WSL QS6000 シフン・コリア・オープンで都築虹帆が圧巻の優勝! カノア・ヒージェが韓国人初Vの快挙を達成

都築虹帆 WSL / Cait Miers

2025年7月20日、韓国・始興(シフン)市 – 世界最高峰のウェイブプール、シフン・ウェイブパークを舞台に開催されたワールドサーフリーグ(WSL)のクオリファイ・シリーズ(QS)6000およびロングボード・クオリファイ・シリーズ(LQS)「2025 シフン・コリアオープン」が本日、熱戦の末に閉幕。4つのカテゴリーで新たなチャンピオンが誕生した。

 

QS6000では、女子は都築虹帆(JPN)、男子はケトゥ・アグス(INA)が栄冠を手にした。また、LQSでは男子でカノア・ヒージェ(KOR)が韓国サーフィン界の歴史を塗り替えるWSL初優勝を飾り、女子はデェア・ノヴィタサリ(INA)が頂点に立った。

 

【女子QS】都築虹帆、他を寄せ付けない強さで優勝

 

2025 始興コリアオープン QS6000で優勝を飾った都築虹帆(JPN)。クレジット:WSL / Cait Miers

 

女子QS6000では圧倒的な強さを見せつけたのは都築虹帆だった。イベント期間中、全てのラウンドでシングルスコア、トータルスコア共に最高得点を叩き出し、キレのあるレールワークと素早いトランジションで他を圧倒。ファイナルでもその勢いは止まらなかった。

 

ファイナルの1本目の波で、都築は高難度のバックサイド・エアリバースを完璧にメイクし、いきなり8.50のエクセレントスコアをマーク。すぐさま2本目でもクリティカルなスナップを連発して8.43をスコアし、トータル16.93という高得点で早々に勝負を決めた。

 

都築虹帆(JPN)WSL / Cait Miers

 

「最高に嬉しいです。実は最初の波でのエアは、ターンで少しつまずいたので、最後のセクションで思い切ってトライした技でした。メイクできたのは自分でも驚きで、本当に嬉しかったです。

この優勝は私にとって大きな意味があります。ここ数戦は思うような結果が出せていなかったので、ここで良いサーフィンができて、ビッグスコアを出して優勝できたことは自信に繋がります。残りのシーズンが本当に楽しみです」と都筑は語った。

 

 

中塩佳那

惜しくも優勝を逃したものの、同じく素晴らしい戦いを見せた中塩佳那(JPN)が2位に入り、この結果によってWSLアジアリージョナルランキングのトップに浮上。脇田紗良(JPN)は3位、チャーリ・ヘイトリー(AUS)は4位で大会を終えた。

 

 

【男子QS】ケトゥ・アグス、イベント最高得点でキャリア最大の勝利

 

キャリアにおける最大級の勝利を手にしたケトゥ・アグス(INA)WSL / Cait Miers

 

都築虹帆と同様、ここ数戦の悔しい結果をバネに今大会に臨んだケトゥ・アグス。最初のヒートから闘志あふれるサーフィンを見せ、ラウンドごとにエクセレントスコアを連発。

ファイナルでは、最初の2本の波で見事なバックサイドパフォーマンスを披露し、早々に勝利を決定づけるハイスコアを記録。

最終的にイベントを通じての最高得点となる17.77という驚異的なトータルスコアで優勝した。この勝利でアグスはランキングをジャンプアップさせ、2025年のボンソイ・アジア・スーパーシリーズのリーダーとなった。

 

 

「信じられない気持ちです。韓国という素晴らしい場所で、これほど大きな大会に参加できるのは本当にクールなこと。このウェイブパークで、仲間たちと最高の波に乗って優勝できたことは感無量です。感謝の気持ちでいっぱいで、この勢いを次の大会にも繋げていきたいです」とアグスはコメントした。

 

小林桂(JPN)WSL / Cait Miers

カリフォルニアを拠点とする小林桂(JPN)はファイナルで果敢にアグスに挑んだが、アグスのスコアには一歩及ばず2位。ブロンソン・メイディ(INA)が3位、セミファイナルで素晴らしい演技を見せたリーフ・ヒーゼルウッド(AUS)が4位となった。

 

【男子LQS】カノア・ヒージェ、韓国サーフィン界に歴史を刻むWSL初優勝

 

:母国で歴史的快挙を成し遂げたカノア・ヒージェ(KOR):WSL / Cait Miers
カノア・ヒージェ(KOR):WSL / Cait Miers

 

今大会で歴史を作ったのは、韓国のカノア・ヒージェだ。韓国人サーファーとして初めてQS6000のファイナルデーに進出しただけでなく、LQS 1000で見事優勝。WSLイベントで韓国人サーファーが優勝するのは史上初の快挙となった。

 

ヒージェはLQSファイナルで16.07という高得点を記録し、フィリピンのクリサント・ヴィラヌエバを僅差で破った。3位には田岡遼平(JPN)、4位には秋本祥坪(JPN)が入った。

 

「僕と家族にとって、本当に大きな一日になりました。応援してくれた友人や家族に感謝したいです。世界トップクラスのサーファーたちが韓国に来て、そのレベルの高さを見せてくれたこと、そして彼らと同じ舞台で戦えたことは信じられない気持ちです。QSでセミファイナル敗退してすごく落ち込んでいたので、ロングボードで優勝できて本当に特別です」とヒージェは語った。

 

 

【女子LQS】デア・ノヴィタサリ、キャリア初のWSLタイトルを獲得

 

キャリア最大の勝利を喜ぶデア・ノヴィタサリ(INA)WSL / Cait Miers
デア・ノヴィタサリ(INA)WSL / Cait Miers

 

女子LQSでは、インドネシアのデア・ノヴィタサリが優勝。トータル15.87をマークし、昨年の女王である田岡なつみ(JPN)を僅差で下した。

ノヴィタサリにとってキャリア最大の勝利となり、年末までにWSLワールドロングボードツアーへの出場権を獲得することを目指している。吉川広夏(JPN)は3位、韓国のパク・スジンは4位でフィニッシュした。

 

「言葉になりません。ただただ嬉しくて、この完璧な波でサーフィンできたことに感謝しています。WSLイベントでの初優勝なので、本当に特別な日になりました。最高に幸せです」とノヴィタサリは喜びを語った。

 


2025 始興コリアオープン QS6000 & LQS 1000

  • 開催期間:2025年7月18日~20日

  • 開催地:韓国・始興ウェーブパーク

  • 詳細情報:www.WorldSurfLeague.com またはWSL公式アプリにてご確認ください。