村上舜と松田詩野がQS優勝。リージョナルランクでトップへ。LQSトニー&レイチェル優勝。
宮崎県日向市小倉ヶ浜海岸(2016年10月10日、体育の日、月曜日)宮崎県日向市お倉が海岸で開催されていた、2016年のWSL ジャパンツアー第7戦目となるQS、LQSイベント「Trump Hyuga Pro」が終了。
ファイナルデイに相応しい秋晴れとなったコンテスト会場。朝のサイドオフが午後にはオンショアに振れ、面を乱しながらも腰腹〜胸サイズをキープ。QS1000では村上舜と松田詩野が優勝。LQSではトニー・シルヴァニ(USA)とレイチェル・ティリー(USA)が優勝した。
また、毎年恒例の日向名物でもある「あくがれチームチャレンジ」が今年も開催され、2名1組で同じ波にテイクオフして、同じマニューバーを描く。意気の合った演技が要求される「シンクロナイズド・サーフィン」で会場はクライマックスに達した。
Final Day Highlights – TRUMP Hyuga Pro
メンズのファイナルは、ヒート毎エクセレントを叩き出して来た大原洋人、高梨直人、稲葉玲王、村上舜の4名が顔を揃えた。大原洋人は、オープニングライドで派手なビッグエア・リバースにトライ。インコンプリートとなるも、すぐに掴んだセカンドウェイブで5.00をスコア。開始早々に先制攻撃を仕掛ける。
次ぎに稲葉玲王がバックハンドで物凄くパワフルなマニューバーで7.50をスコア。村上舜もバックハンドで8.00のエクセレント。高梨直人も6.75と、ファイナルが凄まじい勢いで展開して行く。
現在ランキング4位で、優勝して1000ポイントが欲しいと言っていた稲葉玲王は、チャージを続け、更にバックハンドで7.50をスコア。テールアウト・リバースもメイクして、ファイナルをヒートスコア15.00で完全にコントロールする。
「ヒートの前に波を見ていたら、そちらに来る波が自分に合っているなと思ったので、自分を信じてやりました。」と、ひとり右奧でサーフィンをした村上舜。
ニード7.00と追い込まれたが、残り時間5分を切って、クローズセクションでビッグリエントリーを決め7.90をスコア。終了間際の接戦を制し、大逆転で見事勝利を収めた。
村上舜は、今回の優勝でリージョナルランクで5つ順位を上げて、トップのポジションを手に入れた。
今回イベントを通じて、絶好調だった稲葉玲王。最後はニード8.40と追い込まれ、2位でフィニッシュ。ランキングでは4位をキープ。
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今回のもう一人の優勝候補と言われていた新井洋人は、セミファイナルで3位を強いられ、終了ホーン間際のラストウェイブで起死回生を狙ってパフォーマンスしたが、僅かに届かず3位で敗退。ランキングを一つあげて2位で最終戦の台湾に挑む。
松田詩野が、QSイベント初優勝。伊勢志摩プロジュニアに続き2連勝
ウイメンズのファイナルは、川合美乃里、野呂玲花、松田詩野、脇田紗良の4名が顔を揃えた。
ファイナル開始とともに、先制攻撃を仕掛けて来たのはジュニアのトップサーファーである茅ヶ崎の松田詩野。
セミファイナルでのエクセレントを思い出させるように、セットのライトを掴み、バックハンドでドライブの効いたボトムターンから、カーヴィング・コンビネーションで6.75をマーク。続けて波に乗る松田が好スタートを切る。
セミファイナルで2本の9ポイントを叩き出して勝ち上がった川合美乃里は、ファイナルでもその勢いを維持しながらフォアハンドのターンで4.50をスコアし、最後の戦いを開始する。
リードを保ったまま、スコアを重ねて、じりじりと2位以下の選手との差を広げて行く松田詩野は、12.25のヒートスコアでファイナルを完全にコントロール。
辛抱強く波を待ち、レフトブレイクを掴んだ野呂玲花も、フォアハンドの2マニューバーで4.55をスコア。更にセカンドウェイブでも4.70をスコアし第2位のポジションに付ける。
しかし、川合美乃里が5.25をスコアして第2位に浮上。目紛しく順位が入れ替わる。
優先権を上手く使った松田詩野は、再びライトのビッグセットをバックハンドでチャージ。5.50をスコアして、リードを広げた。
残り時間5分を切り、野呂玲花がバックハンドで3つのクリティカルなリエントリーをメイクし、ファイナルの最高得点となる7.15をスコア。2位に浮上してトップの松田に食い下がる。
後半調子をあげて来た脇田紗良も、フォアハンドのビッグリエントリーで6.05をスコアして3位に浮上するもそこまで。
松田詩野が、QSイベントは初優勝。先週の伊勢志摩プロジュニアに続き、2連勝と絶好調の松田は、リージョナルランキングでもトップへ躍り出た。
トニー・シルヴァニ(USA)勝利へのダウンザライン
LQSメンズのファイナルは、ピッコロ・クレメンテ(PER)とテイラー・ジェンセン(USA)という元世界チャンピオン2名とエドゥアード・デルペーロ(FRA)とトニー・シルヴァニ(USA)という世界最高峰のロングボーダーが顔を揃えた。
ファイナルは、エドゥアード・デルペーロ(FRA)がスタートから、美しいローズライドからのビッグエアドロップを決めて、エクセレントの8.00をスコア。テイラー・ジェンセン(USA)もビッグマニューバーで9.25、トニー・シルヴァニ(USA)ピッコロ・クレメンテ(PER)もハイスコアでファイナルをスタートさせる。
ヒート中盤にピッコロ・クレメンテ(PER)が見事なハングファイブとテンでのノーズコントロールで8.60をスコア。トップのポジションをゲット。しかしヒート後半に勢いを増すトニー・シルヴァニ(USA)が9.15をスコアして大逆転。バックアップを7.60としトップを独走する。
ファイナルの最高点を持つも、バックアップを見つけられずに4位を強いられていた、昨年のイベントチャンピオンで、世界チャンピオンであるテイラー・ジェンセン(USA)は、ヒート後半にバックアップを7.70に塗り替え、2位に浮上して、追い上げを開始する。
しかし1位のシルヴァニは、テイクオフから直ぐにハングテンでダウンザライン、そこから得意のドロップニーカットバックをコンビネーションさせて、8.35をスコア。2本のエクセレントで17.50のヒートスコアでリードを広げて、勝利を決めた。
ワールドチャンピオンの貫禄を見せたレイチェル・ティリー(USA)。
LQSウイメンズでは、昨年の優勝者である田岡なつみ、吉川広夏、小栗 瑞恵、木太久亜子がセミファイナルで敗退。
ファイナルには、昨年のWSLロングボード世界チャンピオンであるレイチェル・ティリー(USA)、世界ランク2位のクリスタル・ウォルシュ、この日向プロではファイナル常連のステーシア・アヒナ、今回のダークホースでファイナルまで勝ち上がったサリー・コーヘンの4名が対戦した。
ワールドチャンプのティリーがオープニングライドでハングファイブ、10、カーヴィングとバリエーションのあるコンビネーション・マニューバーで7.75をスコア。ヒート中盤には、バックアップを7.25として、リードを広げる。
それに対抗したクリスタルは、クローズセクションでのリエントリーもメイクして、ファイナルのベストスコア8.35をスコアして、2位に浮上。完全に世界トップクラスのロングボーディングの響宴となり、最終的には勢いのあるティリーが勝利を手に入れた。
WSLJAPAN 「TRUMP Hyuga Pro」結果
QS1000 Men’s
優勝:村上舜
2位:稲葉玲王
3位:高梨直人
4位:大原洋人
QS1000 Women’s
優勝:松田詩野
2位:野呂玲花
3位:脇田紗良
4位:川合美乃里
LQS1000 Men’s
優勝:トニー・シルヴァニ(USA)
2位:テイラー・ジェンセン(USA)
3位:ピッコロ・クレメンテ(PER)
4位:エドゥアール・デルペーロ(FRA)
優勝:レイチェル・ティリー(USA)
2位:クリスタル・ウォルシュ(HAW)
3位:ステーシア・アヒナ(HAW)
4位:サリー・コーエン(USA)
GoPro賞
Shortboard:大原洋人
Longboard:Tony Silvagni (USA)
「あくがれチームチャレンジ」
日向名物でもある「あくがれチームチャレンジ」が今年も開催され、2名1組で同じ波にテイクオフして、同じマニューバーを描く。意気の合った演技が要求される「シンクロナイズド・サーフィン」で会場はクライマックスに達した。
優勝:チーム Delpero(Edouard Delpero, Antonie Delpero)
2位:チーム H(大橋海人、大原洋人)
3位:チーム MOBB (村上舜、村上蓮)
4位:チーム W Yuji(森友ニ、西優司)
チーム Dinosaurs(Nelson Ⅲ Ahina, Kapono Nahina)
チーム あくがれ(児玉椋、関口真央)
チーム Yuttky(新井洋人、川畑友吾)
チーム Hot Motto(秋本祥平、Taylor Jensen)
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WSLジャパンツアー「TRUMP Hyuga Pro」が明日から宮崎県日向市小倉ヶ浜で開催。
このイベントはインターネットによるライブ放送されます。
イベント公式ページ、http://www.worldsurfleague.jp/2016/hyuga/