中国、海南島、日月湾(2025年12月16日火曜日)脇田紗良(JPN)と伊東李安琉(JPN)が、ワールド・サーフ・リーグ(WSL)・クオリファイング・シリーズ4000およびプロジュニアイベントのWSL International Wanning Corona Cero Pro QS 4000で歴史的なファイナルデーで勝利を勝ち取った。
女子プロジュニア決勝では、ジンウェイ・ワン(CHN)が、WSL イベントで優勝した初の中国人サーファーとして歴史に名を残した。一方、男子部門では、渡邉壱孔(JPN)が 2戦連続のプロジュニア優勝を果たした。
3~4フィートのスウェルが安定し、前日より競技機会が増えたことで、全4部門の準決勝とファイナルが実施可能となった。これにより、5年以上ぶりに中国でホールドされたWSLイベントの勝者が決定した。


脇田紗良(JPN)は、23 歳ではあるが、すでにベテラン選手だ。2016 年、13 歳で初めて 2 つの QS ファイナルに進出、その後 9 シーズンで 4 回の優勝と 5 回の2位を果たした。
今日、脇田は2年ぶりに表彰台の頂点に立ち、5度目のQSイベント優勝を果たした。2021年のチャレンジャーシリーズ初年度に最高23位を記録した脇田は、2025年までチャレンジャーシリーズが存在した全シーズンに出場した。
中国での優勝により、脇田はアジアQSランキングで5位に浮上した。これにより、苦戦した1年を挽回する機会を得るとともに、来年オーストラリアで開催される2つのデュアル認可大会で再開されるQSシーズンにおいて、2026年のチャレンジャー復帰の座を再び掴む可能性が開けた。

「今はほホッとした気持ちです」と脇田は語った。「今年は本当に厳しい一年でしたので、2025年最後の大会で優勝できたことは素晴らしいことです。本当に嬉しく思っています。
自分自身を信じ、プロセスを信頼し、自分のサーフィンがそこにあることも、自信も持っていました。ただ、なかなかリズムに乗れなかったのです。自分の時が来ると信じていましたし、今後の数大会でもそのリズムを掴めることを願っています」

大会を通して調子を上げてきた脇田はファイナルでピークを迎え、16.30(満点20点)というエクセレントなヒート合計を記録し、アジアQSランキング首位の中塩佳那(JPN)を破って優勝した。
中塩がスコアに苦しむ中、脇田はファイナル開始早々に8.00(満点10点)をスコア。続いて 7.50 をマークし、ファイナルも終盤に差し掛かったところで、脇田は自己最高の 8.30 をスコア。すでに高いニードスコアを、ほぼパーフェクトに近いレベルにまで引き上げ圧勝した。
今シーズン 4 回目のファイナル進出で 今大会は2位となった中塩は、チャレンジャーシリーズで現在 36 位にランクインしており、アジアQSランキングではトップを維持し、大きなリードを築いている。

伊東李安琉(JPN)は、男子 QS 4000 ファイナルでマデ・アリヤナ(INA)を破り、自身キャリア最大の勝利を勝ち取った。中国でのこの大会は、両サーファーにとって大きな成果となった。伊東はQS 6000(台湾)で2位、アリヤナはQS 2000(マノクワリ)で優勝を果たしている。
2人は現在、チャレンジャーシリーズのクオリファイラインの両側に位置しており、アリヤナは5位、伊東は6位である。伊東は現在チャレンジャー2年目を戦っており、今回の結果は3年目となる2026年シーズンも同シリーズに残留するための大きな弾みとなった。

「今年最後の大会であり、今年初の優勝なので、本当に嬉しい気持ちです」と伊東李安琉は語った。「今年を締めくくるにふさわしい素晴らしいファイナルヒートだったと思います。本当に幸せです。
これまで楽しむことを最優先にしてきましたが、今回の優勝でランキングが大きく上がったと思います。次は、スコアが低い結果を良い結果で置き換えていくことを計画しています。来週からはハワイへ行く予定ですので、そこでリフレッシュして、さらに素晴らしい結果を目指したいと思います。」
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伊東はファイナルで即座に存在感を示し、開始数分で9.00をスコアした。23歳の鋭いフォアハンドのスナップは予選から目立っていたが、ファイナルの幕開けを飾ったコンビネーションは大会最高のものであり、それに相応しい高得点が与えられた。
すぐに6.00を追加した伊東に対し、アリヤナはヒートの大半でパーフェクト10点が必要となる状況に追い込まれた。
中盤に差し掛かると、伊東はバックアップスコアを7.00に更新し、合計16.00というエクセレントなヒートスコアを積み上げた。アリヤナは対戦中最高の6.17で応戦したが、最終ブザーが鳴った時点でほぼパーフェクトなスコアが必要な状況に追い込まれた。
アリヤナは、準決勝でインドネシアの同胞であり良き友人であるブロンソン・メイディ(INA)を破り、メイディは、シーズンの大半で強固なリードをホールドしていた小林桂(JPN)からアジアQSランキングの首位を奪うまで、わずか6ポイント差まで迫った。

海南出身の 18 歳のサーファー、ジンウェイ・ワン(CHN)が、鈴木莉珠(JPN)を抑えて女子プロジュニアで優勝を勝ち取り、歴史的な快挙を成し遂げた。
12歳で初めてWSLイベントに出場したワンは、海南で開催された前回のイベント以来、この数年間、サーフィンの上達に専念し、新シーズンに向けてアジアジュニアランキングのナンバー1となった。
ワンは準決勝で清水ひなた(JPN)を破り、女子プロジュニア大会で最高のシングルウェイブ・スコア7.33とハイエストヒートトータル14.00の両方を記録した。

「とても嬉しい」とワンは語った。「ただ、各HEATでベストを尽くし、自分らしく、競技を楽しむべきだと感じた。チーム、リーダー、サポートスタッフ、友人や家族からの励ましに感謝したい」
女子プロジュニア・ファイナルで6.33を記録してスタートしたワンは、30分間の大半で鈴木とのヒートをコントロール。最終10分間で2つのハイスコアを更新し、バックハンドのスナップで7.00という最高得点をスコアした。

男子プロジュニアは、渡邉壱孔(JPN)が、ファイナルで長沢侑磨(JPN)を破り、2大会連続の優勝を果たした。
渡邉壱孔は、前回(マノクワリ)のプロジュニアでの優勝により、2025年アジアジュニアチャンピオンのタイトルを勝ち取り、1月にフィリピンで開催されるWSLワールドジュニア・チャンピオンシップの出場権を獲得した。
QS 準決勝にも進出した19歳の渡邉は、今日のプロジュニア優勝により、新シーズンのジュニアランキングで早い段階で首位に立ち、その実力をさらに高めている。ファイナルでプロジュニア部門唯一のエクセレントスコアを記録した渡邉は、最も重要な場面で最高のパフォーマンスを発揮した。

「本当に嬉しいです」と渡邊が語った。「セミファイナルとはコンディションが少し異なり、厳しい状況ではありましたが、序盤で長沢侑磨選手が予想通り3本の波で高得点をマークしたため、少し緊張しました。しかし、何とか落ち着いて臨むことができました。そこから連続して波を捉えることができたのです」
[8点台をマークした波では]『これだ』という波だったので、絶対に決めなければという気持ちで挑みました。まだ若いですが、良いスタートが切れたと思います。今年はワールドジュニア・チャンピオンシップにも出場しますので、そこでこのようなサーフィンができるよう、精一杯頑張ります」

女子
優勝:脇田紗良
2位:中塩佳那
3位:佐藤李、松田詩野
男子
優勝:伊東李安琉
2位:マデ・アリヤナ(INA)
3位:ブロンソン・メイディ(INA)、渡邉壱孔

プロジュニア
女子
優勝:ジンウェイ・ワン(CHN)
2位:鈴木莉珠
3位:ウー・ヤオメイ(CHN)、清水ひなた
男子
優勝:渡邉壱孔
2位:長沢侑磨
3位:テディ・ダグ・ビレ(SWE)、金沢太規

男子アジアランキングは、小林桂はトップを維持。しかし、ブロンソン・メイディがその差を縮めている。トップ5は今回2位となったパジャールが5位に入り、小林以外はインドネシア選手となった。今回優勝した伊東は4000ポイントを獲得して6位にアップした。

女子アジアQSランキングは中塩佳那がトップを独走。2位松岡、3位野中とトップ3は変わらない。今回優勝した脇田紗良が7位から5位にアップした。彼らの戦いは2026年の
WSL ASIAのQS大会予定
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2026年2月18日-22日 オーストラリア・クイーンズランド州バーレーヘッズゴールドコースト・オープンQS4000
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2026年2月26日~3月4日 オーストラリア・ビクトリア州
フィリップ・アイランド プロQS4000
オーストラリアで開催される上記の2戦はアジアおよびオーストラリア/オセアニアのデュアル公認大会となる。
今回のWanning Pro Juniorは、2026年アジア・ジュニア・ランキングにカウントされる大会となります。




