ジョージ・ピターやリアム・オブライエンがエリセイラで躍進。チャレンジャー・シリーズ第4戦「EDPエリセイラ・プロ」大会4日目

ポルトガル・エリセイラ、リベイラ・デ・イーリャス(2025年10月2日木曜日) – ワールド・サーフ・リーグ(WSL)チャレンジャーシリーズ第4戦「EDPエリセイラプロ」では、二つの物語が交錯する一日となり、ハイパフォーマンスなエンターテインメントが展開された。

午前中は2~3フィートのグラッシーな波で始まったが、満潮時のスローコンディションによりホールド状態となった。

午後はスウェルが上がり、潮が引くにつれて4~6フィートの力強い波が立ち、競技が再開されるとエクセレントスコアが次々と記録された。

男子ラウンドオブ32と女子ラウンドオブ16(HEAT 1~4)が終了し、トップ選手たちが浮上。ポルトガルでのチャンピオンシップツアー(CT)進出争いが激化している。

ネクストコールは10月3日金曜日、午前7時30分。日本時間15時30分

 

 

ジョージ・ピター、エリセイラで躍進

 

ジョージ・ピター(AUS)Credit: WSL/ Damien Poullenot
ジョージ・ピター(AUS)Credit: WSL/ Damien Poullenot

 

ジョージ・ピター(AUS)はついにポルトガルでラウンド32を突破し、CT再資格獲得を目指すトップ10維持という目標を堅持した。ピターは忍耐と落ち着きでスローなヒートを乗り切り、見事なレール・トゥ・レールサーフィンでエクセレント8.50(満点10点)を獲得してヒートを締めくくった。


「本当にスローなヒートで、ずっとそこに座って待っているような気分でした」とピターは語った。「非常に難しい状況だったが、最後にあの波が来て、それを決められて良かった。プレッシャーのかかる状況での対応を練習してきたんです。これまでその点で苦手意識があったので。エリセイラでの自己最高成績だから、この流れを続けたいですね」

 

リアム・オブライエンがエクセレントなパフォーマンス、マテウス・ハーディが勢いを維持

 

リアム・オブライエン(AUS)Credit: WSL/ Damien Poullenot
リアム・オブライエン(AUS)Credit: WSL/ Damien Poullenot

 

リアム・オブライエン(AUS)の教科書通りのサーフィンは完璧だった。リベイラ・デ・イーリャスのライト・ハンドブレイクで全ての波を完璧に繋いだ。

元CTサーファーはヒートで最高の波を捉え、8.50と7.17のエクセレントスコアを叩き出し、合計15.67(満点20点)を記録した。

 

マテウス・ハーディ(BRA)Credit: WSL/ Manel Geada

 

オブライエンとマテウス・ハーディ(BRA)の対決は、ラインナップに絶え間なく押し寄せる波の中で互いに高みを目指す、見応えある戦いとなった。ラウンドオブ16に進出したハーディはジェイコブ・ウィルコックス(AUS)をランキングで上回り、首位に躍り出た。

 

「本当に楽しかったよ」とオブライエンは語った。「ここでの最高のサーフィンだった。僕がスコアを上げるたびに、マテウス(ハーディ)がそれ以上のスコアを叩き出すんだ。ルーク・テマには波を取られないように気をつけた。あいつは本当に危険だからね。そしてあの長く夢のような波を見つけた時は、落ちないように必死だった」

 

ティーア・ゼブロウスキー、ランキング首位をキープ

 

ティーア・ゼブロウスキー(FRA)Credit: WSL/ Damien Poullenot
ティーア・ゼブロウスキー(FRA)Credit: WSL/ Manel Geada

 

勢いを衰えさせる気配すら見せない14歳のティーア・ゼブロウスキー(FRA)は、圧倒的なパフォーマンスでチャレンジャーシリーズランキング首位のリードを拡大。

2位のサリー・フィッツギボンズ(AUS)が敗退したことで、トップとの差に余裕が生まれた。ゼブロウスキーはパワーに応酬し、ビッグセクションを攻め、エクセレントな8.60とトータル15.90をスコアし、4大会連続のクオーターファイナル進出を決めた。

 

「クオーターファイナル進出が本当に嬉しいです」とゼブロウスキーは語った。「良いリズムに乗ることができ、素晴らしいチャンスも掴めました。中塩佳那選手との対戦は素晴らしいヒートでしたし、このスコアを獲得できて本当に嬉しいです。この年齢でここまで来られるとは思っていませんでした。ワールドツアー最年少クオリファイする選手になりたいです」

 

サンクレメンテのキラ・ピンカートン(USA)は、予選通過ラインを下回る順位で、CTのベテランであり前回大会勝者のサリー・フィッツギボンズ(AUS)と対戦するラウンドオブ16に、下馬評では不利な立場で臨んだ。

 

キラ・ピンカートン(USA)Credit: WSL/ Damien Poullenot
キラ・ピンカートン(USA)Credit: WSL/ Damien Poullenot

 

ピンカートンはウェイブセレクションに失敗し、苦しいスタート。一方フィッツギボンズはソリッドなリードを広げた。しかしベテランがプライオリティを誤った隙にピンカートンが逆転。

ヒート最高の波を捉え、ターンを繰り出しながら大量のスプレーを上げるエクセレントなライディングを披露。8.67の高得点を獲得し勝利を確定させるとともに、ランキングトップ7入りを果たした。

「あのHEATは本当に激戦でしたね」とピンカートンは語った。「サリー相手には厳しい戦いになると思っていました。最初はミスが続いてしまいましたが、ペースを落として落ち着きを取り戻し、そこから立て直すことができました。あの8点を取った時は、ただひたすらに笑顔が止まりませんでした。パーフェクトな波で、まるで贈り物のように感じられました」

 

 

 

都筑有夢路がベスト8進出。加藤翔平がベスト16進出。チャレンジャー・シリーズ第4戦「EDPエリセイラ・プロ」大会4日目

 

 

EDPエリセイラ・プロ男子ラウンドオブ32結果:

HEAT 1:ジョージ・ピター(AUS)14.17 DEF. ルーカス・ビセンテ(BRA)11.84、フィン・マクギル(HAW)9.77、ジャスティン・ベクレ(FRA)6.84

HEAT 2:サミュエル・プポ(BRA)13.60 DEF. ケイド・マトソン(USA)10.40、ジョーダン・ローラー(AUS)9.30、ノーラン・ラポーザ(USA)2.33

HEAT 3:ルーク・トンプソン(RSA)14.67 DEF. ルッカ・メシナス(PER)13.50、ウィンター・ヴィンセント(AUS)6.47、シオン・クロフォード(HAW)6.07

HEAT 4:カラム・ロブソン(AUS)13.87 DEF. 加藤翔平(JPN)12.40、エドガード・グロッジア(BRA)11.63、イアン・ジェンティル(HAW)10.93

HEAT 5:カウリ・ヴァスト(FRA)13.07 DEF. ジャドソン・アンドレ(BRA)11.50、イアン・ゴウベイア(BRA)11.47、フランコ・ラジウナス(ARG)10.70

HEAT 6:アドゥア・アマトリアン(EUK)14.63 DEF. オスカー・ベリー(AUS)13.46、ディミトリ・プーロス(USA)12.70、ジョーガン・クズネット(FRA)12.07

HEAT 7: モーガン・シビリック(AUS)14.10 DEF. イーライ・ハンネマン(HAW)13.77、カイアス・キング(AUS)12.33、西慶司郎(JPN)9.03

ヒート8:リアム・オブライエン(AUS)15.67 DEF. マテウス・ハーディ(BRA)14.63、ルーク・テマ(HAW)12.54、大原洋人(JPN)10.65

 

EDPエリセイラ・プロ女子ラウンドオブ16結果:

HEAT 1:キラ・ピンカートン(USA)14.84 DEF. サリー・フィッツギボンズ(AUS)14.44

HEAT 2:ティーア・ゼブロウスキー(FRA)15.90 DEF. 中塩佳那(JPN)13.40

HEAT 3:都筑有夢路(JPN)15.50 DEF. フランシスカ・ベセルコ(POR)13.23

HEAT 4:アナト・レリオール(ISR)14.40 DEF. レイラニ・マクゴナグル(CRC)14.07

 

EDPエリセイラプロ男子ラウンドオブ16マッチアップ:

HEAT 1:ジョージ・ピター(AUS)vs. ケイド・マトソン(USA)

HEAT 2:サミュエル・プポ(BRA)vs. ルーカス・ビセンテ(BRA)

HEAT 3:ルーク・トンプソン(RSA)vs. 加藤翔平(JPN)

HEAT 4:カラム・ロブソン(AUS)vs. ルッカ・メシナス(PER)

HEAT 5:カウリ・ヴァースト(FRA)vs. オスカー・ベリー(AUS)

HEAT 6:アドゥア・アマトリアン(EUK)vs. ジャドソン・アンドレ(BRA)

HEAT 7:モーガン・シビリック(AUS)vs. マテウス・ハーディ(BRA)

HEAT 8:リアム・オブライエン(AUS)vs. イーライ・ハンネマン(HAW)

EDP エリセイラ・プロ女子 ラウンドオブ16 残りのマッチアップ:

HEAT 5:ヨランダ・ホプキンズ(POR)vs. ラウラ・ラウプ(BRA)

HEAT 6:アリッサ・スペンサー(USA) vs. エウェレイウラ・ウォン(HAW

HEAT 7: ソフィア・メディーナ(BRA) vs. インディア・ロビンソン(AUS

HEAT 8: サノア・デンプフル・オリン(CAN) vs. イーデン・ウォーラ(USA

 

 

 

https://www.worldsurfleague.com/events/2025/cs/346/edp-ericeira-pro/

 

ライブ中継

 

EDPエリセイラ・プロは2025年9月29日(月)から10月5日(土)まで、エリセイラのリベイラ・デ・イーリャスで開催。WorldSurfLeague.comおよび無料WSLアプリでライブ中継される。