「第2回マルハン・ワールドチャレンジャーズ」で
プロサーファーの高橋みなとが賞金100万円を獲得!
文・写真/米地有理子
8月28日(火)、ウェスティンホテル東京にて、『マルハンWorld Challengers 2nd』の最終オーディションが行われ、ASP Japan ガールズで現在ランキング1位のプロサーファーの高橋みなとが出場した。『マルハンWorld Challengers』は、マイナー競技や非五輪競技では資金難で競技を断念することが絶えないため、それらの競技の選手が世界に挑むための競技資金の提供、マイナー競技およびアスリート個人のPR支援で、アスリートの「挑戦」をバックアップしようというもので、書類審査で選ばれたアスリートたちを最終審査として「公開オーディション」を行い、選ばれたアスリートが支援を受けられるプロジェクトだ。
昨年第1回が行われ、第2回目となった今年は、657名が応募、その中から14名が公開オーディション出場のファイナリストに選ばれた。その14名のファイナリストの中に見事、高橋みなとが入った。公開オーディションということで、会場には報道関係者、招待客が集まり、各自1票を投じる。また、有名アスリートなどの著名人が審査員としてファイナリストの審査を行う。
オーディション第1部では14名の選手たちによる1人約5分のフリープレゼンテーションが行われた。高橋みなとは6番目にサーフボードを抱えて登場。スクリーンに仙台新港での自身のライディングを動画で流し、また大震災の為に仙台で練習ができなくなったときも夢を諦めずに練習ができる場所へと移動してサーフィンを続けたこと、また世界へ向けて挑戦をしていきたいという希望、それにはお金が掛かること、時給の安いアルバイトをやりながら試合に出場している現状などを熱く語った。大震災時のことを語ったとき、苦しかったことを思い出したのだろうか、涙ぐむ場面も。大勢の人が注目する中で緊張しながらも自身のサーフィンへの想いを会場にいる人たちに精一杯伝えた。
その他のファイナリストたちも各自の競技をさまざまな手法でPRをした。いわゆるマイナー競技と言われる競技の選手たちは皆、遠征費や練習に掛かる費用の捻出、そして生活費にも苦労しながらもその競技を続け、結果を残すために本当に苦労していると感じた。
第1部が終了すると、食事を含めた第2部の交流会が行われた。各選手がブースを出展し、自身の成績やその競技について投票者に知ってもらう時間となった。第3部はお笑い芸人のペナルティーが登場し、14名のファイナリストとトークタイムが行われ、各自の最終PRとなった。最終PR終了後、会場にいる人たちによる投票が行われ、投票の集計、審査員の審査の合間に第1回のファイナリストたちが登場し、審査員の一人である元K-1世界王者の魔裟斗さんとのトークセッションが行われた。その中で魔裟斗さんは、「どんなに才能があっても努力をしなければ勝てない」「あえて人と反対のことを発言する」など自身が結果を出せたことは努力によるものであるということやアスリートとしての自己プロデュースの仕方などを語った。審査結果を待つファイナリストたちはその一つ一つの言葉を真剣に聞いていた。
また、第1回目のファイナリストたちのその後の結果報告、近況報告のよい機会ともなり、『マルハンWorld Challengers』がいかに選手たちの大きな支えとなったかを知ることができた。そしていよいよ結果発表。14名中5名が“World Challengers”として100万円、1名が200万円、1名が300万円の賞金を獲得する。まずその前に各審査員賞が発表された。高橋みなとは残念ながら審査員賞には選ばれなかったが、なんと100万円の賞金を獲得する5名のうちの1人に選ばれるという快挙を成し遂げた。
どの選手も素晴らしいプレゼンテーションを行い、アスリートとしての気迫を感じたが、その14名の中で“World Challengers”の7名にサーフィンという競技のアスリートが選ばれたのだ。サーフィンがスポーツとしても素晴らしいものであるという認識をしてもらい、また高橋みなとという女子プロサーファーの今後の活躍が期待されているという結果となり、スポーツとしてのサーフィンの新しいワンステップとなったことだろう。高橋みなとは「みなとの挑戦!」と題してプレゼンテーションを行った。活動支援の賞金を得た高橋みなとの挑戦はいよいよ始まる。今後の高橋みなとの活躍が楽しみだ。
- ファイナリストと審査員、お笑い芸人のペナルティーの全員で記念撮影。
- 応援してくれた仲間たちと。
【審査結果】
1) 小橋勇利(自転車・ロード) 本賞300万円
2) 鈴木由路(ハンググライダー) 本賞200万円
3) 増田蕗菜(セパタクロー) 本賞100万円
4) 山本祐揮(アームレスリング) 本賞100万円
5) 金山英勢(リュージュ) 本賞100万円
6) 小松正治(カヌー) 本賞100万円
7) 高橋みなと(サーフィン) 本賞100万円
※以下7名に「Finalist」として、それぞれに協賛金50万円を授与。
NO EXCUSE(車椅子バスケット)/松田干城(格闘技)/宮内彩香(キックボクシング)/大久保亜弥(スキー・フリースタイル)/堀口文(ラート)/長谷川玄(ラクロス)/中出将男(車椅子卓球)
審査員賞(30万円)
乙武洋匡賞 NO EXCUSE(車椅子バスケット)
二宮清純賞 山本祐揮(アームレスリング)
大畑大介賞 鈴木由路(ハンググライダー)
川上直子賞 増田蕗菜(セパタクロー)
魔裟斗賞 松田干城(格闘技)
【第2回 マルハン World Challengers開催概要】
主催:株式会社マルハン
後援:日本健康スポーツ連盟
企画:株式会社スポーツゲイン
協力:アスリートエール実行委員会
公式サイト:http://world-challengers.com/
対象選手:世界に挑戦する、全日本選手権・地方選手権出場レベルのアスリート
受付期間:2012年4月25日(水)~7月15日(日)
申込方法:公式サイトより(アスリート支援サイト「アスリートエール」での選手ページ開設が応募条件)
書類審査:2012年7月30日(月)公式サイトにて書類審査通過者14名を発表
最終審査:2012年8月28日(火)ウェスティンホテル東京にて公開オーディション開催
審査員:乙武洋匡(作家)/二宮 清純(スポーツジャーナリスト)/大畑大介(元ラグビー日本代表)/川上 直子(元女子サッカー日本代表)/魔裟斗(K-1 WORLD MAX 2003・2008 世界王者)/韓 裕(株式会社マルハン 代表取締役社長)/藤田 進(株式会社マルハン 経営企画部 部長)
*貴乃花光司 親方はスケジュールの都合で欠席。