茨城県鉾田市トップサンテで開催されているJPSA さわかみ S.LEAGUE 25-26 S.1 ロングボード第2戦「さわかみ鉾田プロ」は、本日DAY-2を迎え、最終日を迎えた。
会場は雲があるものの概ね晴れ。波はモモコシ。風はサイドオフで、速めかつワイドなブレイクだったので、ロングボーダーにとって技術が試されるコンディションとなった。

まずは男子から。セミファイナルH-1では、増山翔太と浜瀬海が対戦。浜瀬はスタートから攻めの姿勢を見せ、開始直後に7.00ポイントを獲得。

さらにライトの波でノーズからソウルアーチを織り交ぜた演技で7.83ポイント、続けてスイッチスタンスを絡めたノーズライディングで7.63ポイントと、わずか3分で高得点を揃えた。

一方、増山もセットの波を捉え、ノーズで長く引っ張ってインサイドまでつなぎ、8.00ポイントのハイエストスコアを叩き出す。ニードは7.46ポイント。しかしバックアップが伸びず、タイムアップ。浜瀬が勢いそのままにファイナル進出を決めた。


セミファイナルH-2は石井乃亜と堀井哲。互いに波を掴んでは点を重ねる接戦となったが、石井がこのヒートの7.73ポイントのハイスコアにバックアップが7.17ポイントとして、7点台を2本揃えた石井がそのまま逃げ切る形で決勝へ駒を進めた。
男子ファイナルは浜瀬海 vs 石井乃亜。


決勝カードは、浜瀬海 vs 石井乃亜。ここでも浜瀬が序盤から主導権を握る。開始3分で7.50、そして9.93のエクセレントスコアをマークし、トータル17.43で早々に石井をコンビネーションに追い込む展開に。石井も粘りを見せるが、エクセレントレンジには届かず6点台にとどまる。


浜瀬の勝因は、ノーズライドのバリエーションと波のセレクト。際どいセクションでの足技が光り、技の完成度と表現力に差が出た。さらに残り8分で浜瀬が8.87ポイントを叩き出し、トータル18.80ポイントで完勝。見事、優勝を飾った。


続いて女子。セミファイナルH-1は菅谷裕美と地元ローカルアマシードの米川なずなが対戦。

菅谷は開始直後に長いハングテンを決めて7.50ポイント。さらにライトの波でバリエーション豊かなノーズライディングを披露し、9.17ポイントを獲得。
米川を早々にコンビネーションに追い込む。米川も果敢に攻めたが、プロ歴の長い菅谷が地力を見せてファイナル進出を決めた。


H-2は、スポンサーシードで参戦の川合美乃里と宮崎友祈子の対戦。前半は両者ともなかなかスコアが伸びない中、後半で川合が掘れたセクションでノーズを決めて7.17ポイント。続けて8.00ポイントのライディングを披露し、トータル15.17で決勝進出を果たした。
女子ファイナルは菅谷裕美 vs 川合美乃里。

ファイナルは菅谷裕美 vs 川合美乃里。両者慎重な立ち上がりの中、先に仕掛けたのは菅谷。セミファイナルの勢いそのままにハングテンでリード。川合は7.17の高得点を持っていたものの、バックアップが揃わず、ニードは5.60ポイント。

しかし、残り6分で川合が5.83ポイントをマークして逆転。今度は菅谷がニード6.41の展開に。試合終盤、川合は6本目のライディングで、アウトからミドル、インサイドまでノーズを織り交ぜたスピードある演技を披露。菅谷もラストライドで渾身の演技を見せ、スムーズなフローと多彩なバリエーションで逆転を狙った。


試合終了後の得点のコールで、菅谷のラストライドには8.57ポイントがつくも、その直前に川合が出していた8.17ポイントにより、ニードは8.74ポイントに更新されていたため、わずか0.17ポイント届かず。川合美乃里が劇的な逆転勝利で優勝を果たした。

川合は今大会、スポンサーシードとして参戦。R-1を勝ち上がり、プロ公認資格を獲得。先々週の北海道大会ではショートボードで優勝し、今回はロングボードでの優勝と、異なるカテゴリーでの2連勝を達成。まさに記録ずくめの大会となった。
なお、スポンサーシードはランキングポイント対象外のため、S.1ロングボードランキングには反映されない。今後はロングボードはS.2ツアーからの参戦となる見込みで、川合自身も「今後はスケジュールを見ながら、ショートとロングの大会に出る予定」と語った。
さて、次戦となるロングボードはS.2第2戦が9月12〜13日で神奈川県藤沢市鵠沼で開催。S.1の第3戦は、9月26~28日に神奈川県茅ヶ崎市で、S.1・S.2合同大会「ALL JAPAN」として開催予定。
またJPSAとしての次戦は、ショートボードS.1第2戦「さわかみ 静波サーフスタジアム PerfectSwell® PRO」。会場は静岡県牧之原市の ウェイブプールで、日程は8月20~22日。熱い夏の戦いは、まだまだ続く。Don’t miss it!
JPSA さわかみ S.LEAGUE 25-26 S.1 ロングボード第2戦
「さわかみ鉾田プロ」
日程:7/26-27
場所:茨城県鉾田市トップサンテ



男子
優勝:浜瀬海(¥600,000 +「さわかみ ブースト賞」¥600,000)
2位:石井乃亜(¥270,000 +「さわかみ ブースト賞」¥180,000)
3位:増山翔太、堀井哲( ¥120,000 +「さわかみ ブースト賞」¥110,000)
女子
優勝:川合美乃里( ¥ 300,000 +「さわかみ ブースト賞」¥900,000)
2位:菅谷裕美( ¥140,000 +「さわかみ ブースト賞」¥310,000)
3位:米川なずな、宮崎友祈子(¥120,000 +「さわかみ ブースト賞」¥110,000)
プレゼンターは
さわかみグループ代表 澤上龍 氏
(株)横浜ビール 代表取締役 高橋智己 氏
試合中にボードの上に立って波を探す浜瀬海選手。体幹の強さが成せる技だ。
米川なずな選手の健闘には、地元の応援団から温かい拍手が送られた。
Ocean Blue DayのTシャツ、大会記念Tシャツ、そしてJPSAオフィシャル(Sリーグ)Tシャツ。このオフィシャルTシャツは今大会でも子どもたち100名に限定配布された。
ジャッジ席の横には、新たに導入されたプライオリティ表示付きの電光掲示板。ヒート時間も確認できる。
会場のトップサンテは駐車場も完備されており、多くのサーファーや観客でにぎわった。
ReWaveのビーチクリーン活動。スタッフや来場者が協力してプラスチックごみを回収。
集めたゴミは仕分けして処分場へ。
JPSA公式Vlog「Catch up」のレポーターは、ボディボードの山下海果プロが担当。
ビーチマーシャルは両日とも地元の米川珠那さんが務めてくれた。暑い中、ありがとうございました。
さわかみブースでは、今大会も選手や来場者に「さわかみマイル」のプレゼントが配布された。

本日のフードブースは、「チュッパ家のからあげ」と「LAX STOREの茨城ドッグ」。
男子優勝:浜瀬海

浜瀬海「比較的波が来ていたヒートなのなかなって思っていて、良い波になっていました。」9.93がスコアされた波で10をアピールした事について聞かれると、「自分の中では、よし来たと思ってアピールが出ちゃったんですけど、でもジャッジから見たら出てなかったという評価で、自分の中で10点どうしたら出るかなって、気が付いたら自分との戦いになっていました。

めちゃくちゃ良い波で、選手みんな自分の100%のライディングに近いものを出せると思うんですよ。その中で10ポイント出なかったというのが自分の中で悔しかったですね。(ジャッジのうち2名は10点を出していた)でも何かが足りなかったんで、次は絶対10点出したんですね。逆に9.93で止めてくれてありがとうって感じです。

今シーズンは初戦から優勝できて、この鉾田プロも優勝できて、自分的には絶好調だと思うんで、このまま3戦4戦と自分のベストを尽くしていくだけだと思います。」
女子優勝:川合美乃里

川合美乃里「優勝できて本当に凄く嬉しいです。最後の場面は、自分も全然決めていなかったので相手というよりは、自分が決め切るしかないって考えていなくて。この波で全力で行くしかなって思っていってました。

待てば絶対ポテンシャルのある波は来るとわかったいたんで、でも、ほぼ1本も持っていない状態だったので、相手は一つ前のヒートでエクセレント3つ出してたんで、そう簡単単に勝てるヒートではないとわかっていたんで、常に気は張っていました。」
今回はS.ONEでの優勝。今後はS.TWOの試合に出ることになる。次回は9月の鵠沼ですが、どうしますかという質問に対して、「いまS.ONEに出て、QSとかも出ているんで、試合のスケジュールがたくさん入ってしまっているので、スケジュール次第かなっていうのはあるんですけど。ショートの試合と重なっていなければ、ロングの試合にも出たいと思っています。

今回 プロ合格できて優勝もできて本当に嬉しいです。ロングボード初めて1年半ぐらい経つんですかね。あまり練習できてない時期も多いんですけど、普段一緒に練習してくれているユウキくんとかタツくんとか、まさきくんとかゆうこさんとか、ピロたんとか一緒に練習して動画とか撮ってくれているんですけど、あとカメラマンのりょうくんとかも。でもやっぱり、テツさん(小川徹也)の板に乗らせてもらって自分はこんなに成長出来ていると思っています。

サーフィンはショートボードだけではなく、他にも魅力があると自分は思っているんで。これからも両立しながら、ロングボードの魅力を伝えていけたらなって思っています。これからも頑張るので応援よろしくお願いします。




