カノア五十嵐とミック・ファニングの再試合が決定。ジョン・ジョンとジョーディが圧倒的な強さを見せる

圧倒的なサーフィンを見せるジョーディ・スミスPHOTO: © WSL / Morris

Hurley Pro at Trestles & Swatch Pro大会4日ハイライト映像

 

サンクレメンテ、カリフォルニア/USA(2017年9月13日水曜日)WSL−CT第8戦「Hurley Pro at Trestles」は3−4フィートのロウワー・トラッソルズで、女子の「スウォッチ・プロ」ラウンド3の残りの2ヒートから開始。その後、男子ラウンド3が行われた。

 

本日は、ジープ・リーダーボードNo.1ジョーディ・スミス(ZAF)、No.2ジョン・ジョン・フローレンス(HAW)の9ポイント・ライドを含む、凄まじい強烈なパフォーマンスが続出。

 

 

また、ラウンド4のオープニング2ヒートでは、2015WSLチャンピオンで現在のNo.6エイドリアーノ・ド・スーザ(BRA)とルーキーのフレデリコ・モライス(PRT)がクオーターファイナル進出を決めた。一方で、2014WSLチャンピオンのガブリエル・メディーナ(BRA)が、ジャドソン・アンドレ(BRA)にまさかの敗退。

 

フレデリコ・モライス(PRT)PHOTO: © WSL / Morris
フレデリコ・モライス(PRT)PHOTO: © WSL / Morris

 

日本の大原洋人とのヒートで圧倒的なパフォーマンスを披露した、現在ジープ・リーダーボード2位のジョン・ジョン・フローレンス(HAW)は、19.07というパーフェクトに近いヒート・トータルで勝ち上がった。

 

 

「僕は、常にヒートではフリーサーフィンのような気持ちに、ほんの僅かな戦略を入れていこうと思っているんです。」と、フローレンスは言った。

 

「フリーサーフィン中が最高に楽しいですからね。最近はヒートも本当に楽しんでやっています。コーチのロス・ウィリアムスとは素晴らしい仕事が出来ています。

 

ボードからテクニックまで、我々は、ほんの小さなことから取り組んでいます。僕らは家も近所なので、ハワイにいる時はたくさん逢っているんです。僕らのクルーは本当にいい感じで動いています。ラウンド3はどんなイベントでも常に怖いですね。特に波が今日のようなときは。」

 

 

 

本日、物議を醸したのが、カノア五十嵐(USA)とミック・ファニング(AUS)のヒート9。カノア五十嵐は、オープニング・ウェイブを掴み、大きく弧を描くカーヴィング・ターンのコンビネーション・サーフィンで8.97のエクセレントをスコア。素晴らしいスタートダッシュを見せる。世界チャンピオンのファニングは、ねじり込むターンを繰り返し、6.83、4,17を揃えてリードする。

 

バックアップを探し続けるカノアは優先権を維持したままセットを待ち、狙い通りの波を掴み、バリエーション豊富なテクニックを披露。7.57をスコアして逆転に成功。ファニングをニード9.71と追い込む。

 

カノア五十嵐 WSL / Sean Rowland
カノア五十嵐 WSL / Sean Rowland

 

残り10分を切ってセットを掴んだファニングだったが、リズムを崩した彼はセカンドターンでスタックする痛恨のミス。ラストウェイブで6.93をスコアしたファニングだったが、カノア五十嵐が逃げ切り、ラウンド4進出を決めたと思った。

 

しかし、このカノア五十嵐(USA)とミック・ファニング(AUS)のヒート結果は無効となり、明日の朝、再試合することが決まった。それは新しいブロッキング・ルールのコールミスがあったということ。

 

WSLコミッショナーのキーレン・ペローは、新しいルールとシチュエーションを説明した。「タヒチ・イベント後、WSLは、ノン・プライオリティー・シチュエーションのヒート・スタート時に採用される新しいブロッキング・ルールを導入した。

 

このルールは、 ヒートのスタート時に発生する、非生産的なバトルを抑制し、より多くのサーフィンを促すためのもの。ミックとカノアのラウンド3ヒートのスタート時、波の奥にいたピーク優先のカノアが波をパドルしたが、波に乗らず、ミックの波を取ることを阻止するブロッキング・シチュエーションがあった。」

 

「それによって カノアがプライオリティーを失わなければならなかった。その直後にヒートの結果に影響を及ぼす波にカノアがテイクオフした。(その波でカノアはヒートのベストスコアをマーク。もし、そこでプライオリティーがミックに変わっていたら、ヒートの勝敗が変わっていたかもしれない)ジャッジによる再審議の後、二人のサーファーとの話し合いの後、我々は朝のファーストヒートで再試合をやることとなったのです。」

 

明日の試合でどちらが勝っても後味の悪いヒートになってしまった。午前8時00分のスタートで再試合は行われる予定で、その後に女子のラウンド4、そして男子のラウンド4の残りの2ヒート。そしてラウンド5を行う予定になっている。

 

 

女子のスウォッチ・プロは、サリー・フィッツギボンズ(AUS)とセージ・エリクソン(USA)がラウンド3を1位で勝ち上がり、ダイレクトにクオーターファイナル進出。男女共メンツが絞られてきて、いよいよ大詰めだ。

 

オフィシャルサイト:

http://www.worldsurfleague.com/events/2017/mct/1935/hurley-pro-at-trestles/live

 

スウォッチ・プロ・ラウンド3結果(H3-4):
ヒート3:サリー・フィッツギボンズ(AUS)13.50、ニッキ・ヴァン・ダイク(AUS)12.04、キーリー・アンドリュー(AUS)4.10
ヒート4:セージ・エリクソン(USA)14.40、ポーリン・アドゥ(FRA)12.74、コートニー・コンローグ(USA)11.40
スウォッチ・プロ・ラウンド4マッチアップ:
ヒート1:ステファニー・ギルモア(AUS)対タイラー・ライト(AUS)
ヒート2:レイキー・ピーターソン(USA)対ジョアン・ディフェィ(FRA)
ヒート3:ニッキ・ヴァン・ダイク(AUS)対コートニー・コンローグ(USA)
ヒート4:ポーリン・アドゥ(FRA)対キーリー・アンドリュー(AUS)
ハーレー・プロ:ラウンド3結果
ヒート1:エイドリアーノ・ド・スーザ(BRA)12.77 def.ジョシュ・カー(AUS)12.03
ヒート2:セバスチャン・ジーツ(HAW)16.76 def.イタロ・フェレイラ(BRA)7.04
ヒート3:ジャドソン・アンドレ(BRA)15.76 def.ガブリエル・メディーナ(BRA)14.80
ヒート4:フレデリコ・モライス(PRT)16.76 def.イズキール・ラウ(HAW)15.50
ヒート5:エイドリアン・バカン(AUS)15.50 def.ウィゴリー・ダンタス(BRA)10.93
ヒート6:ジョーディ・スミス(ZAF)18.84 def.エヴァン・ガイゼルマン(USA)14.83
ヒート7:ジョン・ジョン・フローレンス(HAW)19.07 def.大原洋人(JPN)13.33
ヒート8:ジェレミー・フローレス(FRA)16.47 def.コナー・コフィン(USA)15.60
ヒート9:カノア五十嵐(USA)対ミック・ファニング(AUS)再試合
ヒート10:フィリーペ・トリード(BRA)16.93 def.ミゲル・プポ(BRA)11.86
ヒート11:ビード・ダービッジ(AUS)18.43 def.ジョアン・ドゥルー(FRA)14.50
ヒート12:ジュリアン・ウィルソン(AUS)17.44 def.イーサン・ユーイング(AUS)12.87
ハーレー・プロ・ラウンド4(H1-2)結果:
ヒート1:エイドリアーノ・ド・スーザ(BRA)16.80、ジャドソン・アンドレ(BRA)16.07、セバスチャン・ザイツ(HAW)11.37ヒート2:フレデリコ・モライス(PRT)17.17、ジョーディ・スミス(ZAF)16.30、エイドリアン・バカン(AUS)16.10

 

ラウンド3ヒート9:カノア五十嵐(USA)対ミック・ファニング(AUS)再試合
ハーレー・プロ・ラウンド4(H3-4)マッチアップ:
ヒート3:ジョン・ジョン・フローレンス(HAW)、ジェレミー・フローレス(FRA)、TBD
ヒート4:フィリーペ・トリード(BRA)、ビード・ダービッジ(AUS)、ジュリアン・ウィルソン(AUS)