続で9位となり、今回のバリでの優勝でランキングも世界2位にジャンプアップしたカノア。更なる活躍に期待したい。
イベントの詳細は後ほど更新されます。
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