Nanaho_Tsuzuki_ath_ph_Pablo_Jimenez_ph-2 — 都築虹帆 Credit: ISA /Pablo Jimenez

サーフシティ・エルサルバドル – 2025年9月8日

世界トップクラスのサーファーたちが、2025年サーフシティ・エルサルバドルISAワールドサーフィンゲームズ（WSG）3日目もハイレベルなパフォーマンスを披露した。

ラ・ボカーナとエル・スンザルのクリーンな3～4フィートのスウェルが舞台となり、大会最高スコアが記録された。

男女ともにメインラウンド2が終了し、大会初のリパチャージラウンドが行われた。女子はヒート8まで、男子はヒート19までのリパチャージラウンド1が実施された。

WSG史上最も成功した3チーム（ペルー、オーストラリア、USA）は、第3ラウンドに向けメインイベントで全メンバーを維持している。

他にも複数チームが全メンバーを保持しているが、各チームに少なくとも1人のサーファーがリパチャージラウンドに進んでいる。

1996年の第1回WSG以来、オーストラリアは5つの団体金メダルで最多記録を保持し、ペルーの4つをリード。USAはブラジルと並び3つのメダル獲得している。

アリーナ・ロドリゲス（PER） Credit: ISA /Pablo Jimenez

アリーナ・ロドリゲス（PER）は強豪ペルーチームの一員だ。同国が前回2023年WSGでチーム世界王者となった成功を再現することを目指している。ロドリゲスは激戦HEATで先陣を切り、バックハンドのクリティカルなターンを連発して7.67をスコアした。

20歳のペルー選手は、オリンピック銅メダリストの都筑有夢路（JPN）、2018年U-18女子ISA世界ジュニアチャンピオンのレイチェル・プレスティ（ドイツ）、ソフィア・メディーナ（BRA）を抑えHEATのコントロール。

プレスティとメディーナは2位争いを繰り広げたが、ブラジリアン選手がブザービーターでメインイベント進出を決めた。これによりプレスティと都筑はリパチャージへ回ることとなった。

ロドリゲスのオリンピック代表チームメイトであるソル・アギーレ（ペルー）とダニエラ・ロサ（ペルー）もラ・ボカーナでそれぞれのヒートを制した。一方、男子でもルッカ・メシナス（ペルー）がエル・スンザルで勝利を収めた。

サリー・フィッツギボンズ（AUS）Credit: ISA /Pablo Jimenez

オーストラリア勢では、WSG金メダル4度のサリー・フィッツギボンズ（AUS）がまたも勝利を勝ち取った。チームメイトのミラ・ブラウン（AUS）とエリー・ハリソン（AUS）も勝利したが、両者ともヒート終了間際のスコアで辛うじて勝ち抜き、自国に連続ヒート勝利をもたらした。

ラウラ・ラウプ（BRA）も強さを見せた。ラ・ボカーナでソリッドなフォアハンドカーブを決め、レールをしっかりキープしてこの日初のエクセレントスコアとなる8.10をスコアした。

最終分間での波を捉えたラウプは、2019年U-16女子ISA世界ジュニアチャンピオンノア・クラップ（ドイツ）を破って勝利を確定させた。この2人は、2024年WSL世界ジュニア2位中塩佳那（JPN）とオリンピック選手カミラ・ケンプ（ドイツ）をリパチャージに追いやった。

オリンピック選手レイラニ・マクゴナグル（コスタリカ）とテレサ・ボンバロ（POR）もリパチャージに回された。出場選手中最年少の2人、アラニ・モース（ニュージーランド）とキアラ・グールド（フランス）は、経験豊富な選手たちを退けることに成功しメインラウンドを勝ち進む。

イーデン・ウォーラ（USA）、自信に満ちたスタートでメダル連続獲得を目指す

スタブハイジャパンのレディバーズで優勝したイーデン・ウォーラ（USA）Credit: ISA /Sean Evans

ISA世界ジュニアサーフィン選手権に2回出場し、2つのメダルを獲得しているイーデン・ウォーラ（USA）は、ISAファイナル進出というパーフェクトな記録を保持している。16歳の彼女は、初めてのWSG出場となるが、その記録を維持する準備は整っているようだ。

ワラは、ラ・ボカナのピークを最大限に活用し、レフトで1つ、ライトでのミッドレンジの7をスコアし、HEAT合計14.90を記録した。

カリフォルニア州サンクレメンテ出身のウォーラは、LA28 オリンピックのサーフィン会場であるローワートレストルズで、ラ・ボカナとよく似た波でスキルを磨いてきた。

「ラ・ボカーナはローワーズをすごく思い出しますね」とウォーラは語った。「ここは大好きなんです。エルサルバドルに来るのは3回目だから、第二の故郷みたいな感じなんです。行きつけの店も決まっているし、座る場所も決まっている。本当に楽しいし、そう、最高のスポットなんですよ」

1位で勝ち上がったナナホと緒形清カメラマン　Credit: ISA /Pablo Franco

本日の波乗りジャパン。

ラ・ボカーナで女子のメインラウンド２H7に都筑有夢路、H9に中塩佳那、H10に都築虹帆。

エル・スンザルで男子メインラウンド2のH20に稲葉玲王、H22に大原洋人とオリンピアン2名が登場。

大原洋人はスローなスタートながらイン寄りの波を捉えて、難しいセクションで、リスクの高いクリティカルなマニューバーを実行。

8.60というヒートの最高得点をマークするもバックアップ4.70で、最後に2名の選手に逆転されて惜しくも3位でリパ２H22へ。稲葉玲王は波とリズムが合わず良い波を掴めないまま4位でリパ２H19へ回った。

都筑有夢路は7点、6点台をスコアするペルーのアリーナ・ロドリゲス、ブラジルのソフィア・メディーナに抑えられて4位でリパ２H8へ。H9中塩佳那は、ライトの波で7.83をスコアするも、バックアップが上げられず。ラストウェイブでニード4.63のところ4.17と惜しくも逆転ならず。リパ２H9へ回った。