ゴールドコーストで開催されていたASP-WT開幕戦はタジ・バロウとステファニー・ギルモアが優勝。(3/4)
スナッパー・ロックス、クイーンズランド/オーストラリア(2012年3月4日日曜日)
2012年のASPワールド・チャンピオンシップ・ツアー開幕戦である「クイックシルバー・プロ/ロキシー・プロ・ゴールド・コースト presented by Land Rover」が終了。クリーンな2~3フィートのコンディションで行われたファイナルで、永遠のASPワールド・タイトル最有力候補であるタジ・バロウ(AUS)と、4XASPウイメンズ・ワールド・チャンピオンであるステファニー・ギルモア(AUS)が見事勝利を勝ち取った。今日のファイナルデイは、晴天に恵まれ、風も弱く、絶好のコンテスト日和。世界最高峰のトップサーファー達によるハイパフォーマンス・サーフィンを見ようとする多くのギャラリーでビーチは埋め尽くされた。
エイドリアーノに対してナーバスになっていたタジ。
バロウはファイナル終盤に、危険な南米のエイドリアーノ・デ・スザ(BRA)を破った。逆転に必要なスコアが7.87で、ヒート終了間際に乗ったラストウェイブで巨大なエア・リバースを決めたスザ。しかし、その波は終了ホーン後であるとジャッジの判定が下されたが、それがスコアされたとしても逆転には僅か0.27が足りなかった。「最高の気分だよ!」と、バロウが言った。
「去年のこのイベントは素晴しい結果を残せたんだけど、ファイナルでケリー(スレーター)に対し僅かに及ばなかった。そして今日、エイドリアーノ(デ・スザ)に対してナーバスになっている自分に気が付いたんだ。彼には去年のブラジルのファイナルでやられていたからね。彼はタフだから、正直なところ当たりたくないよ。あのファイナルは、僕の肩に相当のウェイトがのしかかっていた。だからトップに立てて本当に報われたよ。」
ASPワールドチャンピオンシップ·ツアーの次のイベントは、オーストラリアのビクトリア州で開催されるリップカールプロ・ベルズビーチで、 2012年に10戦が予定されているASPワールド·タイトル・レースの第2戦となる。「このところしばらく、僕はASPワールド・タイトルを取りに行っていた。」と、バロウが言った。「何と言っていいか分からないけど。僕は、ただ自分のベストのサーフィンをして、残りのイベントが上手く行く事を願っているよ。ベルズは大好きなんだ。フルスーツを着て、ベルズ・ボウルでビッグアークを描きたいよ。」
デ・スザが、クイックシルバー・プロ・ゴールド・コーストで、第2位でフィニッシュしたのは、2009年にジョエル・パーキンソン(AUS)が優勝した時から数えて2度目の事である。えぐるようなターンとインバーテッド・エアで表彰台に上がったデ・スザは、間違いなく今イベントのトップ・パフォーマーの1人であった。「今日の僕の結果に本当に満足です。」と、デ・スザが言った。「本当に素晴らしいファイナルでした。昨年、タジ(バロウ)と僕は、今回と同じような素晴らしい戦いをここでやった。それは僕の人生でベスト・ヒートの1つだった。そして、僕は彼に敗れたんです。再びこの表彰台に上がれて最高ですよ。2009年は、僕とジョエル(パーキンソン)でした。幸先のいいスタートを切れました。このイベントで再び好成績を残せて最高です。」
女王の復活。
4XASPウイメンズ・ワールド・チャンピオンであるステファニー・ギルモア(AUS)は、激戦のファイナルでASPトップ17二年目のローラ・エネバー(AUS)を破ることで、彼女の4度目のロキシー・プロ・ゴールド・コースト・タイトルを手に入れた。ギルモアはイベントを通して絶好調。あらゆるヒートでエクセレント・レンジのスコアを記録した。ギルモアは4年間、ASPウイメンズ・ワールド・チャンピオンシップ・ツアー・レイティングでトップを保持していたが、昨年このイベントで、その座を奪われて以来初めて、トップスポットに返り咲いた。
「大勢の人に囲まれ、ビーチを肩車で担ぎ上げられるのは世界で一番気分のいいものですね。」と、ギルモアが言った。「私が2005年、初めてここで優勝したときの事を思い出しますよ。昨年はあっという間に過ぎて、ランキングに存在していなかったようにも感じました。今年、そこに戻って来れて最高です。頬が笑い過ぎて痛いくらいですよ。」
昨年、ロキシー・プロ・ゴールド・コーストのクオーターファイナルでギルモアを破ったエネバーは、昨年のマジックを再び見せる事は出来なかったが、ギルモアに対しキャリア・ベストとなる第2位を手に入れた。これは昨年のレイティング第10位のエネバーにとって、初のASPウイメンズ・ワールド・ツアー・ファイナル進出となった。
「今回、新人コンペティターのような気分でした。」と、エネバーが言った。「やっとファイナルまで辿り着けて最高です。ステフ(ギルモア)とファイナルを戦えて、とても良かった。彼女が復活した感じで嬉しいです。幸先の良いスタートを切れました。いまASPウイメンズ・ワールド・タイトル・レースの中に居ます。これは偶然の出来事ではないですよ。これからランキングを上げ、次のイベントでは優勝したいですね。」
ベルズに行くかどうかわからないよ。
11XASPワールド・チャンピオンで昨年のクイックシルバー・プロ・ゴールド・コースト勝利者であるケリー・スレーター(USA)は今朝、ジョシュ・カー(AUS)によって、クォーターファイナルで敗退した。スレーターは2011年のASPワールド・チャンピオンシップ・ツアーで、これまでに4回カーを破っており、今日のヒートも勝利が濃厚とされていた。しかし、ヒート終盤に見せた巨大なフォアハンドのエア・リバースでカーがラウンドアップした。
「波が、もう少し良かったら、負けたことをもっと残念に思うだろう。」と、スレーターが言った。「僕はヒート終盤に、良くなると思って掴んだ波でカーヴィング360を仕掛けたけどスタックしてしまった。振り返ると、ジョシュがかなり良い波を掴んでいて、最後にはエアまで決めていたね。彼にとってビッグ・エアを容易に仕掛けられる、このようなコンディションでは、彼は脅威であり続けるだろう。僕は昨年ジョシュと数回戦ったんだ。我々は4つのクオーターファイナル・バトルをして僕が勝っていた。だから彼は僕に借りがあったんだ。負けたので気持ちが良いことはないけど、ジョシュが勝って嬉しい。
ベルズに行くかどうかわからないよ。この数週間でいくつかの良い波を探しに行くつもりなんだ。それで今年どうするかが見えて来るんじゃないかと思う。」
2012年のASPワールド・チャンピオンシップ・ツアーの第2戦は、2012年4月3日から14日まで開催されるリップ・カール・プロ・ベルズ・ビーチとなる。
クイックシルバー・プロ・ゴールド・コースト・ファイナル結果:
優勝:タジ・バロウ(AUS)15.86
2位:エイドリアーノ・デ・スザ(BRA)15.60
クイックシルバー・プロ・ゴールド・コースト・セミファイナル結果:
SF 1:エイドリアーノ・デ・スザ(BRA)14.16 def.。ジョシュ・カー(AUS)13.57
SF 2:タジ・バロウ(AUS)15.56 def.。ジョディ・スミス(ZAF)14.20
クイックシルバー・プロ・ゴールド・コースト・クオーターファイナル結果:
QF 1:エイドリアーノ・デ・スザ(BRA)16.43 def.。オーウェン・ライト(AUS)13.73
QF 2:ジョシュ・カー(AUS)14.43 def.。ケリー・スレーター(USA)13.04
QF 3:ジョディ・スミス(ZAF)15.56 def.。ジョエル・パーキンソン(AUS)11.30
QF 4:タジ・バロウ(AUS)16.86 def.。エイドリアン・バカン(AUS)15.97
クイックシルバー・プロ・ゴールド・コースト後のASPトップ5:
1. タジ・バロウ(AUS)10,000pt
2. エイドリアーノ・デ・スザ(BRA)8,000pt
3. ジョディ・スミス(ZAF)6,500pt
3. ジョシュ・カー(AUS)6,500pt
5. ケリー・スレーター(USA)5,200pt
5. ジョエル・パーキンソン(AUS)5,200pt
5. オーウェン・ライト(AUS)5,200pt
5. エイドリアン・バカン(AUS)5,200pt
ロキシー・プロ・ゴールド・コースト・ファイナル結果:
優勝:ステファニー・ギルモア(AUS)16.37
2位:ローラ・エネバー(AUS)14.20
ロキシー・プロ・ゴールド・コースト・セミファイナル結果:
SF 1:ローラ・エネバー(AUS)16.70 def.。タイラー・ライト(AUS)16.17
SF 2:ステファニー・ギルモア(AUS)18.30 def.。サリー・フィッツギボンズ(AUS)15.00
ロキシー・プロ・ゴールド・コースト後のASPウイメンズ・トップ3:
1. ステファニー・ギルモア(AUS)10,000pt
2. ローラ・エネバー(AUS)8,000pt
3. サリー・フィッツギボンズ(AUS)6,500pt
3. タイラー・ライト(AUS)6,500pt
オフィシャルサイトでは日本語ライブ配信も行われ、iPhone/iPadアプリでのライブ中継のフォローも可能。現地スタッフによるライダーインタビュー、臨場感あふれるTwitterによるライブレポートと、まるで現地にいるかのようなFacebookでの写真ギャラリーやプレゼントキャンペーンなどを続々と情報配信される予定なので今年の開幕戦は面白くなりそうだ。