サーフシティ・エルサルバドル – 2025年9月10日
2025年サーフシティ・エルサルバドルISAワールドサーフィンゲームズ(WSG)は大会5日目を迎え、サーフシティ・エルサルバドルの最高のロケーションであるラ・ボカナとエル・スンザルで競技が続いた。クリーンな3~4フィートのスウェルが2つのポディウムに押し寄せ、1日を通して競技が行われた。
ラ・ボカナでは、女子メインラウンド3、男子メインラウンド4、女子リパチャージラウンド3がすべて終了した。エル・スンザルでは、男子リパチャージラウンド2の24ヒートすべてが行われた。
この日の終了時点で、当初291名いた出場選手の約3分の1が勝ち残り、女子48名、男子60名に絞られた。9カ国が全選手を保持したまま首位をキープしているが、いずれも少なくとも1名の選手がリパチャージラウンドに進んでいる。


ソル・アギーレ(ペルー)はラ・ボカナのピークを最大限に活用し、13.77のヒートスコアを記録。これは女子メインラウンドにおける本日の最高得点となった。アギーレはレフトの波でのソリッドなバックハンドサーフィンで7.00を獲得し、好スタートを切った。
フォアハンドでの2ターンコンボでは、難しいエンドセクションを果敢に攻め、6.77を獲得した。22歳の彼女は、同じく五輪選手であるジャニール・ゴンザレス・エチェバリ(ESP)を抑えてヒートを制した。
「勝ち進むことができて本当に嬉しいです」とアギーレは語った。「波がサイズアップしてきてますね。とても楽しかったし、最高だった。これ以上ないほど良かったです。良いレフトと良いライトを捉え、ただ楽しんで、海と一体になろうとした。それがうまくいったと思う」

ラウンドの前半は、オリンピック選手たちが活躍した。ヨランダ・ホプキンズ(POR)、ナディア・エロスターベ(スペイン)、サリー・フィッツギボンズ(AUS)が、アギーレとともにトップの座を獲得した。
ドローの下位半分で唯一のオリンピック選手であるダニエラ・ロサス(ペルー)は、3人のペルー人女子全員がメインラウンドで勝ち残ることを確実にした。
ニカラグアのオリンピック選手、カンデラリア・レサノ(NCA)は鋭いレールサーフィンを見せたにもかかわらず、激戦となったヒートで敗退した。このヒートではソフィア・メディーナ(BRA)がダニエラ・ボルディーニ(ITA)をわずかに上回り、フィッツギボンズに次いで2位に滑り込んだ。
ペルーに加え、スペインとオーストラリアも代表3選手全員がメインラウンド4へ進出した。
リパチャージでは、オリンピック銅メダリストの都筑有夢路(JPN)が日本人サーファーとして初の敗退者となった。

一方、レイラニ・マクゴナグル(コスタリカ)は逆の経験を味わった。彼女はラ・ボカーナのレフトをフォアハンドで切り裂き、この日の女子最高得点を記録した。
コスタリカの五輪選手は8.33でスタートすると、レールを掴みながらうねるフォアハンドセクションを逆回転で切り抜け、8.17を記録。25歳の彼女のヒートトータル16.50は女子部門で大会2位のスコアとなった。
ドイツオリンピック代表のティム・エルター (GER) のブザービーターにより、ギルヘルメ・リベイロ (POR) は、オーストラリア初の敗退者となったカラム・ロブソン (AUS) と共にリパチャージへ回ることになった。
ロブソンのチームメイトである、現 ISA U/18 男子ジュニア世界チャンピオンのデーン・ヘンリー(AUS)は、このヒートでヒート勝利を収め、モーガン・シビリック(AUS)とともにメインラウンド 5 へ進んだ。
メインラウンド5に進出した12名のうち6名は3カ国を代表しており、ペルーのアロンソ・コレア(PER)とルッカ・メシナス(PER)、フランスのカウリ・ヴァスト(FRA)とジョーガン・クズネット(FRA)が2名のオーストラリア選手に加わった。
クズネットは 2 日連続で、メインラウンドのシングルウェイブ・スコアを記録した。メシナスは、この日の最初のエクセレントスコアである 8.00 を獲得して試合を開始し、ヒートの大部分でリードを維持した。それに負けじと、クズネットはヒート終盤にラ・ボカナのライトでアグレッシブな攻撃を見せ、8.17 をスコアしてヒートを制した。
ダグラス・シルバ(BRA)やテバ・ブシュグア(モロッコ)など、他のサーファーたちも、自国の代表選手たちがこれまで達成してきた成功の足跡を辿っている。
しかし、キアン・マーティン(スウェーデン)は、スウェーデンにとって新たな記録を打ち立てている。ブルース・ブルゴス(エクアドル)も、元選手であるイスラエル・バロナ(エクアドル)やカルロス・ゴンサルベス(エクアドル)が達成した、エクアドルの男子 WSG の最高記録に近づきつつある。
ラテンアメリカのサーフシーンで台頭している新星、20歳のブルゴスは、今日のマーティンとのヒートで勝利し、興奮を隠せなかった。
「このラウンドを勝ち進んで、とても嬉しいです」とブルゴスは語った。「これはとても重要なこと。ISAのイベントでここまで勝ち進むのは初めてなんです。自分の目標に集中し、これから起こることに備えています」
大会は明日、9月11日(木)午前7時(CST)に、ラ・ボカナで女子メインラウンド4、エル・スンザルで男子リパチャージラウンド3が再開される。
GO! NAMINORI JAPAN!


日本チームで唯一メインラウンドを勝ち進む都築虹帆は、女子メインラウンド3のヒート6に登場。ヒート序盤に4.50、続けて5.50をスコア。早々に2本揃えてヒートをリード。素晴らしい試合運びで圧勝してラウンドアップを決めた。
女子リパチャージR3のH4で都筑有夢路は、ヒート開始から5.83をマーク。しかし、その後は波がほとんど入らず、1位から4位までが僅差のクロスヒートとなった。3位と4位はニードスコアがわずか1.0〜1.5点という中、残り1分で3位の選手が逆転。最後までバックアップを揃えられず、都筑は惜しくも敗退。49位でフィニッシュ。


女子リパチャージR3・H5で中塩佳那は、ライト狙いで入ったものの、ヒート中にコンディションが変わり、すぐに作戦を切り替え、1本目のレフトで6.00をスコア。さらに5.17を重ね、安定した戦略で1位通過を果たした。
男子リパチャージR2の舞台となったエルスンザル。午前中はクリーンなコンディションだったが、昼前からオンショアが吹き始め、潮の上げとともに波はスローなコンディションとなった。


男子リパチャージ2・ヒート6の西慶司郎は、サイズのあるセットの波を掴むも、4.50と4.90でスコアメイクに苦戦するも粘り強く2位でラウンドアップを決めた。
男子リパチャージ2・ヒート19の稲葉玲王は、潮が上げ、オンショアも入って波がスローになる難しいコンディションの中で、各選手が苦戦。稲葉は7.00を叩き出して堂々の1位通過。エルスンザル特有の波にもしっかりアジャストし徐々に調子を上げている。


男子リパチャージ2・ヒート22の大原洋人は、ここ数日、体調不良で調子を落としていたが、本日は回復。休養明けとは思えないほど軽快なサーフィンを披露。難しいエルスンザルの波を的確に見極め、5.33と6.83をスコアして余裕のラウンドアップを決めた。
DAY-6スケジュール(6:45AM CALL / 7:00AM START)
La Bocana:Women R-4→Men R-5→Women RP-4→Women RP-5→Women RP-6
El Sunzal:Men RP-3→Men RP-4
DAY-6 ヒート組
Men :El Sunzal
RP-3
H-3 西 慶司郎(22:40)
H-9 稲葉 玲王(0:40)
H-12 大原 洋人(1:40)
Women:La Bocana
R-4 H-4 都築 虹帆 (23:00)
RP-4 H-5 中塩 佳那 (1:40)
※( )は日本時間
エルサルバドルとの時差は日本時間から15時間遅れている。エルサルバドルの朝7時は日本時間で22時となる。
SURF CITY EL SALVADOR ISA WORLD SURFING GAMES 2025
(世界サーフィン選手権)
【男子代表】
-
大原洋人(おおはら ひろと)
-
西慶司郎(にし けいじろう)
-
稲葉玲王(いなば れお)
【女子代表】
-
都筑有夢路(つづき あむろ)
-
都築虹帆(つづき ななほ)
-
中塩佳那(なかしお かな)
スタッフ
ディレクター:大石 純也
ハイパフォーマンスアシスタントディレクター(HPAD):岡野宣正
コーチ:田中 樹、大野修聖
カメラマン:緒形清、難波聖
トレーナー:前原優湖
栄養士:近藤知佳
ISA World Surfing Games(世界サーフィン選手権)
開催地 :エルサルバドル
開催日程:2025年9月5日~9月14日
https://isasurf.org/event/2025-isa-world-surfing-games/




