NPO法人一宮町体育協会主催の「なみのり甲子園第1回全国高等学校サーフィン選手権 Supported byムラサキスポーツ」が2018年8月12日(日)、オリンピック会場である千葉県長生郡一宮町東浪見釣ケ崎海岸(志田下)で開催された。
高校生サーファー日本一を決める大会の参加資格は、平成30年4月現在高校に在学中の全国の高校生。スペシャルクラス、一般クラスとレディースクラスがの3クラスで開催。
会場の志田下ポイントは朝は北東のサイドオン。不安定な天候で早朝は激しい雨に見舞われたものの、試合がスタートすることには雨も上がり、コンテストを開催するには十分なコンディションで開幕。
スペシャルクラスには、現在活躍するトップアマの精鋭が多数参加。ファイナルには、千葉の松原渚生、高知の金沢呂偉、東京の島田碧人、宮崎の藤井徳大の4名が勝ち残った。
ヒートは開始早々に島田が先制攻撃を仕掛け5.2をスコアしてリード。金沢は高速ターンからエアを試みるもインコンプリート。松原はファイナル唯一のレフトハンダーでシャープでバーティカルなバックハンド・サーフィンで6.3をスコアする。
高知の金沢は大きな試合で経験を積み、今回の優勝候補の一人であった。しかし、ファイナルでは波の選択に失敗しスコアを伸ばせない。一方で、この志田ポイントをホームとする地元千葉の松原は、オープンフェイスの波を掴みスコアを伸ばして行った。
そんな白熱するヒート展開の中で波の取り合いで島田が藤井に妨害を取られるアクシデント。これで島田はベスト2のスコアを削られる罰則を追う。
リズムをつかめなかった金沢は後半に入り得意のレイバックスナップとクローズセクションでのリエントリーをメイク。5.9をスコアして巻き返す。終盤に追い上げを開始する各選手だったが、最後に松原がファイナルの最高点となる7.8をスコアしゲームセット。ローカルナレッジを発揮した松原が初代チャンピオンとなった。
「なみのり甲子園ということで、波も良かったし自分のできることを精一杯やろうと思っていました。今回が第一回大会ということなんですけど、これからもっと大きな大会になっていくと思うので、そんな大会で優勝できて嬉しかったです。」と、松原渚生が大会終了後にコメントした。
「僕は長野出身なんですけど、今は千葉に住んで毎日朝と夕方サーフィンしています。今は小野里さんにコーチしてもらって、プロサーファーになろうと努力しているので、今年プロになって次のステップに進みたいと思っています。」と、今後の目標も語ってくれた。
「なみのり甲子園」一般クラスでは、大原高校の吉野真輝が優勝。優勝者には、協賛の株式会社サンコーのBEWETウエットスーツ・オーダー券が贈呈された。レディースクラスでは、徳島から参加した徳島文理高校の原田葵が圧倒的なサーフィンで優勝して幕を閉じた。また、高校生プロサーファーたちによるエキシビションも行われた。
今大会の実行委員長には蛸操氏を迎え、コンテストディレクターには久我孝男氏。この千葉の黄金時代を築いた二人のレジェンドがタッグを組み素晴らしい試みのコンテストがスタートした。「これが高校生サーフィン選手権の歴史の幕開けとなります。今後はより良い大会にして、何十年、何百年と続いていくものにしたいと思います。」と、蛸実行委員長がコメントした。
なみのり甲子園 大会結果
スペシャルクラス
優勝 松原渚生 明聖高等学校(千葉県)
2位 金沢呂偉 未来高等学校(高知県)
3位 島田碧人 中央高等学院(東京都)
4位 藤井徳大 高鍋高等学校(宮崎県)
一般クラス
優勝 吉野真輝 大原高等学校(千葉県)
2位 石田 陸 明聖高等学校(千葉県)
3位 大槻海斗 第一学院高等学校(東京都)
4位 小塙竜生 茂原北陵高等学校(千葉県)
レディースクラス
優勝 原田 葵 徳島文理高等学校(徳島県)
2位 秋場はな 大原高等学校(千葉県)
3位 井上はんな 大原高等学校(千葉県)
4位 西村 萌 大原高等学校(千葉県)
なみのり甲子園
オフィシャルサイト:http://naminorikoshien.net/