吉川広夏がベルズビーチで準優勝の快挙。ランキング3位へ。WSL-LT第2戦バイオグラン・ベルズビーチ・ロングボードクラシック

準優勝した吉川広夏と優勝したソレイユ・エリコ Credit: WSL / Cait Miers

オーストラリア・ビクトリア州トーキー、ベルズビーチ(2025年9月21日(日)) – ワールド・サーフ・リーグ(WSL)2025ロングボードツアー(LT)第2戦 バイオグラン・ベルズビーチ・ロングボードクラシックにおいて、ファイナルデーが開催。

女子クオーターファイナルは現地時間の午前7時35分に開始され、男子クオーターファイナル、女子・男子セミ、女子・男子ファイナルが続いて行われた。

4~6フィートの整ったクリーンなスウェルがアイコニックなベルズ・ボウルを埋め尽くし、記憶に残るファイナルデーの舞台を整えた。

 

吉川広夏 Credit: WSL / Cait Miers
吉川広夏 Credit: WSL / Cait Miers
吉川広夏 Credit: WSL / Ed Sloane

 

女子クオーターファイナル第1試合では、レイチェル・ティリー(USA)が吉川 広夏(JPN)と対戦。現世界ロングボードチャンピオンのティリーは、2023年と2024年に連覇を果たし今大会で無敗を続ける三度の世界王者ソレイユ・エリコ(USA)の連勝記録を止めることを狙っている。

一方、吉川広夏は今回が初ベルズ。練習のために試合前にベルズ入り。ハードなコンディションに翻弄されながらもしっかりと調整。

 

オープニングラウンドとラウンドオブ16を勝ち上がり、ファイナルデイに駒を進めた。ラウンドオブ16ではハワイのナタリア・ワンダーリッヒ(HAW)と対戦。ラストライドでインサイドで揉まれまくり、フィンが足にあたりウエットが切れるトラブルも修正して前に進んだ。

 

 

レイチェル・ティリー(USA)と対戦した吉川 広夏(JPN)は、ファーストライドからビッグセットにチャージ。弾き飛ばされそうになるもしっかりホールドし、長いハングファイブをメイクして7.67 をスコア。続けて5.33をスコアしてヒートをリード。

 

レイチェル・ティリーはまさかの敗退   Credit: WSL / Ed Sloane
レイチェル・ティリーと吉川広夏  Credit: WSL / Ed Sloane
レイチェル・ティリーと吉川広夏  Credit: WSL / Ed Sloane

 

 

レイチェルもビッグセットでハングファイブオーバーをメイク。流石の世界チャンピオンらしいライドでエクセレントの8.23をスコア。しかしバックアップが4.63と低いレイチェルは2位でヒート終盤。ヒート終了間際に逆転をかけて波に乗ったレイチェルだったが、僅差で吉川が逃げ切り、見事セミファイナル進出を決めた。

 

吉川広夏 Credit: WSL / Cait Miers

セミファイナルでは、USAオープン覇者のアヴァロン・ガル(USA)と対戦。吉川広夏は今回も先制攻撃を仕掛けて、クリティカルなノーズライドのコンビネーションで6.50をスコア。

 

相手がバックハンドでベルズのビッグセクションに手を焼いているうちに、吉川はバックアップ5.33をスコアしてヒートをリード。後半には7.33 をスコアしてリードを広げる。バックウオッシュの入る難しいコンディションを果敢に攻めて吉川は見事ファイナルへ勝ち進んだ。

 

 

WSLロングボードツアー初のファイナル進出を果たした吉川広夏。 対戦相手は、2023年と2024年に連覇を果たし今大会で無敗を続ける三度の世界王者ソレイユ・エリコ(USA)。

スタートからエリコは8.00と8.83というエクセレントライドを2本揃えて、完璧なヒートをスタート。エリコは最後に9.37というパーフェクトに近いスコアを叩き出して圧勝。吉川も後半に自分らしいサーフィンを見せて7.60 と6.10をスコア。見事準優勝という快挙を成し遂げた。おめでとう!

 

ファイナリスト4名 Credit: WSL / Cait Miers

 

このベルズでは昨年、田岡なつみが準優勝となっており、日本にとって非常に相性の良い開催地となった。大会最終日ビッグコンディションで世界チャンピオンのレイチェルを倒して完全にリズムを掴んだ吉川。自身に満ちたライディングが印象的だった。

 

USオープン9位だった吉川は、今回のベルズ準優勝でランキングは3位にジャンプアップ。この大会は彼女にとって次に繋がる大事な試合となった。おめでとう!ピロたん!

 

2025年バイオグラン・ベルズビーチ・ロングボードクラシックの詳細はWorldSurfLeague.comを参照のこと。