
南アフリカ、東ケープ州ジェフリーズベイ(2025年7月12日土曜日) – ワールド・サーフ・リーグ(WSL)2025チャンピオンシップ・ツアー(CT)の12戦中10戦目となるコロナ・セロ・オープン・J-ベイは、世界的に有名なスーパーチューブスで、4~6フィートのクラシックなコンディションの中、エキサイティングな1日が続いた。
大会2日目は、男子のオープニングラウンドとエリミネーション・ラウンド、女子エリミネーション・ラウンド(敗者復活戦)が行われ、この大会初のエリミネーションが行われた。
CT レギュラーシーズンの最終戦から 2 戦目となるコロナセロオープン J-Bay は、サーファーたちにとって、WSL ファイナル 5 入りし、フィジーのクラウドブレイクで開催される世界タイトルを争うチャンスを掴むための大きなチャンスだ。
次のラウンドでは、現在トップ 5 にランクインしているサーファーと、そのすぐ下のサーファーたちが次ラウンドに進出するため、レースはさらに熱を帯びるだろう。男子のラウンドオブ16と女子のクオーターファイナルが始まると、大きな動きがあるだろう。
ネクストコールは現地時間の7月13日(日)午前7時15分で、スタートは午前7時33分になる見込み。日本時間の14時33分.


この日最大のハイライトは、世界ランキング1位で地元南アフリカの英雄、ジョーディ・スミスの活躍だ。スミスは同じ南アフリカの若手選手で今回ローカルワイルドカードのルーク・トンプソン(RSA)と男子エリミネーション・ラウンドでマッチアップ。

スミスはスーパーチューブスの波を完璧に乗りこなし、9.43(10点満点)という圧巻のハイスコアを記録。大接戦を制し、次ラウンドへと駒を進めた。
「二人ともかなり良いスタートを切った」とスミスは語った。「僕はただ、素晴らしい波を見つけてヒートを制したいだけだった。案の定、その波が来て、まるで自分のリビングルームのように乗りこなしたよ!ここの応援は本当にすごい。南アフリカと次世代の選手たちに刺激を与えること、それがこのスポーツのすべてですね。12 ヶ月後にまたここで会おうとルークに言った。彼の夢が叶うことを心から願っているよ。」と語り、地元の期待に見事応えた。


女子では、現世界チャンピオンのケイティ・シマーズ(USA)や、元世界女王のキャロライン・マークス(アメリカ)、タイラー・ライト(オーストラリア)といったトップ選手たちが実力を見せつけ、順当にクオーターファイナル進出を決めている。
現世界チャンピオンのケイティ・シマーズ(USA)は、地元のワイルドカードサラ・バウム(RSA)と対戦した、恐ろしいエリミネーション・ラウンドを生き残った。VIVOリオプロで早期敗退を喫したシマーズは、南アフリカに同行している家族のサポートを力に変えている。
「この波とはちょっと不思議な関係があります」とシマーズは語った。「それを忘れて、サーフィンを楽しむようにしました。家族全員がここにいるので、気分を切り替えるのにとても役立っています。ホームで兄が US サーフィン選手権で優勝する様子を見ることができました。今は兄もここにいて、ここで私よりも素晴らしいサーフィンを見せてくれて、間違いなく私のモチベーションを高めてくれています。」

また、今大会ではユニークなシーンも見られ、地元のワイルドカード選手、マシュー・マクギリヴレイが、試合直前にスカイダイビングで会場の海に降り立つというド派手な登場で観客を驚かせましたが、残念ながら試合では敗退となった。

世界年間王者決定戦「WSLファイナルズ」出場をかけたランキング争いもいよいよ佳境。スミスを追う世界2位のヤゴ・ドラ(ブラジル)もエクセレントスコアで勝ち進んでいるほか、日本人選手では五十嵐カノアとコナー・オレアリーもラウンドオブ16へ進出。トップ選手たちの激しい戦いは、さらに熱を帯びている。
五十嵐カノアはオープニングラウンドを突破。二度と来たくなかった場所から、お気に入りの舞台へ。五十嵐カノア、Jベイでの進化を語る
オープニングラウンドでは、H3でコナー・オレアリー(JPN)は、ヤゴ・ドラ(BRA)、マシュー・マクギリヴレイ(RSA)と対戦。ヒートはヤゴ・ドラの度肝を抜くバックハンドのフルローテーション・エアに圧倒されてコナーは惜しくも3位で敗者復活ラウンドへ回った。
コンディションが悪化する中、本日の最終ヒートで敗者復活ラウンドを戦ったコナーは、ルーキーのアラン・クレランド(MEX)と対戦。オープニング・ラウンドのヒートを修正するかのように見事な試合運びでラウンドオブ16へ勝ち進んだ。
悪条件を制した「魔法使い」コナー、勝利の裏に家族への熱い想い

厳しいコンディションで行われたヒートで、コナーが見事なパフォーマンスを披露。クレランドがスコアメイクに苦しむ中、一人7.5ポイントという高得点を叩き出し、「魔法使い」と称賛された。

試合後のインタビューでコナーは、「波はひどかった。二度とあんなコンディションでサーフィンしたくないですね」と苦笑いを見せながらも、「きついヒートを乗り越え、次のラウンドに向けて良いポジションを確保できました。次はもっと良い波になることを願っています」と前向きに語った。
インタビューの終盤、話題が家族に及ぶと、コナーは遠征中に家を守る妻のステフに向けて、感謝のメッセージを送った。

「ステフ、君は本当にパワフルな女性だよ。僕が遠征している間、家で大変なことを全部やってくれている。君は僕にとって世界のすべてだ」と、愛情のこもった言葉を口にした。さらに、「僕がここでベストを尽くすことが、家に帰って家族と過ごす時間を価値あるものにする」と語り、プロアスリートとしての覚悟と、家族への深い愛情を滲ませた。
厳しい戦いを乗り越えた安堵感と、支えてくれる家族への感謝を真摯に語ったコナー選手。次戦でのさらなる活躍に期待が高まる。
明日以降に開催予定のコロナ・セロ・オープン J-ベイ 男子ラウンドオブ16のマッチアップではヒート3:五十嵐カノア(JPN) は クロスビー・コラピント(USA)と。ヒート7でコナー・オレアリー (JPN)はイタロ・フェレイラ(BRA) と対戦する。がんばれ!日本!
コロナ・セロ・オープン J-ベイ 男子オープニングラウンド結果
HEAT 1: ジェイク・マーシャル(USA) 9.23 DEF. イタロ・フェレイラ(BRA) 6.10、セス・モニーツ(HAW) 3.94
HEAT 2: 五十嵐カノア(JPN) 13.83 DEF. アレホ・ムニーツ(BRA) 8.83、ジョエル・ヴォーン(AUS) 8.00
HEAT 3:ヤゴ・ドラ(BRA) 15.83 DEF. マシュー・マクギリヴレイ(RSA) 8.70、コナー・オレアリー(JPN) 7.64
HEAT 4: クロスビー・コラピント(USA) 13.36 DEF. ジョーディ・スミス(RSA) 12.00、ルーク・トンプソン(RSA) 8.74
HEAT 5: イーサン・ユーイング(AUS) 11.53 DEF. マルコ・ミニョ(FRA) 11.43、コール・ハウシュマン(USA) 8.00
HEAT 6:レオナルド・フィオラヴァンティ(ITA) 16.13 DEF. グリフィン・コラピント(USA) 15.67、和井田リオ(INA) 12.50
HEAT 7:ジャック・ロビンソン(AUS) 14.83 DEF. ジョアオ・チアンカ(BRA) 12.90、ミゲル・プポ(BRA) 12.06
HEAT 8:フィリッペ・トリード(BRA) 13.50 DEF. バロン・マミヤ(HAW) 11.26、アラン・クレランド(MEX) 10.46
コロナ・セロ・オープン J-ベイ女子エリミネーション・ラウンド結果:
HEAT 1:ケイトリン・シマーズ(USA) 13.00 DEF. サラ・バウム(RSA) 7.83
HEAT 2:キャロライン・マークス(USA) 11.16 DEF. ルアナ・シルバ(BRA) 10.10
HEAT 3:ベティルー・サクラ・ジョンソン(HAW) 10.50 DEF. フランシスカ・ベセルコ(POR) 9.30
HEAT 4: タイラー・ライト(AUS) 12.57 DEF. エリン・ブルックス(CAN) 12.44
コロナ・セロ・オープン J-ベイ男子エリミネーション・ラウンド結果:
HEAT 1: ジョーディ・スミス(RSA) 16.43 DEF. ルーク・トンプソン(RSA) 15.96
HEAT 2:マルコ・ミニョ(FRA) 12.23 DEF. ミゲル・プポ(BRA) 8.80
HEAT 3:イタロ・フェレイラ(BRA) 13.53 DEF. マシュー・マクギリヴレイ(RSA) 9.20
HEAT 4:コール・ハウシュマン(USA) 12.86 DEF. 和井田リオ(INA) 12.57
HEAT 5:グリフィン・コラピント(USA) 11.83 DEF. アレホ・ムニーツ(BRA) 9.20
HEAT 6:ジョアオ・チアンカ(BRA) 11.00 DEF. ジョエル・ヴォーン(AUS) 10.77
HEAT 7: バロン・マミヤ(HAW) 12.30 DEF.セス・モニーツ(HAW) 7.76
HEAT 8: コナー・オレアリー(JPN) 13.50 DEF.アラン・クレランド(MEX) 8.66
コロナ・セロ・オープン J-ベイ女子クオーターファイナル マッチアップ:
HEAT 1: ガブリエラ・ブライアン(HAW) vs. タイラー・ライト(AUS
HEAT 2: ケイトリン・シマーズ(USA) vs. キャロライン・マークス(USA
HEAT 3: モリー・ピックラム(AUS) vs. レイキー・ピーターソン(USA
HEAT 4: ベティルー・サクラ・ジョンソン(HAW) vs. イザベラ・ニコルズ(AUS
コロナ・セロ・オープン J-ベイ 男子ラウンドオブ16のマッチアップ:
HEAT 1:ヤゴ・ドラ(BRA) 対 ジョアオ・チアンカ(BRA
HEAT 2:ジャック・ロビンソン(AUS) 対 レオナルド・フィオラバンティ(ITA
HEAT 3:五十嵐カノア(JPN) 対 クロスビー・コラピント(USA
HEAT 4:グリフィン・コラピント(USA) 対 コール・ハウシュマン(USA
HEAT 5:ジョーディ・スミス(RSA) 対 マルコ・ミニョ(FRA
HEAT 6:バロン・マミヤ(HAW) 対 フィリッペ・トリード(BRA
HEAT 7:イタロ・フェレイラ(BRA) 対 コナー・オレアリー (JPN)
HEAT 8: イーサン・ユーイング (AUS) vs. ジェイク・マーシャル (USA)