ASP3スター「MURASAKI SHONAN OPEN」で大野修聖が今季3勝目。 2位には大橋海人。
神奈川県藤沢市、湘南海岸 (2013年 7月13日土曜日)2013年ASPジャパンツアーの第4戦目となる3スター「MURASAKI SHONAN OPEN」はファイナルデイ。湘南にヒットしている台風7号からのウネリは続き、オーバーヘッドのコンディションで、ラウンドオブ16 からスタート。湘南としては奇跡とも言える素晴しいコンディションで、ファイナルデイに相応しいハイパフォーマンスの数々が演じられた。早朝から行われたラウンドオブ16は、会場右手のライトブレイクと、左奥から割れるレフトの2つのバンクを使って行われ、ヒート1では、オニー・アンワー、田中樹、ヒート2では、大橋海人、ケオニ・ヤン、ヒート3では、新井洋人、大原洋人、ヒート4では、コナー・オリアリー、大野修聖の8名がクオーターファイナルへ勝ち上がった。
クオーターファイナルでコナーがハイエスト。
クオーターからはマンオンマン。ヒート1ではタヒチのケオニ・ヤンがオニー・アンワーを。ヒート2では絶好調の大橋海人がコンビネーションで田中樹を下した。またヒート3では、ヒート前半にバックハンドで9.50のエクセレントをマークした大野修聖が、ラストウェイブでもエクセレントの8.00をスコア。圧倒的なサーフィンを披露して、コンビネーションで大原洋人を下した。またヒート4では、新井洋人がヒートをリードした。しかしヒート残り10分を切り、昨日、ハイエスト・シングルスコアをマークした、オーストラリアのコナー・オリアリーが9.60をマークして大逆転。自身の持つハイエスト・スコアの記録を塗り替え、新井洋人を下しセミファイナルへ勝ち上がった。
セミファイナルは日本、タヒチ、オーストラリア
セミファイナルのヒート1では、大橋海人が、タヒチのケオニ・ヤンが対戦。ロータイドとなり、セットがなかなか入らないスロースタート。右側のバンクでミドルサイズの波を掴み、フォアハンドで大橋海人が4.75をスコアしてヒートをリード。ケオニがフォアハンドで5.35をスコアして逆転する。しかし大橋海人がストレートアップのバックハンドリエントリーを連発し、6.50をスコア。再びトップを奪い返し、ヒート終了間際の7.00でリードを広げ、ファイナルへ勝ち上がった。
セミファイナルのヒート2では、大野修聖が、オーストラリアのコナー・オリアリーと対戦。今回のイベント・ハイエスト・シングル・スコアを塗り替え続けた2人が激しいバトルを演じた。ヒートはスタートからオリアリーが、レイバックスナップで6.00をマーク、大野修聖もフォアハンドのリエントリーで6.50ハイスコアをマークする。続けて7.35をスコアする大野修聖がヒートをリード。更にフォアハンドでレイバックスナップを決める大野修聖は7.60をスコア。大きくヒートをリードしたままファイナルへ勝ち上がった。
大野修聖と大橋海人のALLジャパン・ファイナル。
大野修聖と大橋海人によるファイナル。ファイナルの頃になると、いつの間にかビーチはギャラリーで埋め尽くされた。ファイナルは、台風スウェル特有のセット間隔の長いスローな展開。大橋海人・茅ヶ崎応援団の旗が振られる中、オープニングウェイブは、大橋海人がゲット。バックハンドの3つのビッグターンで6.75をスコアしてスタートする。セットをじっくり待った大野は、ワイドなセットにテイクオフ。深いボトムターンからストレートアップのビッグマニューバーを見せ、気合いの入ったパフォーマンスが冴える。
続けて、ライトの波にバックハンドでチャージ。ミドルのリフォームセクションをカーヴィングターンで繋ぎ、インサイドセクションでリエントリーを決め、素晴しい技のバリエーションを見せてエクセレントの8.25をマークした。それに対し、大橋海人も縦横無尽にターンを繰り出し、インサイドではストレートアップのバックハンド・リエントリーで6.40をスコア。再びトップの座をマー大野から奪う。それで黙っていない大野は、バックハンドで、際どいセクションへのリエントリー、フローター、ノートリムでのホワイトウォーターへのアプローチで再びエクセレントの8.20をマーク。大野修聖はエクセレントを2本揃えて再度逆転した。完全に追い込まれる大橋海人。その後ハイスコアをマーク出来るセットは入らず、そのままタイムアップ。向うところ敵なしの大野修聖が今シーズン3勝目を上げた。
「カイトが、ファーストラウンドから調子が良いと思っていて、絶対何処かで当たるんだろうなと思っていました。彼のローカルスポットでのファイナルで、アップカミングの彼と戦えて、更に優勝できて嬉しいです。最高です。今年は充電期間でしたが、来年は世界に再びでます。カイトもメキシコの4スターで3位になるなど、これから日本の時代がやって来ると思っていますので、彼らと共に海外でガンガンやって行きます。今回は、湘南で波があって、こんなに沢山のギャラリーの前でサーフィン出来て最高です。プロサーファーにとってこれ以上の幸せは無いと思います。また来年もよろしくお願いします。」と表彰式のヒーローインタビューでコメントした。
昨年は、国内最大級のプロジュニアを主体に行われ湘南オープン。今年はメンズのスターイベントへグレードアップし、週末の海の日にかけてサマーフェスタが同時開催され、盛り上がりを見せる。(詳細はこちらをご覧下さい)
ASP JAPAN 3★「MURASAKI SHONAN OPEN」
期間:7/8-15
会場:神奈川県 湘南 鵠沼
優勝 大野修聖
2位 大橋海人
3位 Keoni Yan (PYF)、Connor O’Leary (AUS)
5位 Oney Anwar (IND)、田中樹、大原洋人、新井洋人
イベント公式ページ:http://www.aspjapantourlive.com/2013/shonan/index-jp.php
写真、フォトキャプション:山本貞彦
今大会はスロースタートで不安もあったが、ヒートを勝ち上がるとともに調子を上げた大野修聖。優勝おめでとう!
これで今季、JPSA2勝にASPで1勝。千葉のASPでは5位だが、日本人最高位。今の日本で一番上手いことを証明。
決勝では大橋海人と当たることを予想し負けたくないと。演技を終了し、ガッツポーズを見せた。珍しく感情をあらわにしたマー。気持ちが伝わって、こちらは素直に感動。
表彰式では改めて来シーズンの海外での挑戦を語った。Go ! Mar !
今大会では波もサーフィンのリズムもあっていた大橋海人。自信がついたか、サーフィンの幅が広がった。
優勝は逃したが、次の課題が見えたはず。これでまた強くなれる。
ケオニ・ヤン。サーフィンがスムースでパワフル。これから試合を重ねれば強くなる。
コナー・オリアリー。骨折の怪我からやっと復帰。セミでは果敢にエアーでも勝負。才能があるだけに、あせらず自分のペースで進んで欲しい。
オニー・アンワー。伝家の宝刀、エアリバが炸裂。でも今はレールサーフィンも修行中。
波の選択に迷いが。久しぶりにズボったと語った田中樹。
大原洋人。勝てるチャンスはあったが、最後は自滅。しかし、エアー含め爆発力はある。次の進化に期待。
新井洋人。ボードも自身もコントールが上手くできるようになった。あとは試合の組み立てだ。
今大会で唯一、チューブを決めた深川達哉。会場からは大歓声!
大澤伸幸。カメラも始める!?
地元湘南で開催された大会に茅ヶ崎から応援団が集結!旗を振るのはグジョ(岩倉具威)
決勝前に行われたスーパーセッション。ハイパフォーマンス賞としてカイレン・ヤマカワが$200を獲得。おめでとう!