サーフシティ・エルサルバドルISAワールドサーフィンゲームズ初日、西慶司郎がエクセレントなスタートを切る

サーフシティ・エルサルバドル – 2025年9月6日

2025年サーフシティ・エルサルバドルISAワールドサーフィンゲームズ(WSG)は、ラ・ボカーナとエル・スンザルの二つのポディウムに予想以上の波が押し寄せる中、競技の最初のヒートを開始した。

4~6フィートのスウェルには8フィートのセットも含まれ、世界トップクラスのサーファーたちが戦いの幕を開ける絶好の機会となった。

 

大会初日は男子・女子メインラウンド1の最初の24ヒートが終了した。男子はラ・ボカーナの力強いピークで、女子はエル・スンザルの長いライトのポイントブレイクで競った。

 

 

タイ唯一の代表選手であるイザベル・ヒッグス(タイ)は、第1ラウンドで厳しい組み合わせとなり、オリンピック選手3名、すなわちサリー・フィッツギボンズ(AUS)、ドミニク・バローナ(エクアドル)、スーチー・ヤン(中国)と対戦。

 

東京2020オリンピック出場経験を持つフィッツギボンズとバローナは、その経験を活かし、ヒッグスとヤンという若いペアを僅差で下した。

 

特にヤン(16歳)はパリ2024五輪出場選手の中で最年少である。2度の銀メダリストであるバローナは16回目のWSG出場となる。一方フィッツギボンズは大会最多の4つのWSG金メダルを獲得した史上最強のサーファーだ。

 

ヤンは大会初日に敗退し、リパチャージ(敗者復活戦)に進んだ唯一の五輪選手となった。東京五輪銅メダリストの都筑有夢路(JPN)、アロンソ・コレア(ペルー)、ヨランダ・ホプキンス(POR)、 ソル・アギーレ(ペルー)、マヌエル・セルマン(チリ)、ジャニレ・ゴンサレス・エチャバリ(スペイン)、レアンドロ・ウスナ(アルゼンチン)、ナディア・エロスターベ(スペイン)、カンデラリア・レサノ(NCA)は全員ヒートをスコアし、メインラウンド2へプログレッションした。

 

カミラ・ケンプ(ドイツ)とアナト・レリオール(イスラエル)もそれぞれのHEATで2位となり、次ラウンドへ進んだ。

 

都筑有夢路(JPN)はエクセレントに迫る7.43を4.10でバックアップし余裕の1位通過でラウンドアップ都築虹帆と中塩佳那はH19の同じヒートにクレジット。中塩は7.33をスコアして1位通過、都築虹帆も2位となり、日本がワンツーで勝ち進んだ。

 

都筑有夢路(JPN) Credit: ISA /Pablo Franco
都築虹帆   Photo: Jersson Barboza
中塩佳那 Credit: ISA /Pablo Franco

 

ゴンサレス・エチャバリは8.00を記録し、女子部門でこの日の最高シングルウェイブ・スコアをマーク。一方ホプキンスは14.34の最高ヒート合計を勝ち取った。2021年にエルサルバドルで開催されたワールドサーフィンゲームズ(WSG)において銀メダルを獲得したことで、ホプキンスは自身2度目のオリンピック開催地にクオリファイする権利を得た。

 

ヨランダ・ホプキンス(POR)  Photo: Jersson Barboza

 

「今年は本当に素晴らしい年を過ごせています。このワールド・サーフゲームズで優勝したいですね」とホプキンスは語った。

 

「これまで何度かあと一歩のところまで来ていたので、本当にそうなることを願っています。サーフィンを始めた頃からの夢は、WSL(ワールドサーフィンリーグ)に参戦し、WSLワールドチャンピオンになることでした。

しかし、オリンピック選手になる可能性が開けたのは、2021年にエルサルバドルでクオリファイした時、突然の出来事のように感じられました。それは私の人生を完全に変えました。」

「支援が全くない状態から、オリンピックという巨大な舞台がサーフィンに大きな注目を集めたのだと思います。

主要なスポンサーを全て獲得し、現在では非常に安定した環境で、過去数年間、大好きなことに専念できています。最初のオリンピック出場がキャリアを安定させ、次の段階へと押し上げてくれました。これは本当に、本当に重要なことだったと思います」

 

西慶司郎が大会初日の最高得点をマーク。

 

西慶司郎(JPN)Photo: ISA / Pablo Jimenez
西慶司郎(JPN)Photo: ISA / Pablo Jimenez

 

パリ2024の銅メダルマッチ出場後、ISA大会に復帰したアロンソ・コレア(ペルー)は、ラ・ボカーナでフォアハンドの強さを勝ち取り、力強い勝利を収めた数多くのグーフィーフッターの一人だった。

ペルー選手と共にグーフィーフッターでの高得点を記録したのは、ヤゴ・ドミンゲス(スペイン)、ダグラス・シルバ(BRA)、西慶司郎(JPN)である。

WSG初出場となった26歳の西は、この日唯一の男子エクセレントスコアとなる8.67をスコア。さらに7.17を加え、ヒート合計15.84を記録し、これもこの日の最高スコアとなった。

 

西慶司郎(JPN)Credit: ISA /Sean Evans
西慶司郎(JPN)Credit: ISA /Sean Evans

 

「とても楽しい波でした」と西は語った。「ヒート前にチームの田中樹コーチと話し合い、主にレフトの波を狙っていました。良い波に乗ることができて良かったです。自分のスタイルでサーフィンすることを心がけ、ヒートを勝ち取れて嬉しいです」

 

中国のウー・シードン(CHN)が、同国初の男子メインラウンド・HEAT勝利を勝ち取った。シードンは元WSLチャンピオンシップツアーサーファーのフレデリコ・モライス(POR)を抑えての1位通過で勝ち上がった。

 

中国のウー・シードン(CHN)Photo: ISA / Pablo Jimenez

 

WSG金メダリスト2度のレアンドロ・ウスナ(アルゼンチン)は、自身16度目のWSG出場をヒート勝利で飾った。37歳のこのオリンピアンは、世界舞台で祖国を代表することを今も変わらず楽しみながら、相変わらずのエネルギーを見せている。

 

「自分はサーフィンが大好きなんです」とウスナは語った。「サーフィンは最高で、コンテストは短期間で最高の自分を引き出してくれるんです。だから全てを懸けることになる。本当に集中し、積極的に動いて、若手たちに実力を見せつけなきゃいけないんです」 我々は15年間ここにいます。アルゼンチンを代表することが大好きなんです。機会があれば、いつでも喜んで参加します。電話があれば、即応しますよ。」

 

競技は明日9月7日(日)午前7時(CST)に再開。日本時間の今夜9月7日22時に開始。

ラ・ボカーナで男子メインラウンド1のH5 からH48 、エル・スンザルで女子メインラウンド1のH25からH32、男子メインラウンド2のH1からH16が行われる。

 

男子メインラウンド1のH38に稲葉玲王、H42に大原洋人とオリンピアン2名が登場。

男子メインラウンド2のH6に西慶司郎がクレジット。明日は日本女子はオフとなる。

 

 

SURF CITY EL SALVADOR ISA WORLD SURFING GAMES 2025

(世界サーフィン選手権)

【男子代表】

  • 大原洋人(おおはら ひろと)

  • 西慶司郎(にし けいじろう)

  • 稲葉玲王(いなば れお)

【女子代表】

  • 都筑有夢路(つづき あむろ)

  • 都築虹帆(つづき ななほ)

  • 中塩佳那(なかしお かな)

スタッフ

ディレクター:大石 純也

ハイパフォーマンスアシスタントディレクター(HPAD):岡野宣正

コーチ:田中 樹、大野修聖

カメラマン:緒形清、難波聖

トレーナー:前原優湖

栄養士:近藤知佳

 

https://naminori-japan.org/

 

ISA World Surfing Games(世界サーフィン選手権)

開催地 :エルサルバドル

開催日程:202595日~914

https://isasurf.org/event/2025-isa-world-surfing-games/