ホノルア・ブルームフィールドとエドゥアール・デルペロがサーフ・アブダビ・ロングボード・クラシックで優勝。ファイナルズ男女8名確定。

エドゥアール・デルペロ(FRA)とホノルア・ブルームフィールド(HAW)が2025年サーフ・アブダビ・ロングボード・クラシックで優勝 Credit: WSL / Manel Geada 

アラブ首長国連邦アブダビ、フダイリヤット島(2025年10月26日(日)) – 本日、ホノルア・ブルームフィールド(HAW)とエドゥアール・デルペロ(FRA)が、2025年ワールド・サーフ・リーグ(WSL)ロングボードツアー第3戦となるサーフ・アブダビ・ロングボード・クラシックで優勝した。

 

ファイナルデーが行われた今日、世界トップクラスのロングボーダーたちは、ケリー・スレーター・ウェーブ・カンパニー(KSWC)のウェイブテクノロジーに、卓越したスタイルで挑んだ。

 

 

2021年にサーフ・ランチで開催されたKSWCテクノロジーを用いた初のロングボードツアー大会で優勝を分け合ったブルームフィールドとデルペロは、2025年に初めて親となったという共通点も持っている。ファイナルズではそれぞれアヴァロン・ガル(USA)とスティーブン・ソイヤー(RSA)を破った。

 

ホノルア・ブルームフィールド(HAW)は、産後わずか6ヶ月でキャリア6度目のロングボードツアー優勝を勝ち取った。

 

ホノルア・ブルームフィールド(HAW)Credit: WSL / Manel Geada

 

驚異的な復活を遂げたホノルア・ブルームフィールド(HAW)は、第一子を出産してからわずか6ヶ月で、キャリア6度目のロングボードツアー優勝を手にした。

前回勝ち取った優勝は2022年GWMシドニー・サーフ・プロだったが、3度の世界ロングボードチャンピオンは、2021年サーフランチ・プロでの優勝実績(伝説的なパーフェクト10ポイントライドを達成)を裏付ける結果となった。

ブルームフィールドは今年のサーフアブダビ大会で最高得点となる9.80を2度スコアし、全ヒートでエクセレント2ウェイブ合計スコアをマークした。この勝利により、26歳の彼女はロングボードチャンピオンシップのシード順位を3位に押し上げ、マッチ3に出場することとなった。

 

ホノルア・ブルームフィールド(HAW)Credit: WSL / Max Physick

 

「本当に全てが、この数日間で受け止めるには多すぎるほどの出来事でした」とブルームフィールドは語った。「素晴らしい波に恵まれ、これほど多くの祝福を受けたのですから、たとえ負けたとしても、がっかりするのは難しい気持ちです。もちろん、親友の一人とファイナルを戦えたことも大きな喜びでした」

 

最初の2ウェイブのランは精彩を欠き、最初のライトで転倒もしたブルームフィールドは、アヴァロン・ガル(USA)にチャンスを与えた。ガルはその後、優雅に決めた2ウェイブで7.17(10点満点)と8.50をスコアし、ハワイ出身のブルームフィールドに2回目のランで高いスコアを要求する状況となった。

しかし今度はブルームフィールドが応えた。今大会5度目となる9点台(9.27)を記録したのだ。ライトのインサイドバレルを完璧に攻略した後、レフトでは軽やかなスイッチスタンスを見せたが、最終セクションを完遂できなかった。

7.33というスコアにより、ガルは残り2本の波で8点台をスコアする必要に迫られたが、これを達成できず、新米ママが優勝者となった.

 

ホノルア・ブルームフィールド(HAW)Credit: WSL / Max Physick

「実は彼氏が精神面をサポートしてくれたんです。結局は自分自身を信じることが大切だと。普段はなかなかできないことですが、今こうして優勝できた自分を誇りに思います」とブルームフィールドは続けた。

「昨年ここで妊娠が判明し、その後エルサルバドルでの大会にも出場しました。そして出産後、どうしてもこの大会に臨みたかった。だって妊娠して挑戦する人なんて他にいないでしょ? 赤ちゃんを連れて旅に出るのは素敵なことだと思いました。いろんなものを見せてあげたいと。ええ、それが目標だったんです」

 

 

アヴァロン・ガル、初出場のロングボードチャンピオンシップでナンバー1シードを獲得

 

アヴァロン・ガル(USA)Credit: WSL / Max Physick
アヴァロン・ガル(USA)Credit: WSL / Max Physick

 

ファイナル進出を果たしたアヴァロン・ガル(USA)は、サーフシティ・エルサルバドル・ロングボードチャンピオンシップのナンバー1シード権を獲得した。

厳しい対戦相手が続く中、ガルはクオーターファイナルで2024年大会勝者のアリス・リモイン(FRA)を、準決勝では現世界ロングボードチャンピオンのレイチェル・ティリー(USA)を下した。

ガルのこれまでの最高順位は2021年の6位だったが、22歳の彼女は今回初めてトップシードとしてファイナルズ・フォーマットに出場する。フォーマット変更により、来月初旬にエルサルバドルで行われる最初のタイトル・マッチに勝利すれば、カリフォルニア出身の彼女はあと1ヒート勝利するだけで初のワールドロングボードタイトル獲得が可能となる。

 

「本当に信じられません。何と言った方がいいか分かりません」と、ナンバー1シードとなったことについてガルは語った。「特に親友の一人とファイナルを共にできることは、本当に特別なことです。彼女のことを心から嬉しく思い、誇りに思います。大会を通して素晴らしいサーフィンを見せてくれました」

 

エドゥアール・デルペロも勝利でナンバーワンシードを獲得

 

エドゥアール・デルペロ(FRA)Credit: WSL / Max Physick
エドゥアール・デルペロ(FRA)Credit: WSL / Max Physick

 

2024年ツアーで自身最悪のシーズンから巻き返し、2017年世界ロングボード・タイトル2位となったエドゥアール・デルペロ(FRA)が、本日の勝利でロングボードチャンピオンシップのナンバー1シード権を獲得した。

 

USオープン・オブ・サーフィンで最下位となったデルペロは、第一子誕生数日後にベルズビーチに到着した時点でランキングは低迷していた。この特別な瞬間を原動力に変えたフランス人ベテランは、準決勝進出を果たし、さらに前進してロングボードツアー3度目の優勝(2021年以来初)を勝ち取った。2021年もKSWCテクノロジーで優勝している。

 

エルサルバドルで開催されるロングボード・チャンピオンシップにランキングトップで臨むことは、対戦相手にとって脅威となる。特に35歳のデルペロが今年初めに同地で開催されたISA世界ロングボード選手権で優勝していることを考えればなおさらだ。

 

エドゥアール・デルペロ(FRA)Credit: WSL / Max Physick
エドゥアール・デルペロ(FRA)Credit: WSL / Manel Geada

「本当に嬉しいです、8本のバレルを決められたこと、そしてそのポジショニングは最高でした」とデルペロは語った。「今年の波のコンディションは素晴らしく、セットアップも完璧で、何より楽しむことができました。それが一番大切でした。今年はバレルを決めることを心待ちにしていたので、それが叶い、優勝はまさにボーナスです。本当に素晴らしいことです」

 

デルペロは大会を通じて圧倒的な強さを見せ、常にエクセレントなパフォーマンスを発揮した。オープニングラウンドの初戦から他選手をリードするペースを刻み、ファイナルデーでもその勢いを維持。

クオーターファイナルではオリバー・パッカム(RSA)を9.10(満点10点)の圧巻のスコアで破り、準決勝では現世界ロングボード王者テイラー・ジェンセン(USA)を下した。ファイナルでは、ディフェンディング・イベント・チャンピオンのスティーブン・ソイヤー(RSA)がライトの波で2本とも失敗したため、デルペロは最初の1本だけで勝利を決めた。

 

エドゥアール・デルペロ(FRA)Credit: WSL / Max Physick

「前回の勝利もプールだったので、本当に嬉しく思っています」とデルペロは続けた。「これまでで最高のヒートではありませんでしたが、結果的に自分の思い通りに進みました。ですから、はい、満足しています。今はただ、できるだけ早く家に帰り、家族と過ごしたい。それが今、本当に大切なことなのです」

 

スティーブン・ソイヤー、サーフ・アブダビで2年連続ファイナル進出

 

スティーブン・ソイヤー(RSA)Credit: WSL / Max Physick
スティーブン・ソイヤー(RSA)Credit: WSL / Max Physick

 

スティーブン・ソイヤー(RSA)は安定したパフォーマンスとスタイルで、サーフ・アブダビ・ロングボード・クラシック決勝への連続進出を決めた。

2018年の世界ロングボード・チャンピオンであるソイヤーはファイナルデーのキックオフ戦でデクラン・ワイトン(AUS)を破り、準決勝では親友であり長年の旅の相棒であるケビン・スクバーナ(USA)と対戦した。

ソイヤーはラストウェイブで男子最高となるシングルウェイブ・スコア9.60(満点10点)をスコアしたが、31歳の彼はライトの波での2本目ではスコアを伸ばせなかった。ソイヤーはロングボードチャンピオンシップに6番シードとして臨む。

 

「昨年と今年は、サーフィンというスポーツのあらゆる面で、これまでで最も神様に近づけた年でした。その存在に触れられることが、自分にとって本当に不思議な体験でした」とソイヤーは語った。「2年連続でファイナル進出を果たせたことは素晴らしいことです。2年連続のファイナルこそが、その証です。正直なところ、信じられない気持ちです」

 

田岡なつみはクオーターファイナルでクロエ・カルモンに惜しくも敗れ今回5位でフィニッシュ。Credit: WSL / Max Physick

 

 

サーフシティ・エルサルバドル・ロングボードチャンピオンシップ 出場者確定

吉川広夏  Credit: WSL / Max Physick

2025年11月5日から9日にかけて開催されるサーフシティ・エルサルバドル・ロングボードチャンピオンシップにおいて、2025年世界ロングボードタイトルを争う女子トップ8選手と男子トップ8選手の出場が確定した

 

両部門ともファイナルズ・フォーマット初出場の選手が3名含まれており、女子ナンバー1シードのアヴァロン・ガル(USA)、男子第2シードのカイ・エリス=フリント(AUS)がそれに当たる。また吉川広夏が日本から唯一の初参戦。活躍に期待したい。

 

 

女子トップ8クオリファイ選手

1 – アヴァロン・ガル(USA)

2 – ソレイユ・エリコ(USA)

3 – ホノルア・ブルームフィールド(HAW)

4 – クロエ・カルモン (BRA)

5 – 吉川 広夏 (JPN)

6 – ケリス・カレオパア (HAW)

7 – レイチェル・ティリー (USA)

8 – タリー・ホワイト (AUS)

 

男子トップ8 クオリファイ選手

1 – エドゥアール・デルペロ (FRA)

2 – カイ・エリス=フリント (AUS)

3 – テイラー・ジェンセン (USA)

4 – ケビン・スクバーナ (USA)

5 – マックス・ウェストン (AUS)

6 – スティーブン・ソイヤー (RSA)

7 – デクラン・ワイトン (AUS)

8 – ロジェリオ・ジェイ・アール・エスキヴェル (PHL)

 

サーフ・アブダビ・ロングボード・クラシックの本日の競技ハイライトは、WorldSurfLeague.comで閲覧できる。

 

サーフ・アブダビ・ロングボード・クラシック 女子ファイナルズ結果:

優勝 – ホノルア・ブルームフィールド(HAW) 16.60

2位 – アヴァロン・ガル(USA) 16.43

サーフ・アブダビ・ロングボード・クラシック 男子ファイナルズ結果:

優勝 – エドゥアール・デルペロ(FRA) 15.80

2位 – スティーブン・ソイヤー(RSA) 14.43

 

サーフ・アブダビ・ロングボード・クラシック 女子セミファイナル結果:

HEAT 1:アヴァロン・ガル(USA) 16.33 DEF ラチェル・ティリー(USA) 13.66

HEAT 2:ホノルア・ブルームフィールド(HAW)17.20 DEF クロエ・カルモン(BRA)16.14

サーフ・アブダビ・ロングボード・クラシック 男子セミファイナル結果:

HEAT1:エドゥアール・デルペロ(FRA)16.94 DEF テイラー・ジェンセン(USA)15.33

HEAT 2:スティーブン・ソイヤー(RSA)16.06 DEF ケビン・スクバーナ(USA)11.34

サーフ・アブダビ・ロングボード・クラシック 女子クオーターファイナル結果:

HEAT1:レイチェル・ティリー(USA)14.00 DEF タリー・ホワイト(AUS)12.57

HEAT 2:アヴァロン・ガル(USA)16.50 DEF アリス・リモイン(FRA)14.57

HEAT 3:クロエ・カルモン(BRA)14.97 DEF 田岡なつみ(JPN)14.07

HEAT4:ホノルア・ブルームフィールド(HAW)17.07 DEF ケリス・カレオパア(HAW)

サーフ・アブダビ・ロングボード・クラシック 男子クオーターファイナル結果:

HEAT 1:エドゥアール・デルペロ(FRA)17.77 DEF オリバー・パッカム(RSA)10.67

HEAT 2:テイラー・ジェンセン(USA)16.16 DEF トニー・シルヴァーニ(USA)9.50

HEAT 3:ケビン・スクバーナ(USA)14.83 DEF チェイス・リーダー(USA)10.50

HEAT 4:スティーブン・ソイヤー(RSA)15.60 DEF デクラン・ワイトン(AUS)15.16

 

最終戦:サーフシティ・エルサルバドル・ロングボードチャンピオンシップ

サーフシティ・エルサルバドル・ロングボードチャンピオンシップは、2025年WSLロングボードツアーの最終戦であり、世界タイトルを決定する大会となる。

大会は2025年11月5日から9日までの期間をホールドし、ベストデーで開催される。本大会はWSL.com及び無料のWSLアプリでライブ中継される。2025年サーフ・アブダビ・ロングボード・クラシックは、モドン、サーフ・アブダビ、アブダビ文化観光局の協賛により開催される。

詳細はWorldSurfLeague.comを参照のこと。