

写真、リポート:山本貞彦
2017年のWSLジャパンツアー第5戦目となるジュニア・イベント第2戦「M.B.J.南房総ジュニアプロ」大会最終日。台風はまだ九州だが、秋雨前線が刺激され会場の天気は雨。風はサイドオンで強し、河村海沙プロの傘をぶち壊し。
波の差サイズは肩頭、セットでオーバーヘッド。いや、時折入るどセットはダブルもあるか。。。この後、厳しいコンデイションも予想されるため、すぐにスタート。女子、男子ともセミ、ファイナルと進んだ。
いろんなとこで、パワーある波が割れています。うん、これはクローズアウトと言うだろう、普通は。それでも切れたセットを掴んで選手は果敢に攻めてくれました。

タフなコンディションで行われた女子のファイナルは、松田詩野と脇田紗良が対戦。バックハンドで5.17をスコアした松田がファイナルを終始リードし、ライバルの脇田を抑えて優勝。

男子のファイナルには、安室丈と上山キアヌ久里朱が勝ち上がり、壮絶なシーソーバトルを演じた。スタートから、フォアハンド・カーヴィングのコンビネーション・サーフィンで6.17をスコアした安室がファイナルをリード。さらにバックアップを5.67としてリードを広げていく。上山もフォアハンドで厳しいセクションを攻めて、その差を縮めていく。
そして残り時間10分を切って、ニード6.24と追い込まれ上山は、3マニューバーのライディングをコンプリートし7.00をスコアして大逆転。しかし、直後に安室が再び大逆転という展開に。最後は駄目押しのエクセレント8.50をスコアした安室が優勝した。
松田詩野
女子にはきついコンデイション。しかし、華奢な体格からは想像できないほど、デカい波も攻めてた。どんなサイズでも、今できる自分の波乗りをするところは拍手です。おめでとう!
いつもならすぐ駆けつけるんだけど。。。豪雨の中、機材に加え、傘まで飛ばされそうで行けず。離れて撮影。メインカメラマンはお母さん!
脇田紗良
ハワイ育ちだから、大きい波も問題ないかと思いきや、このコンディションでは普通やらないね。大会でGo!サインが出たら、どんな波でもやらなくちゃいけない。これからはジャンクでも練習だ!とお母さん(小百合さん)と話してました。その気持ちが大切。練習は裏切りません。次は優勝だ!
馬庭彩
頑張りました14歳。一本乗って、潰されて。上がって走ってパドルアウト。トライアスロンのようでした。でも、この経験が自信になるから。ガンバです。
雨と風が強すぎで歩くのもままならず。馬庭彩と脇田紗良。
西元ジュリ
ハワイでの経験もあるから、果敢に突っ込み。でも、切れた波がつかめず、残念ながら敗退。
安室丈
丈の飄々とした性格が活きた。このコンデイションでも全く動じず、逆転されても冷静に逆転してくる。1戦目の取りこぼしを見事巻き返し、ランキング2番まで上げてきた。おめでとう!
安室に駆け寄るのは同じ四国宍喰の金沢呂偉。
上山キアヌ久里朱
今大会では何度も逆転でラウンドアップしてきただけあって、決勝でも自信のサーフィン。実戦での経験が一番上手くなる秘訣。試合で伸びるタイプか。
川俣海徳
今年のプロシーンで間違いなく伸びている選手。海外も積極的に回ったことと結婚して子供も誕生と人生の節目を実感。今はスポンジのように、いろんなことを吸収していることがわかる。レールを上手く使えるようになれば、無敵だ。
金沢呂偉
四国、生見のペンション「サウスショア」のオーナーのご子息。昨年からじわじわジュニアで結果を残し始めていたが、今大会はセミまで進出。閃き型のサーフィン、バリエーションが多いのがイイね。これからに期待です。
これで獲得ポイントを計算するとランキングは
1位 都筑百斗 1420点
2位 安室丈 1200点
3位 上山キアヌ久里朱 1170点
4位 小笠原由織 935点
1位 松田詩野 1750点
2位 都筑有夢路 1420点
3位 脇田紗良 1310点
4位 川合美乃里 980点
4位 西元ジュリ 980点
男子は上位4名、女子は上位2名が日本代表となる。男子は団子状態。女子は松田が一歩リードか。確定は最終戦となる10/14-15の伊勢の大会。お楽しみに!
WSL ASIA/JAPAN「M.B.J Pro」
Men’s Junior
優勝:安室丈
2位:上山キアヌ久里朱
3位:川俣海徳、金沢呂偉
Women’s Junior
優勝:松田詩野
2位:脇田紗良
3位:馬庭彩、西元ジュリ
南房総市長賞
安室丈
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このイベントはインターネットによるライブ放送されます。
http://www.worldsurfleague.jp/2017/boso/