【速報】コナー・オレアリー、Jベイで悲願のツアー初優勝!涙のインタビューで家族とコーチへの感謝を語る

コナー・オレアリー WSL / Kody McGregor

南アフリカ、東ケープ州ジェフリーズベイ(2025年7月18日金曜日) ワールド・サーフ・リーグ(WSL)2025チャンピオンシップ・ツアー(CT)の12戦中10戦目となるコロナ・セロ・オープン・J-ベイのファイナルデーが、6~8フィートのソリッドな波の中でスタート。

 

女子クオーターファイナルからスタートし、その後、男子クオーターファイナル、女子セミファイナル、男子セミファイナル、そして女子と男子のファイナルが行われた。すべてのヒートは 35分ヒート。

 

レギュラーシーズンの最後から2番目の試合として、レクサスWSLファイナルズの出場権が懸かったこの大会は、カットオフラインに立つ選手たちにとってさらにプレッシャーのかかるものとなる。

 

 

ジョーディ・スミス(RSA)とイタロ・フェレイラ(BRA)が既に敗退しているため、ランキングに大きな変動があり、WSL ファイナル 5 の出場権が争われることになる。

 

ヤゴ・ドラ(BRA)は、好調のレオナルド・フィオラバンティ(ITA)と男子クオーターファイナルの最初のヒートで対戦する。ドラとフィオラバンティは、これまでの大会で最高のパフォーマンスを披露している選手たちだ。

 

 

世界ランキング3位の五十嵐カノア(JPN)は、現在6位のグリフィン・コラピント(USA)と対戦する。すべてのヒートが重要なこの大会で、コラピントは大きな番狂わせを起こし、WSLファイナル5入りを果たす可能性もある。

 

カノアは最初のエクスチェンジで巨大なセットを掴み7.83をスコア。すかさずバックアップ5.67を揃えてヒートをリードしていく。

 

グリフィン・コラピント

 

グリフィンはスタートから7.53をスコア。バックアップを6.10として逆転。巨大なセットを掴んだグリフィンは難しいセクションで、ハイリスクでクリティカルなマニューバーを行い7.50というハイスコアを獲得する。

 

五十嵐カノア

 

カノアはニードスコア7.20と追い込まれる。優先権を持ち、波を掴むカノアだがワイプアウトが続く。残り時間3分で波を掴んだカノア。

セクションでアグレッシブなアクションを繰り出すカノアだったが、ラストを決められず。6.30とバックアップを塗り替えるも逆転ならず。

 

しくもカノアはここで敗退。今大会5位でフィニッシュとなった。

 

 

クオーターファイナルでコナー・オレアリー(JPN)は、このイベントの元勝者であるイーサン・ユーイング(AUS)と対戦した。

 

コナー・オレアリー

 

2023年のJベイでは5位となったコナーが6.00をスコアしてヒートを開始。シルキーでスムースな中にパワフルなターンが光るイーサンは7.67をスコアしてヒートを開始する。

 

イーサン・ユーイング

 

パワフルなコミットしたラインで各セクションのスコアリング・ポテンシャルを最大限に引き出すコナーは、アンダープライオリティで7.00をスコア。淡々とスコアを重ねてヒートをリードしていく。

 

バックアップを持たないイーサンのニードスコアは5.33。じっくりと波を吟味したイーサンはコンビネーションやトランジションを通して、スピードとパワーを途切れさせることなくコントロールし、8.40をスコア。トップに躍り出てコナーをニード8.31に追い込む。

 

 

残り時間数分。終了間際に両者がビッグセットを掴み、コナーもハイエナジーなパワフル・ライディングを披露。そのラストライドで8.60をスコア。コナーが大逆転でセミファイナル進出を決めた。

 

 

ヒート終了間際に見せた劇的な逆転劇。その勝利の裏には、彼を支える仲間たちとの熱い絆があった。試合後のインタビューで、彼は興奮冷めやらぬ様子でその瞬間を振り返った。

 

逆転に必要なスコアを待つ緊張の瞬間、ポイントのはるか先にいた彼に届いたのは、ライバルであり仲間でもあるジョーディ・スミスからの大声援だった。

 

コナー・オレアリー  WSL / Alan van Gysen
コナー・オレアリー  WSL / Alan van Gysen

 

「最初、誰の声か分からなかったんです。でも見上げたら、ジョーディが自宅のデッキから『やったぞ、スコア取ったぞ!』と叫んでくれていて。最高の瞬間でした」

 

トップ5争いを繰り広げる仲間からの祝福は、勝利の喜びを何倍にも大きくした。彼は「デカい仲間のためにやってるんです」と笑顔で語る。

 

彼のスコアがコールされ、カメラが選手エリアを映すと、そこには自分のことのように喜びを爆発させるチームメイトたちの姿があった。彼は、このチームの絆こそが最も重要だと語る。

 

コナー・オレアリー WSL / Kody McGregor

 

「僕にとって、競技での成功や失敗以上に、繋がりや家族を築くことが大切なんです。血の繋がりはなくても、ツアーで長い時間を一緒に過ごすうちに本当の家族になる。僕たちは最高のチームで、お互いに刺激し合ってベストを尽くしています」

 

「挑戦した」と言えるサーフィンを

 

「J-ベイで史上最高のグーフィーフッターのサーフィンをする」という目標を掲げるコナー。最後の波に臨む際には、「全てを賭けて、もし転んでも『挑戦はした』と言えるようにしたかった」という強い覚悟があった。

その決意のライディングが見事逆転に繋がり、「また35分間サーフィンできるチャンスを得られたことが最高にクールです」と語った。

 

 

セミファイナルでは、強豪のフィリッペ・トリード(BRA)と対戦したコナー。ロースコアでの戦いとなったが、コナーはラストライドでチューブをメイクし、自身初のパーフェクト10をスコアしてファイナル進出を決めた。

 

コナー・オレアリー  WSL / Alan van Gysen

 

ファイナルでは世界ランキング1位のヤゴ・ドラ(BRA) と対戦。ヒートはヤゴ・ドラが先攻するも、調子を上げているコナーがセミファイナルの勢いを持続。8.17をスコアしてバックアップを7.50として初優勝を決めた。

 

 

コナー・オレアリー  WSL / Alan van Gysen
コナー・オレアリー WSL / Kody McGregor

 

コナー・オレアリー、Jベイで悲願のツアー初優勝!涙のインタビューで家族とコーチへの感謝を語る

 

「コロナ・オープンJベイ」で、コナー・オレアリーが劇的な勝利を収め、キャリア初のツアー優勝を果たした。セミファイナルではパーフェクト10を叩き出すなど、圧巻のパフォーマンスを見せた彼が、試合直後のインタビューで胸の内を語った。

「言葉にならない」と感極まる初優勝

 

「もう…言葉になりません」と、感情を抑えきれない様子でインタビューを始めたオレアリー。「この勝利のためにすべての星が一直線に並んだようです。最高に嬉しいです」と、喜びを爆発させた。

 

 

コナー・オレアリー  WSL / Alan van Gysen

 

支えてくれたコーチと家族への想い

 

勝利の裏には、揺るぎないサポートがあった。コーチの「リチャード・ドッグ・マーシュ」について、「彼はコーチであるだけでなく、父親のような存在。彼なしでは成し遂げられなかった」と深い感謝を述べた。

 

また、一番のモチベーションは家族の存在だったという。自宅で応援してくれた妻と、生後3ヶ月の長女に触れ、「今年はいつも家族から離れていて、罪悪感を抱くこともありました。でも、家族のために食卓に食べ物を並べることが最も重要なこと。この勝利が、世の中の多くの父親たちが自分の限界に挑戦するきっかけになれば」と、新米パパとしての想いを語った。

 

ファイナル終盤には、リードしながらも優先権を失う緊迫した場面もあったが、「ただ信じ続けて、アクセル全開でプッシュし続けるしかなかった」と振り返る。

 

誰も見たことのない最高のバックサイドサーフィンで頂点に立ったオレアリー。その姿は、多くのファンと、同じグーフィーフッターの仲間たちに大きな勇気を与えたに違いない。

 

コロナ・セロ・オープン・J-ベイは、WorldSurfLeague.com でライブ配信された。