写真、リポート:山本貞彦
10/14(土)~15(日)、 Pro Junior 第3戦「Ise Shima Pro Junior(伊勢志摩プロジュニア)」は三重県志摩市国府の浜で開催。これが最終戦となり、来年の1月に行われるWJC (WorldJunior Chamiponship)の2017年度の日本代表(男子4名、女子2名)が決まる。
折しも秋雨前線の影響で、天候は曇りから雨。ただ、サイズはモモコシをキープ。2日目はオフショアもあり、サイズダウンでヒザと厳しいコンディション。しかし、選手は最後まで素晴らしいパフォーマンスを魅せてくれた。
これまで2戦を終わってランキングは、男子が1位 都筑百斗、2位 安室丈、3位 上山キアヌ久里朱、4位 小笠原由織と続く。女子は1位 松田詩野、2位 都築有夢路、3位 脇田紗良、4位 西元ジュリ、川合美乃里の順位。
まず女子から。松田詩野がセミで敗退するも、ここまで勝ち上がったことで代表権をキープ。2人目の枠を争い、セミファイナルで都築有夢路と脇田紗良の直接対決。結果は冷静に戦った脇田が勝ち上がり、そのまま代表が確定。優勝は小さい波を気にせず、自分の演技を出し切った中塩佳那が獲得。おめでとう!
男子は上位陣の安室丈、上山キアヌ久里朱、小笠原由織、川俣海徳がことごとく敗退。ここでチャンスが回ってきたのが西優司。優勝すれば滑り込みで代表権を獲得できる。その決勝の相手は都筑百斗。波がプアーながら、西は優先権の有無に関係なく、ポテンシャルのある波を探り出し、ポイントを重ねる。
しかし、都筑も数少ないセットの張る波をバックサイドで切り刻み逆転。このヒートをリード。西はニード6.91ポイント。最後の15秒を切ったところで、つかんだ波で西らしいリズム良い演技で逆転かと思われたが、6.40ポイントで逆転ならず。優勝は1戦目に続き、都筑百斗が有終の美を飾った。おめでとう!
U-12のグロムの決勝は岩見天獅と小濃来波。前戦の「日向市スーパーキッズチャレンジ」と同じ顔合わせ。雪辱を果たしたい小濃は積極的に攻めて、前半リード。しかし、後半は岩見のスキルあるサーフィンでポイントを重ねトップを奪取。そのまま逃げ切りで優勝を決めた。おめでとう!
これで今シーズンのジュニアツアーは終了し、男子は1位 都筑百斗、2位 上山キアヌ久里朱、3位 安室丈、4位 小笠原由織。女子は1位 松田詩野、2位 脇田紗良というメンバーが日本代表として決定! そして、世界大会はオーストラリアのカイアマのボンボビーチにて、2018年1月4日から12日まで開催される。
「Ise Shima Pro Junior」は最終日。今日は朝から雨、本降りに。朝は風がオフで面はキレイ。でも、潮が上げてきた昼前には強く吹く。肝心の波は昨日に比べて、サイズダウンのヒザモモ。引きいっぱいの9時ごろは潮止まりもあり、さらに厳しい状況。それでも、選手はこの与えられたコンデイションで出せるパフォーマンスを全て出し切った。
都筑百斗
今日のマンオンマンは、正攻法。乗れる波から手を出し、先攻ダッシュ。昨日もそうだけど、「持っている」という表現で言えば、全てが上手く回った。これで初戦に続き、今年の最終戦も優勝という結果。おめでとう!
昨年の代表落ちを含め、一時はスランプもあったが、ここで這い上がってきた。最後まで諦めない強さも身につけた。まだ作戦にミスはあるものの、この勢いは復活の狼煙。まだまだ行けるぞ!Go!Momoto!
西優司
このプアーなコンディション。スキルだけでなく、戦略も良かった。優先権がない時の戦い方も完璧。波のポテンシャルの判断も良かった。成長したなー。
決勝ではカウントダウンでのテイクオフ。ニード6.91で、最後の演技は6.40で逆転できず。これで代表入りを逃すものの、優司のこれからのサーフィンに期待大。
中塩佳那
言葉通りのサーフィン。昨日の調子の良さは継続。もともとスキルがあるから、上手くハマれば、このコンディションでも自分のサーフィンができる。体格の軽さも手伝って、一人スプレーを飛ばしまくる。かっこよかったぞー!おめでとう!
脇田紗良
実質、代表権が決まるヒートとなったセミフィナル。プレッシャーもどんだけあっただろうか。しかし、今日の紗良は落ち着いて見えた(実際は心臓バクバクだった?)。
ミスを最小限にして、波をよく見て演技。コツコツとポイントを積み上げてここをラウンドアップ。自らの手でWJCの代表を勝ち取った。おめでとう!
都筑有夢路
パワーサーフが好きな有夢路としては、苦手とする小さい波。それでも自分の持ち味を最大限出せる波を選んだ。最後は兄の作戦を真似て、会場の右奥に移動して演技を続けるも逆転できずここで敗退。
兄と行く約束していたWJCへの想い。今の自分のできることを全てやって負けた。悔しかったと思う。でも、これで今の自分に何が足りないか。コンペで勝つためには何が必要か。実戦だからこそ、わかったことがあると思う。この敗戦は明日への一歩。悔し涙は今日まで。これからがスタートだ!頑張れ!有夢路
松田詩野
同点カウントバックでの敗退。調子悪いわけじゃないけど、セミでは詩野の良さが出ていなかった。波にパワーがないと板の取り回しに遠心力を使う。それで、膝が伸びるようだ。自分でスピードをつけられるようになれば、安定したサーフィンができると思う。脚力強化かな。
岩見天獅
グロムなんだけど、大人びたサーフィン。上手いね。大人と同じ土俵で試合に出ていることで、経験値は他の子供たちに比べらばダントツ。さらにスキルもあるから、優勝は文句なし。おめでとう!
でも、体格ができるのはこれから。あまり縛られずに、もっと自由にサーフィンしたらイイと思います。
小濃来波
スピードあるし、積極的な攻め方も良い。ラインどりが上手いね。まだ粗さもあるけど、今は楽しんでサーフィンしてね。
西世古篤哉
西世古文彦プロのご子息。 サーフィンがどんどん上手くなっている。 線は細いけど、力強いサーフィンをする。 これからが楽しみだ。
「Ise Shima Pro Junior」
U-18 Men’s
優勝:都筑百斗
2位:西優司
3位:和井田理央、藤田彪成
U-18 Girl”s
優勝:中塩佳那
2位:脇田紗良
3位:松田詩野、都筑有夢路
U-12 Grom
優勝:岩見天獅
2位:小濃来波
3位:長沢侑磨、西世古篤哉
WSL ASIA Jr ランキング
U-18 Men’s
1位:都筑百斗 2420 pts
2位:上山キアヌ久里朱 1590 pts
3位:安室丈 1500 pts
4位:小笠原由織 1355 pts
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5位:西優司 1230 pts
U-18 Women’s
1位:松田詩野 2310 pts
2位:脇田紗良 2060 pts
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3位:都筑有夢路 1980 pts
WSL / WJC ( World Junior Championship )日本代表はランキングの男子上位4名、女子は上位2名となる。
協会の正式な発表を待とう!
イベント公式ページ、http://www.worldsurfleague.jp/2017/ise/