JPSAショート第3戦「伊豆下田 CHAMPION PRO」男女ともファイナリスト4名が決定
静岡県下田市白浜、6月27日(土):JPSAショートボード第3戦「LesPros entertainment presents 伊豆下田CHAMPION PRO」は大会2日目。男女ともセミファイナルまでが行われ、ファイナリストが決定。明日は各ファイナル2ヒートのみが行われ、チャンピオンが決定する。
波は昨日よりはアップするも、天候の回復とともにはサイドオフショアが強く吹きはじめた。そのため、向かい風となるレフト方向へのライディングは厳しいコンディションとなった。
選手はこの状況で正面で波を取り合うか、左で待つか。それともさらに右へ移動してライトでの演技に絞るか。潮の動き、風の状況で刻々と変化する波に翻弄された。
セミファイナルの第1ヒートでは、辻裕次郎、田中英義、大橋海人、高梨直人が対戦。
今回、コンビネーションターンが冴え、絶好調な田中英義がオープニングから果敢に攻め、6,50をスコア。ヒートをリードする。
辻裕次郎もバックハンドで高速ターンを繰り返して、素晴しいマニューバーを描き、6.75をスコア。※辻裕次郎がクオーターファイナルで見せたノーグラブ・エアリアル・シークエンスはこちら。
高梨直人もヒートスコア9.50で2位に付ける。後半に入り再び高梨直人がバックハンドの高速マニューバーで7.25でトップへ躍り出る。2位に田中英義。辻裕次郎はニード5.5と追い込まれ、最後まで激しいバトルを演じたがここで敗退となった。
セミファイナル第2ヒートは、加藤嵐、仲村拓久未、佐藤魁、大澤伸幸が対戦。
カレントリーダーの仲村拓久未がオープニングライドで、バックハンドのコンビネーションで4.50をスコア。幸先の良いスタートを切る。更にセカンドライドで4.00をスコアしてヒートスコア8.50でヒートをリード。
右奧のライトブレイクを狙う加藤嵐も4.10をスコア。大澤伸幸もノートリムのコンビネーションターンで5.50をスコア。ヒートスコア8.50をスコアしてトップのポジションへ。後半に入りフォアハンドでチャージする仲村拓久未が4.85をスコア。
ヒートスコア9.35としてトップへ。佐藤魁もレフトにチャージし4名とも僅差のクロスヒートとなる。残り時間5分を切り、加藤嵐が右奧から割れるセットのライとを掴み、フルカーヴィングのコンビネーション・マニューバーを披露。5.25をスコアして大澤を大逆転。
女子のセミファイナル第1ヒートは、田代凪沙、須田那月、庵原美穂、水野亜彩子が対戦。
前半に5.65のヒートスコアをまとめた須田那月がヒートをリード。しかしヒート後半に入り、田代凪沙がセットの波を掴み、グッドライドで5.00をスコアして、ヒートスコア8.75トップへ躍り出る。
水野もヒートスコア6.75で2位へ。ヒート終盤に須田がインサイドでリエントリーをメイクして2位のポジションを奪うが、パドリングインターフェアを侵し4位へ。田代はバックハンドで駄目押しの6.75をスコア。庵原美穂もラストウェイブで逆転に成功して、2位でラウンドアプを決めた。
女子のセミファイナル第2ヒートは、関口海璃、高橋みなと、川合美乃里、大村奈央が対戦。
女子のSF H-2ではメインの正面から全員流され向かって左へ。そこは割れるものの、すぐ無くなるショボい波でショートライドが目立つなか、大村奈央は掘れた波を見つけ出して、フォアハンドのリエントリーとカービングのコンビネーションで4.25をスコアしてヒート前半をリード。
初のセミファイナル進出を果たした関口海璃が2位に付けるも、川合美乃里がフォアハンドのリエントリーで逆転。2位のポジションを奪う。良い波を待つ高橋みなとに波が入って来ない。
後半に入り、再び4.00をスコアする大村奈央がリードを広げ、駄目押しとなる6.75をスコアして圧勝。最後までチャージした川合美乃里が2位でラウンドアップした。
明日はいよいよファイナルデイ。選手は朝8時集合。
女子ファイナリスト、大村奈央、庵原美穂、田代凪沙、川合美乃里
男子ファイナリスト、田中英義、仲村拓久未、加藤嵐、高梨直人
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この状況で確実に板をコントロールしたのは大村奈央。波のパワーが無くてもトリミングせず、リエントリーできる女子選手はこの大村のみだろう。ここはキッチリ決めてラウンドアップでファイナルへ。
庵原美穂。
波のサイクル合わずとも、乗れば決めることができる。少ないチャンスでも確実に自分のできることを実行する。それは、日々の練習と世界での経験があってのこと。
田代凪沙。
持っているポテンシャルはピカイチ。ただ、波に左右されるとこが気になる。自分で板をコントロールできれば、負けは無い。
川合美乃里。
ジュニアながら、スピードある演技が持ち味。ただ、スピードあるだけに、自分でコントロールできない時がある。脚力強化が課題か。
高梨直人。
伝家の宝刀。バックサイドでのサーフィンは切れ味抜群。今回もすべてライトへの演技が評価され、決勝へ。
田中英義。
待つことができる英義。自分の納得できる波しか手を出さない。QFではすべてハマって、フルレールの止まらないリエントリー。誰もが納得の今大会のハイポイントをゲット。
加藤嵐。
同じく今回は争うことを嫌い、待つことを選んだ。乗れば勝てるという、自分への自信か。一番キレてるものの、その切れ味で演技が止まるとこが気になるか。
仲村拓久未。
今年の大会に臨む姿勢は、鬼気迫るものがある。リラックスしているものの、試合になれば何が何でも勝つという気迫がこちらにも伝わるほど。逆にそれがプレッシャーになって、自分を縛ることにならなければ良いのだが。
田中海周。
今回は髪の毛をパープルに。相変わらず派手(笑)。しかし、演技はの方は、波のサイズ、パワーの無さにやられた。
田中樹。
悔しいインターフェアでQF敗退。その前の演技で逆転していたもののコールのタイミング遅く、自身は負けていると判断。強引に海人の波に割って入った。それがなければラウンドアップしていた。
大澤伸幸。
最後まで諦めない。R-4で見せた逆転劇は見事。ジャッジの結果は試合終了後。残念ながら押し出されたのは喜納海人。その後の2人のスポーツマンシップは好感。
大橋海人。
SFでは一人、左で待つ作戦。女子のSFでは割れている波を見てのことか。それにレフトの波に絞った結果からか。
しかし、上げ込みから時間が経ち、左は割れるものの波が続かない。作戦ミスか。試合中盤、正面に戻るものの、時すでに遅し。挽回には時間が無かった。